剣を極めし者、蒼天の桜に笑う 参
三人は戦っていた。そして、アレルは剣聖大和龍vs司、梅原、神宮司の戦いを見ていた。そこに『あいつの言った通りだな。アレルよ』と声をかけられる。声の方向を向くとそこには『なんだ、ギルフォードか』。この国の国王にして、この子たちを召喚を命令した張本人ギルフォード=アバラクドであった。そのギルフォードは『あいつは生前俺を超えるものが現れると言っていた。あの時はあいつの冗談かと思っていた。だが、あれを見る限りあながち冗談じゃなさそうだな。召喚され、数ヶ月で見てわかるレベルで強くなり、この戦いで人類最上位の強さを得たのだろう。お前はどう思う、アレル』
アレル『さぁな、あいつの強さは戦いの規模でわかるようなものではない。あいつの強さの所以、細々とした細部によるものだ。一概にそうとはいえんよ。でも、その戦いで三人は途轍もない進化を遂げている。もはや、あいつの言葉が本当なのではないか、三人で戦えばあいつに傷はつけられるのではないか?と思ってしまうほどに。今後に期待と言ったところか』と言ってみせた。その上でアレルは「そうだ、あいつは超えれない。絶対に超えれない。あの神がかった強さには遠く及ばない。私があの三人の中に入り、双銘と戦おうと傷で止まる。あいつは誰であろうと何人で挑もうと勝てないのだ。なぁ、双銘。お前が歩んだ狂気の旅路に私はいたのだろうか?」と内心思い、歯を噛み締めるのであった。
司『レインさんの話が本当なら俺たち全然してないよ!。どうする!』
神宮司『一択だろ。戦いながら習得するんだろ!』
梅原『てか、そうしないと俺ら死ぬよ』
司『頑張るかー』といい。魔力を解放する。そして、全身に魔力を流す。すると同級生の一人が面白いことを言い始めた『フ◼︎◼︎レンを思い出せ、魔術はイメージや!』
神宮司『バカか、名前出すな!』と言いつつ、全身に鉄の棒を通すイメージをする。その上で刀にも。しかし、体はできたがまだ刀には通さなかった。でも、もうできるようになったのかよ二人は。司、梅原すでにできるようになっており、魔力の骨組みにより形を保てるようになり、複雑な形を水と氷でできるように、また、複雑な攻撃ができるようになっていた。そして、二人は互角とはいかずとも剣聖と張り合っていた。その光景を見て神宮司は立ち止まってしまった。「置いていかれる。才能がある。いつもそうだった。いっつも、俺はお前らの背中を追ってばかりだった。勉強でも、部活でも、体育でも、お前はお前らは先にいた。もう、俺を置いていかないでくれ」と切実に思う。だが、現実は非情なり、先へゆく二人に神宮司は焦燥感を抱いていた。焦りが魔力操作を、いつもの神宮司を狂わせた。
レイン『まずいな』、パライド『バカねー』
神宮司は魔力を全解放した。しかし、その魔力は神宮司を飲み込まんとする勢いだった。そして、魔力が引いた時、神宮司は武具に魔力を通すことに成功していた。しかし、神宮司の様子が変わっていた。当然、神宮司ゲラゲラと笑い出し、『いいじゃん!いいじゃん!魔力が体に馴染む。さぁ!剣聖!いざ尋常に勝負!』といい。剣聖に突撃してゆく。その様子はまるで獣のようだった。型もクソもない剣、ただの力任せの剣にアレル、レイン、パライドを除き皆が驚いていた。
司『あれはどういうことなんだ』と唖然とする。
パライド『あれは、暴走よ』
司『暴走?』
パライド『魔力全解放したでしょう。あれであの子、能力と魔力に飲み込まれちゃったよ』
レイン『だが、いい転換点じゃないか。あれを自分のものにできるかできないか。英雄となるか辻斬りとなるか。神宮司、君はどっちだい』とニヤける。
未だなお、ゲラゲラと笑いながら剣聖に攻撃する神宮司。勢いは止まらない。しかし、力任せの剣など剣を極めし者に通じるわけもなく、袈裟斬りを叩き込まれた。それに神宮司は吐血する。そして、追撃の蹴りで吹き飛んだ。しかし、自分の体なぞお構いなしに突っ込む神宮司。それを『バカやろー!』と司は腹、梅原は顔面に蹴りを入れ、神宮司を止めた。
神宮司『なにをする!まだ、まだ戦わせろ』
司『黙れ!永江さーん。早くきて、回復』
モブ『剣聖大丈夫!。なんか突っ立てるけど』
梅原『大丈夫、あの人、なんかやってると攻撃してこないから』
モブ『なんで?』
剣聖『何か大事なことをしているのだろう。それを攻撃するのは武士道に反する。だから攻撃せん。だが、戦闘中背中見せたら問答無用で切る』
モブ『あ、はい』
司『別に、なにを悩んでいるか聞きはしない。だけど、俺たちはお前の友達だろ。だから、悩みを打ち明けてもいいんだぞ。だから、全員で勝つ。昔お前がオンラインゲームで言った言葉だろ』とニコッと笑う。神宮司はそれを聞き、いつもの神宮司に戻った。
ギル『ほぉ〜、ああいう、超えかたもあるのか。"覚醒前の暴走"を』と考える。続けて『今思えば、あいつは自力で乗り越えた。私達はあいつになにもしてやれなかった』
アレル『あいつには、味方はいたが仲間はいなかった。いや、いたのかもしれないでも、全員死んだ。もし、いたのであれば、あいつは、双銘はあーはならなかったのかもな』といい、目が潤んでいた。
リリー『行ってきな。あの三人の元へ』
永江『でも、九十九くんが』と今にも泣きそうな声でいう。
リリー『大丈夫、私は聖女よ。なんとかするわ。だから、あの三人の元へ行って』
永江『はい』といい、血の池に沈む九十九 晶を横目に見て「九十九くん」と憂いつつ、三人の元へと走っていくのであった。三人の元へ着いたことを見届けて『さ、依頼をこなそうか。これでいいんだよね九十九くん。まぁ、"今の状態じゃ、聞こえてないか』といい、九十九のそばで座る。『さぁ、いくよー』といい、魔力でできた。針と糸を取り出す。リリー『神の裁縫』といい、目にも止まらぬ速度で切られた肉体を縫い合わせるのであった。
梅原『もう、大丈夫か?』
神宮司『すまん、見苦しいところ見せた。あと悩み言っていい?』
司『今いうな!』とフゥーと息をつき、『なんだもごめんね、剣聖。何度も待たせちゃって』
龍『安心しろ、さっきも言ったが、戦闘以外で攻撃はせん!』
司『そう、ありがとう。こっから、本気で勝ちに行く。最終ラウンドだ』といい、三人は剣聖に向かっていくのであった。
戦闘シーン描くのは楽しいけど、疲れるんだよなーあと、今年最後の投稿




