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誰がどう見ても、身窄らしいおじさんを僕は拾ってくる。

作者: 七瀬
掲載日:2022/02/17








僕はその辺の公園に居るおじさんを拾ってくることにした。

よく当たると噂の占い師に、僕がそう言われたからだ!




『1週間以内に、身窄らしいおじさんを見つけて一緒に共同生活を

はじめなさい! そうすれば、貴方の運気が上がりますよ。』

『えぇ!? おじさんと急に共同生活?』

『大丈夫! 半年間の間だけです。』

『いやいや? “半年も長くないですか?”』

『あっという間ですよ! その間にもそのおじさんは貴方の運気を

爆上げしてくれる事、間違いなしでしょう!』

『・・・本当に大丈夫なんですか?』

『大丈夫! ワタシの占いは当たると有名なんですよ! 嘘だと思って

やってみてください!』

『・・・わ、分かりました。』

『貴方の運気は必ず上がりますから!』

『・・・は、はい!』






僕は早速、占い師の言う通りに公園に居るホームレス生活のおじさんに

声をかけまくる。

でも? ホームレス生活をしているおじさんの殆どがプライドが高く

“一人にしておいてくれとかここから俺は離れないとか”

なかなか? 僕と一緒に共同生活をしてくれそうなおじさんが居ない!

中には、体が動くうちは自分一人で頑張るという人も居た。

そんだけやる気があるのに、何故? ホームレス生活をしているのか?

僕には一切、分からなかったけど...。

その人は、訳アリ人生を送って来たのかもしれないと僕もホームレス

のおじさん達に声をかけるようになって分かった。

だから今、生きてる間は頑張らないといけないと他の人より思っている

のかもしれない。

何しろ、僕は片っ端からホームレスのおじさんに声をかける。

そのうち、一人のホームレスのおじさんが僕と共同生活をしてもいいと

言ってくれた。

この人は、凄く明るくて前向きな人だった。

この人となら、僕も一緒に生活出来ると感じたんだ。

そして、このホームレスのおじさんを僕は家に連れて帰ることにした。




『ここが君の家か? いい家じゃないか!』

『・・・ありがとう。』

『俺の名は、吉田松男だ! よろしくな!』

『・・・あぁ、僕の名前は、中岡比呂と言います。』

『じゃあー比呂これからもよろしくな!』

『いやいや? ごめん、ちゃんと説明してなかったけど、ずっとじゃ

ないんだ! “期間は半年間だけだよ!”』

『えぇ!?』

『有名な占い師が、そう言ったんだ!』

『比呂は? 占い師頼りなのか? まあいい! 半年間でもここで

俺を生活させてくれるなら俺はそれでいいよ!』

『ありがとう、ワガママ言わない人で良かったよ。』

『物わかりがいい奴の方が比呂も楽だろうからな!』

『まあ、そうだね!』







 *




・・・でも? ホームレスのおじさんと一緒に共同生活をはじめる

うちに、おじさんの本性が露わになっていった。

毎日、愚痴ばっかり言うし! ご飯の事になるとワガママを言う!

【もっといいもの食わせろとか、肉が食いたいとか】夜中でも

関係なく、寝ている僕を起こして牛丼屋さんやラーメン屋さんに

連れて行かされる。

めんどくさい時は、コンビニ弁当を僕に買いに行かせるし。

ホントワガママなおじさんなんだ!

それに、僕に隠れて僕の財布からお金を盗んでいるところを僕は

見てしまった。

僕が寝ていると思って、僕のカバンから財布を出してお札を抜いて

いるところを僕は薄めを開けて見ていたんだ!

その事を、次の日の朝おじさんに言うと? 僕に逆ギレしてきて

“比呂が俺に旨い飯を食わさないから俺が比呂の財布から金を抜か

ないといけないんだろうが!”

意味の分からない事を、理由に僕に切れるおじさん。

僕は何度も何度も、おじさんにキレそうになったけど?

占い師の言う通りに、半年間は我慢しようと耐えていた。





・・・でも? おじさんは悪いところばかりじゃない!

僕に悪いと思っているのか? 僕が仕事から帰って来るまでに

晩ごはんを作って待っていてくれる時もあったんだ。

元々、おじさんはフレンチの修行をしてお店も任せられるぐらい

料理の腕は確かだった。

でも? 僕にも言わない過去があり借金をして家庭を捨てホームレス

になったと言うおじさん。

僕は徐々におじさんに愛着が湧いてくる。

気がつけば、【期間の半年が過ぎていた】

それでも、僕とおじさんは一緒にこれからも生活して行こうとお互い

確かめ合いながら絆を深めていった。







 *





・・・遂に、おじさんとの生活も半年が過ぎた頃から。

占い師の言う通り、僕の運気が上がりだす!

僕は仕事で昇進してあっという間に【社長】まで上り詰めた。

給料も一気に上がり、狭いワンルームマンションからおじさんを

連れて引っ越す事にした。

僕は初めての彼女もデキる、おまけにおじさんにも彼女がデキた。

僕の生活は、おじさんと一緒に居る事で上手くいきっぱなしだった。





そして、僕とおじさんは隣同士の部屋に住み始める。

おじさんも、ホームレス生活から一からもう一度フレンチのお店で

見習いから入り、今はお店を任せられるまでになった。

これもそれも、僕のおかげだとおじさんは言う。

これからも、僕達いい仲でいれそうだ!

【頼んだぜ! おじさん!】


最後までお読みいただきありがとうございます。

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