最近見た『あわや事故』な場面から学ぶこと
最近、事故になりそうな場面を2回も見てしまいました。
しかも2回とも同じことが原因でした。
1回目は高速道路のトンネル出口。
私はトンネル内でロングのトレーラーを追い越しました。
トンネルから出たところの路肩に軽バンが停まっていました。何をしていたかは知りませんが、停車禁止のところです。
私が通り過ぎるのに合わせて動き出しました。
右ウィンカーを出し、本線に出ました。
けたたましいクラクションの音が後ろから鳴り響きました。私が追い越したトレーラーがトンネルから出て来ていて、まだスピードのまったく乗っていない軽バンに追突しかけ、巨体をうならせてクラクションをガンガン鳴らしています。
追い越し車線に車がいなかったので避けられていましたが、そうでなければ事故になっていたことでしょう。
さて、なぜ軽バンは、トレーラーが来ているのに動き出したのか?
簡単な話です。
トレーラーがトンネル内でライトを点けていなかったのです。
クラクションを鳴らした時にようやくハイビーム(恐らくはパッシング)を点けていましたが、暗いトンネルの中を無灯火で走って来ていたので、軽バンからはトレーラーの姿が見えなかったのです。
2回目は同じく高速道路のトンネル内。
私は走行車線を走っていました。遅い列に追いつき、通行帯が白の破線だったので、追い越しをしようかと早めにミラーを確認しました。
ドアミラーには何も映っていないように見えました。
次いで点けっぱなしのバックモニターを見ました。
するとそこに黒い影が映っていたのです。
黒いハイエースが追い越し車線を延々と、無灯火でやって来ていました。でもドアミラーには映ってない。闇に紛れてしまっています。
ハイエースが私を追い越そうとした時、私の前を走っていたプリウスがウィンカーを出すと同時に追い越し車線に出ました。
ハイエース急ブレーキ。それでもまだプリウスが気づかずにぶつかって行こうとするので、怒涛のクラクションがハイエースから鳴り響きました。
いや……。
ハイエースさんも、トレーラーさんも……
ぶつけられかけたのは、あなたがトンネル内でライトを点けていないからですよ?
怒る前に自分の運転を見直してください。
トンネル内でライトを点けない人に理由を尋ねると、次のような理由がよく返って来るそうです。
『だって自分は見えてるから』
暗いところでも目がよく見えるのでしょうね。性能がよろしいんですね。
ただ、トンネル内でライトを点ける理由は、暗くてよく物が見えないから、ではありません。
ライトを点けないと前が見えないようなトンネルなんてそんなにないはずです。
トンネル内でライトを点ける理由。それは『周囲に自分がいることを気づいてもらうため』です。
あなたの目の性能がよくて、暗闇でもよく物が見えても、相手から自分が見えてるとは限りませんよ。
太陽が真後ろにある時間帯なんかも、ライトが点いていない車は眩しさに包まれていて、相手から見えていないものと思ってください。
私が見た事故ではありませんが、トンネルを出てすぐのところにある横断歩道を渡っていた自転車が、無灯火でトンネルから出て来たトラックに轢かれた事故なんかもあるそうです。
トンネル内では音は反射します。近くまでトラックが来ていても、その走行音は遠くのように聞こえていたのかもしれません。
轢かれた人がどうなったのか知らないのでご冥福まではお祈りできませんが、
ここで確実に言えることが1つありますよね。
みなさん、トンネル内ではライトを点けましょう。
その際、ライトを点灯するのはトンネルに入る前からしてください。
明るいところでテールランプが点けば『ああ、ライトを点けたんだな』と後続車に確実に伝わりますが、暗いトンネル内に入ってからライトを点けたのでは、点いたのがテールランプなのか、ブレーキランプなのか、わかってもらえませんよ。
……と、偉そうに書いて来ましたが、実は私、トンネル内でライトを点けることをたまによく忘れます。
気づいたら途中ででも点灯しますが、点けてるつもりで最後まで走り切っちゃってることもよくあります。
ライトを消そうとスイッチを戻そうとしても動かないので、「あれえっ!?」と声が出ます。
気をつけます。