なろう小説とはコカ・コーラのようであると見つけたり
ほとんどの人が初めまして。最近ランキング上位に来ているエッセイの勢いに当てられて、僭越ながら自分もなろうについて思ったことを書かせていただく所存でございます。
私は今年の元旦から小説を投稿しています。おかげさまでアクセス数もぼちぼちです。ですが投稿していると感想が全く来なかったり、評価やブックマークを気にして不安になるもので、他の作品をちらっと見てみたんですよ。
その作品は、投稿期間が自分のとほとんど同じであるにも関わらず、アクセス数もブックマーク数も桁違いでした。それもそのはずで、内容は現代社会にダンジョンが現れたというよくあるローファンタジーものでした。
なろうの読者はテンプレに沿った話を好むということを嫌でも実感させられました。自分の作品は最強系でもないし、ハーレムもないし、追放系でもないので、完全にテンプレから外れているんですよね。あまり目も当てられないのは当然かなと。
最もまだ投稿し始めてから1か月も経ってないのに、感想貰ったり評価してもらえると思っている時点でおこがましいのですが。それでも直接的な言葉が欲しくて、カクヨムの方にも同じ作品を投稿し始めました。
すると投稿してから数時間で、感想もとい応援コメントをいただきました。この話のこんな部分が面白かったという、自分が欲しかったものをいただいて、こんなにも違うのかと衝撃でした。
カクヨムの方には書き手が集まって読み合うという自主企画があり、それに参加したことから目に止まったのだと思うのですが、そのようなシステムがある時点でなろうと根本的に違うのだと思います。
そしてファンタジーランキングの作品も見てみると、ここもなろうとは違うなって。パッと見なろうに比べて純粋なファンタジー小説が多く、なろうで見られるような最強ものは多くない印象でした。少ししか見ていないので実際は違うのかもしれませんが、それでも決定的な差を感じました。
この違いについて考えた時、なろうでランキング上位に来るような人気小説って、コカ・コーラのようなものではないかと思ったんですよ。
コカ・コーラは手軽に爽快感が味わえます。なろう小説も同様に、無双とかざまあとかハーレムという爽快感が味わえると思います。更に、「コカ・コーラは下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」という理論だっていうのを昔聞きました。上位作品がテンプレで溢れかえっていても、その中から書籍化が決まるのはそれと似ていると思います。そして、ふと打ち上がった作風の違う作品がペプシコーラとかファンタとかで、コカ・コーラとは違う味の炭酸系だから口直し的に注目を集めるのかなと。
きっとなろう読者の大半ってコカ・コーラを求めているんですよね。その中に緑茶とか天然水とか混ぜられても、そりゃあ見向きもしないだろうって。書き手のいう名の商売人は、コカ・コーラが欲しい人にはそれを提供しなきゃいけないんですよ。そうしないと商売は成り立たない。
最も売り上げ度外視で、自分が好きな飲み物をとことん提供している人もいます。その中には三ツ星が着くようなとびきりの物もあります。ただ世間の流行は、1番売れている(ランキングに載る)のはコカ・コーラなので、それに埋もれていくのは悲しいと思う所もあります。
とは言っても、自分には完璧に美味しいコカ・コーラは作れません。売り上げを狙って作るものでもないと思っています。だからそれはランキング上位の方に任せて、自分はコカ・コーラが覇を称えるなろうの中で、たまにはココアでも飲んでみませんかというスタイルで作品を投稿していきます。
長々と書きましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。感想異論は大歓迎です。