5話 呪いのカツラ
カツラを妖精達に、返しに、行かせ、ちゃんとした、ちゃんとしたカツラを持ってくるように頼み、3日たったわけだが……
はぁ、あいつらに、頼まず、買ったほうが、安全だったような……
今まで、こと、考えたら、あの妖精どもに頼まないほうが……
「んっ!?」
目の前に、魔法陣が、あらわれた。
魔法陣の中から、缶ジュースサイズの妖精達が、3体、やってくる。
そして、妖精クイーンは、ドアから、やってくる。
てか、妖精クイーン、なんか、プリン食べてるんだが。
あれ、昨日買ってきて、うちの冷蔵庫に入れてたやつじゃないか!?
「持ってきたです、カツラ」
魔法陣から、やってきた、妖精達が、持ってきているのは、カツラのようだ。
「こんどは、人のカツラ奪ってきてないだろうな?」
「もちろん」
本当だろうな……
持ってみた感じ、おかしなところは、ないが……
「ちゃんと新品、だから、安心して」
「中古品じゃないよ」
「頑張って作りました」
ふむ……
まあいいか。
カツラを被ってみよう。
「これは……ぴったりだ」
「ちゃんと頭のサイズも測りましたから」
おお、これは、いいものだな。
(殺す……)
んっ!?
気のせいか!?
(殺す……)
いや、やっぱ気のせいじゃない!?
なんか、脳に直接、声が聞こえるんだが!?
(殺す殺す殺す)
「ひぃいいい」
「どうしたのです? 変な声だして」
「なんか、カツラ被った時から、変な声が、聞こえるのだが」
「変な声?」
「殺すって、声が、頭の中に響く」
「ふむ、妖精達、なにか知りません?」
妖精達は、なにか、考えるようなポーズをとる。
「なにも思いつきませんね」
「同じく」
「同じく」
(殺す殺す殺す殺す殺す)
「絶対何か、あるだろ、これ!」
「う~む」
「このカツラの材料になった髪、どこから手に入れてきた?」
「ああ、それなら、呪いの館という、ところの壁に生えていた髪から、作りました」
「原因それだあああ」
おれの声と、同時に、髪が、伸びて、体中に伸びてきた。
「ぎゃあああ」
このままじゃあ、まずい
「なんとか、してくれ、妖精達」
「あわわわ」
「ひいいい」
小さい妖精達じゃ、無理か。
「なんとか、してくれ、妖精クイーン」
「妖精クイーンなら、プリン食べ終わったので、帰りました」
「あのやろおおお!」
首にも巻き付いてきた。
ほんと、このままじゃまずい。
無職のまま、こんな、わけのわからないことで、死ぬのか、おれは!?
「消えろ、邪悪なもの!」
誰かの声と、同時に光が、広がった。
まぶしく、そして、どこか、懐かしい光だ。
んっ!?
体に巻き付いていた髪が、なくなっている。
「大丈夫か?」
そう言ってくれたのは、青いの鎧に赤いマントの男だった。
剣を肩に背負い、その姿は、勇者のようだった。
「あなた……?」
「僕は、君の髪だ」
「なっ!?」
俺の髪だと!?