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大往生
その日、一人の老人が、
都内にある大病院の特別室にて、
その、長きに渡る人生に幕を下ろした。
享年108歳という大往生であったが、
その死が、日本の経済界に与える影響は計り知れないと言われていた。
老人は、一地方都市の商店に過ぎなかった自らが経営する店を、
一代で、その名を世界中へと知らしめる大企業へと成長させ、
数多の経営者たちからは『経営の神様』とさえ讃えられていた。
また、彼の優れた点は経営に置いてのみならず、
多くの、成功を収めた経営者が陥りがちな傲慢な態度を見せる事無く、
人生に置いて持った多くの趣味により出来た友人や、
同じ趣味を持つ人々に多大なる援助をしていた事も、広く知られていた。
この物語は、その彼『太主見 持男』が異世界にて生まれ変わり、
物資チートにて無双をして行く様を描いたものである・・・