魔族シュバイツ・サラ・コースタイン 2000年前の記憶
死にたく無かったんだよ。
一人目は偶然だった。俺が弱い。そう思ったんだろう。
左手から血が流れるのを見て余裕を持ってもいたんだろう。
向こうは3人いたしな。痛かった。ものすごく痛かった。
死ぬのか?そう思った時に、お前の顔が浮かんだ。妄想だろうな。
『ご飯なに?』天使のような笑顔で・・・お前は・・そう言っていた。
死にたくない。ご飯だよな。そう思った時には・・・殺していた。
後悔はしてない。生きていたから、また遇えた・・・。
4人目までは覚えてる、ゴメン嘘だ。4人目はあやふやだ。
必死で生きた。なぜか?って。お前はきくだろうな・・・。
逢いたかったんだろう。多分お前にな。
悪いな。もう、あやふやなんだ。
覚えているのは、俺は間違っている。それだけなんだよ。
わるかったよ。ごめん。謝る。許してくれ。
リンゴの皮を剥いても、まだリンゴが赤いのは
始めは父さんの血だ。左手がうまく動かせなくてさ。不器用だから・・・。
上手くリンゴの皮、剥けなかったんだ。ゴメンな。
それから先に、お前の食べたリンゴ。
皮をむいてあっても赤かったのは・・・。ゴメン。。。人の・・・
生きて欲しかった。
俺が、どんに汚れても生きて欲しかった。
お前を汚すつもりは無かった。だから・・・ゴメン。
俺を恨め。そして、俺を殺しに来てくれ。ジキル・サラ・コースタイン。
罪と闇に染まった俺を憎め。ジキル。憎しみが足りないのか?
まだ、足りないのか・・いいだろう。
お前の心が全て、憎しみに変わるまで地獄のピエロを演じよう。そして、漆黒に染まった、お前の心は全て俺が持っていく。お前に与えたリンゴの赤さも残さず全て俺が持っていく。
そして、お前は赤子からもう一度人生を生きるんだ。心配するなよ。俺より出来た父と、愛情を持った母の元にお前を送るから・・・。そのくらいは、俺にもできるよ。その為に何千人も・・・魔族を殺した。
ジキル。過去は思い出さないでくれ。俺の事も忘れてくれ。お前をどんなに俺が・・・お前の父が。どんなに愛していたか・・・伝えようとすれば、血に染まる。私は断ち切りたい。叶うことなら。血に染まった記憶をすべて私が持ち去り、お前は赤子に戻る事を私は望む。
それが、叶うまで私は誰かを殺し続けるだろう。永遠に・・・