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子竜は事件に巻き込まれる1

孫娘さんがいなくなったら心配だよね。

しかも、誘拐されたなんて…。


まてよ、私も狙われてるんじゃない!


「結愛とハタヤ竜人国に帰国する。」

クロお兄ちゃんが言った。

「それは…とめられないが…。」

イクスファ主任さんが言った。

「あんた、他人はどうでもいいのかよ。」

熱血捜査員キャスアさんが言った。


「孫殿の誘拐事件はお気の毒だと思うが、私は結愛を、子竜を里のものを守らねばならん。」

クロお兄ちゃんがきっぱり言った。


それが竜王の本能と使命だよね。

私も里での役割があるからわかる…まあ、たいした役割じゃないけどさ。


「ティナーラを助けてください。」

セアヤラゼ公が言った。


う、善良なお爺ちゃんのうるうるした目

ま、負けちゃダメだよ。


「クロお兄ちゃん。」

私はクロお兄ちゃんの腕に手をポンっと置いた。

「ダメだ、結愛、お前を危険な目にあわせるわけにいかない。」

クロお兄ちゃんが言った。


「麒麟がこの国にもいるんじゃない?」

私は言った。


そう、たとえ、地竜の里の麒麟じゃなくてもどこかの里の麒麟がいるはずだ。


「連絡をとってみよう、遠通機はあるか?」

クロお兄ちゃんが言った。

「…あんなすごい魔法使えるくせに携帯遠通機も持ってないのかよ。」

キャスア捜査員がポケットから水晶が連なったものを出した。

グファリ姉ちゃんが持ってたのと似てる。


「携帯遠通機など、普段使わんからな。」

クロお兄ちゃんは受け取って水晶を繰り出した。


『はい、地竜の里です。』

一番大きい水晶に竜が映った。

「クロルリードだ、竜姫につないでくれ。」

クロお兄ちゃんが言った。

『……ああ、竜王様ですね、はいおつなぎします。』

竜はいって映像が切り替わった。


『竜王様、結愛、元気?』

のんき?に竜姫様が出た。

「竜姫、シュレイル周辺にいる麒麟と連絡をとりたい。」

クロお兄ちゃんが言った。

『なにか問題でも?』

竜姫様が言った。

「人身売買の事件に巻き込まれた、解決のために情報を得たい!」

クロお兄ちゃんが言った。

『解りました、すぐにいかせます、場所はどちらですか?』

竜姫様が言った。


クロお兄ちゃんには説明出来なかったので

イクスファ主任が説明した。

竜姫様はイクスファ主任を驚かせないように人型をすぐとったけど、イクスファ主任はビックリしてた。

ちなみに昔のドレス着てた。

地竜の里、実は流行後れ?


なんでビックリしたんだろう?


「……あんなにかわいい人が竜…。」

イクスファ主任が呟いてた。

そっちのびっくりかー。

それならいいや。


麒麟は世界中にいるから

情報は人族より入ってくる。

ネットワークができてるんだ…よね。


私の世界ならそうなんだけど…私も

実はその麒麟だし…。


お父さんの跡取りなんで修業中なんですよ。


「すみません、地竜王様はいらっしゃいますか?」

善良そうな若者が今の格好で入ってきた。

青系の髪だから単純に考えて水竜系かな?


「早いな、あなたはどこの騏麟だ。」

クロお兄ちゃんが言った。


思った通り水竜の里の騏麟でゼストリーアさんと言うそうだ。


「しばらく、シュレイルの人の町の職業訓練学校で用務員をしていましたが、そのような事があったのですね…どうりで子供たちの帰宅が早いと思いました。」

ゼストリーアさんが呑気に言った。


グファリ姉ちゃんとフランさんの言う学校祭はこの学校の行事で

商業と交流の国シュレイルには各地にあり義務教育らしいです。


そのあと、もっと学びたい人が専門学校いったりするんだってさ。


「うーん、騏麟仲間に連絡とってみますね。」

ゼストリーアさんが携帯遠通機を取り出した。

「オレも持つべきか…。」

クロお兄ちゃんが呟いた。


「オレ、竜のイメージ崩れた…なんで遠通機で連絡するんだよ、すごい魔法使えるくせに…。」

キャスアさんが言った。

「魔法使うより簡単だからですよ。」

通話の終った、ゼストリーアさんが言った。


「なにかわかったか?」

クロお兄ちゃんが言った。

「まだ、無理ですね…数日お待ちいただければ…。」

ゼストリーアさんが言った。


まあ、意識してなければそうだよね。

この世界竜と人があんまり近くじゃなさそうだもん。


「いつごろ、取引なの?」

私は聞いた。

「むこうから、連絡がくることになっている。」

セアヤラゼ公が言った。


「とりあえず、里に帰る、結愛、くれぐれも余分な事を…なにをしてる?」

クロお兄ちゃんがあわてた。


私がクロお兄ちゃんの腕の中から出ようとしてるからだ。


「あのね、私、おじいちゃんと行くから、クロお兄ちゃんは里に帰って。」

私は言った。


友達の栗落花ツユリ志甫シホなら言うだろう

異世界の厄介事にかかわらないのが

正しい異世界生活だよって。


でも、そういいながらおせっかいの志甫はかかわるはずだ。

そして、私もほっておけない。

どこかで女の子や女性をねらう悪党がいるんだもん。

この世界じゃないけど…時竜の騏麟としてほっておけないよ。


まもってくれようとしてるのにごめんね、クロお兄ちゃん…地竜王様。

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