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竜王様は今日も抱え込む2

なんで、こいつら誤解をしているんだ?

結愛はオレの大事な子竜だが。


「キーロリア・エーデン・セアヤラゼ公から孫娘を誘拐されたと通報が入った。」

若い男が言った。

キャスア捜査員と言ったか?

「それとオレたちとどうに関係がある?」

オレは結愛を守るように抱えながら言った。


「その、娘さんは真珠がかった紫銀の髪の子だそうです。」

年上の方が言った。

ダスラ捜査員だったな。


なぜ、このような、訴えが起こるのだ。

大体他の里の子竜をさらうなど、

人間の考えはわからない。


まいごになっていれば保護するが…。


……けそうした雌竜をさらうとかならわかるがな。

まあ、大体は穏便に結婚で落ち着くが…。


「私は竜王クロルリード様の保護下にある、時竜なのです、残念ながら、そのお嬢様とは、違うのです。」

結愛がオレの腕のなかから言った。


なんて可愛いやつなんだ。

オレのために必死にいってくれるなんて。


……結愛はオレにとって別格のようだ。


竜王にとって別格…伴侶しかありえない…。


なんか、別の意味で犯罪者のような心境だな?


「記憶を失ってるかもしれないと言っていたが…本当ですね、ダスラさん。」

キャスアが言った。


都合の良い話だな。

結愛はいつでもはっきりしていたぞ。


「捜査員さん、うちのお客さんは誘拐犯人じゃないわ、大体、そのセアヤラゼ公って本物なの?」

グファリ姉ちゃん殿が言った。


たしかにそのセアヤラゼ公とやらは怪しい。


「立派な老紳士だった、身分証明書も偽造ではないしな、お前のはみてない!」

キャスアが言った。


身分証明書だと?

良いだろう、見せてやる。


「これでよいのか!?」

オレは身分証明書を出した。


ただし、魔法で出現ワードにより

空中に光文字が浮かぶ方式だが。


ハタヤ竜人国はほぼ竜と竜人なので、大体魔法がつかえる。

これは正式な身分証明書だと世界で認められてるのだ。


「光文字か…信じられるか!」

キャスア捜査員が言った。


まったく、知らんのか!ハタヤ竜人国のことを、オレはシュレイルの事をしってるぞ、商売と交流の国だから契約書だのが重要なこともな。


魔法オンチは困る。

アナログな鱗製の物もあるが…人族には大きすぎるだろう、1メートルはあるからな。


「…キャスア君、地竜の里の竜王様だそうだ、失礼のないようにしてくれ。」

ダスラ捜査員が顔を青くして言った。


こちらは礼儀をわきまえているようだ。


「セアヤラゼ公はオレたちを信用してまかせてくださったんですよ!なに弱気な事いってるんですか?」

キャスア捜査員が言った。


「あ、あの~僕はクロさんは結愛ちゃんの事すごく大事にしていて、誘拐なんてしてないと思います。」

フランさんが言った。


「ともかく、一度来ていただけませんか?誤解をとくためにも。」

ダスラ捜査員が言った。


うー、まあ、良いか。


捜査員の詰め所とやらは

すぐ、近くでそこそこ大きかった。


待合室に人影あった。

「ああ、ティナーラ!無事でよかった。」

確かに見た目的には裕福そうな男が言った。

「私はティナーラさんじゃないの、結愛なの。」

結愛がオレの腕のなかで小首をかしげた。


「ティナーラ、おばあ様がお前を待ってるよ。」

男は言った。


あくまで、ティナーラと言い張るつもりらしい。


まさか、本当に…いや結愛は子竜だ。

この男は人の匂い以外感じない。


「ダスラさん、やっぱり、この男が誘拐犯人ですよ!」

キャスア捜査員が手枷を取り出した。


あくまでこちらを犯人とやらにしたいらしいな。


「キャスア捜査員、君の欠点は思い込むと一直線のところだな。」

明らかに今までより格が上らしい捜査員が入ってきた。


「イサスファ主任!」

キャスア捜査員が言った。

「ダスラ捜査員の連絡で問い合わせで、ハタヤ竜人国に確かに今、地竜王が来てる事を確認した。」

イサスファ主任は言った。


まあ、そうだろう。


「身分証明書も確認して確かに地竜王様だと確認しました。」

ダスラ捜査員が言った。


「さて、セアヤラゼ公、なぜ、嘘の訴えをなさるのですか?」

イサスファ主任がセアヤラゼ公とやらを鋭い眼差しで見つめた。


セアヤラゼ公が頭を抱えた。


「ティナーラ…お祖父様を許しておくれ。」

セアヤラゼ公が言った。


結愛の方をみずに…。


「もしかして、脅されてるの?」

結愛が言った。

「……ティナーラが…。」

セアヤラゼ公が呟いた。


「ティナーラ・クキュア・セアヤラゼ嬢は本当は幼児ではなく、妙齢の女性ですね。」

イサスファ主任が言った。


妙齢の女性?結愛は幼児だが。


「ティナーラは17才です。」

セアヤラゼ公が頭を抱えたまま呟いた。


わかいな、だが、人の17才は立派に結婚できる歳らしいからな。


「ティナーラ嬢が行方不明なのは確かです、犯人がなにかいってきましたか?」

イサスファ主任は言った。

「ティナーラを返してほしければ…この映像の女の子を手にいれるように要求されました、方法も指示されました。」

呆然自失の様子で遠通機の画面を見せた

セアヤラゼ公。


そこにはカフェでオレに抱かれて座る結愛が映ってた。


「キャスア君、見事に君は策にはまったようだね。」

イサスファ主任がため息をついた。

「申しわけありません。」

ダスラ捜査員が言った。

「……すみません。」

キャスア捜査員が渋々言った。


「……さて、こちらの方々は目をつけられているようだ、なんとか、ご協力を頼むしかないな。」

イサスファ主任が鋭い眼差しでオレと結愛を見つめた。


オレは結愛をしっかりと抱き締めながら思った。

結愛を危ない目などあわせるわけに行かない。

早く里に帰って育児袋にいれて

抱え込まなければ、安心できない。

結愛はオレの別格だからな…。


すごく、犯罪者チックだが…。

大丈夫だ、ちゃんと大人になるまでまてるから…。


大事な子竜を抱え込むんだ。

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