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子竜は今日は外出中4

わー、可愛い♪それにフリフリ過ぎない。

私のもとサイズで作ってくれないかな♪


「いやーん、可愛い♪」

その男性は言った。


お、お姉系?


「グリファス、悪いね。」

最初の男性…フラン・シレファが言った。

「いいのよぉ、フランの頼みだもの。」

次の男性…グリファス・メルアーヴィが言った。


「お姉ちゃんなの?」

私は確認した。


個人のアイデンティティーは大事にしないとだし。


「いやーん、動いてるのが信じられないー。」

グリファスさんが言った。


私はお行儀の悪いことだが、アトリエの

テーブルの上にのせられてる。


まあ、乗せろっていったのグリファスさんだしいいか。


「お姉ちゃんでいいわよー、グリファ姉ちゃんで。」

男性が言った。


格好的にはドレスシャツと細身のスラックスに1つにまとめた髪の男性だけど、

乙女なのかも知れない。


「では、グリファ姉ちゃん殿、申し訳ないが頼む、頭のリボンはとらないでくれ。」

クロお兄ちゃんが言った。


あー、マジックアイテムだったよね。


「いいわよ、これなんてどうかしら?」

グリファ姉ちゃんが言った。


ピンクの可愛いチュニックが出てきた。

子どもっぽ過ぎなくて可愛い♪



「ところで、人身売買が横行しているそうだが。」

クロお兄ちゃんが言った。


椅子に腰かけて長い足を組む様子は

さながら戦士の休日ってところかな?


「ええ、うちのお得意様にも被害者が出てるわ。」

グリファ姉ちゃんが言った。


お得意様?お店持ってるの?


「お店あるの?」

私は小首を傾げた。

「ああーん、可愛い♪」

グリファ姉ちゃんが悶えた。


「グリファスは去年の学校祭の入賞者なのでマンションの一角に店舗を持てたんです。」

羨ましそうにフランさんが言った。


そう言えば学校ってなんだろう?


「そうか、才能があるのだな。」

クロお兄ちゃんが微笑んだ。


「出来たわ、可愛いわー、専属モデルにしたいくらいよ。」

グリファ姉ちゃんが鏡を見せてくれた。


うん、ピンクのピンタックのチュニックと同色のキュロットが可愛い♪

動きやすい。


「それにしても、ずいぶん時代がかったかっこうしてるわね、フランもそう思わない?」

グリファ姉ちゃんが言った。

「まあ、ファレギー織りで作ってあるから変わってるとおもうけどデザインは古色蒼然とした、前時代てきな物だよね、二人とも器量がいいのにもったいない。」

フランさんが言った。


そうだよね、あんなフリフリ着てた人いないもん。

クロお兄ちゃんの衣装も似てるの着てる人いなかったし。


「ファレギー織の伸縮力が重要だ、オレも結愛もハタヤ竜人国のものだからな。」

クロお兄ちゃんが言った。


そうか…竜体変化の時普通の布だと破れちゃうんだ…。

この服好きなのに帰ったら手持ちの服に着替えなきゃか…。


まあ、人型、もっと大きいしね。


「フラン、この人に合う服持ってきて、悪目立ちしてると思うわ。」

グファリ姉ちゃんが言った。


「ファレギー織のはないんだけど…。」

フランさんが言った。

「とりあえずだからいいわ、ファレギー織は問屋に問い合わせて見る。」

グファリ姉ちゃんが言った。


「なんで、良くしてくれるの?」

私は聞いた。

「下心があるにきまってるじゃない。」

グファリ姉ちゃんが微笑んだ。


とたんに私を手元に抱え込まなくていいと思うよ。

クロお兄ちゃん。


「結愛に何をする気だ。」

クロお兄ちゃんが言った。

「え?モデルしてもらうだけよ?」

グファリ姉ちゃんが言った。


そう言えば…クロお兄ちゃん。

クファリ姉ちゃんが私をさわっても

威嚇しなかったな。

いつもは、全然男性だとダメなのに…。


グファリ姉ちゃん、男だけど、匂いは女性?


「…それは、無理だ、ハタヤ竜人国にかえるからな。」

語気を弱めてクロお兄ちゃんが言った。


うーん、そうだよね。


「いいのよ、私の方が行くわ、遠通機エンツウキの番号教えてくださる?」

グリファ姉ちゃんが水晶が連なったものを取り出した。

「……地竜の里にかけてくれ、竜王でつないでくれる。」

クロお兄ちゃんが言った。


「……竜王様なのね?いいわよ、とりあえず結愛ちゃんおろせば?」

グリファ姉ちゃんが言った。

「いや、いい、結愛食べろ。」

クロお兄ちゃんが魚のフライをあーんした。


「結愛ちゃんは子竜ちゃんなのね♪子竜ちゃんは沢山食べるのよね。」

グリファ姉ちゃんが言った。


あーん、きついよーえせ子竜なんです。

早く誤解を解かないと

お腹がぱんぱんでなって死ぬよー。


………でも、クロお兄ちゃんとあーんなことやこーんなこと…わーん恥ずかしいよー。


「あの、すみません!」

フランさんが息を切らして帰ってきた。

「早かったわね。」

グリファ姉ちゃんが言った。


「また、会ったな。」

フランさんの後ろからさっきの捜査員が

入ってきた。

「すみませんね、被害届けを出された方がいまして。」

年上の方の捜査員が入ってきて言った。


まさか!カフェ?頼みすぎで営業できなくなったとか?


「いったいなんのはなしだ?」

クロお兄ちゃんが言った。


「そちらのお嬢さんをあなたが連れ去ったと、訴えた人がいるんです、確認のためにご同行願えますか?」

年上の方の捜査員が言った。


「結愛は私が保護するものだ。」

クロお兄ちゃんが言った。

「それじゃ通らないんだよ。」

若い方の捜査員がクロお兄ちゃんの手をつかんだ。

「離せ!」

クロお兄ちゃんが威嚇した。


不味いよね、クロお兄ちゃんが竜体で暴れたらお店がバラバラになっちゃうよ。


「私はクロお兄ちゃんのものなの!誘拐違うの!」

私は言った。


みんな固まった。


わー、言い方間違えた?


「結愛、お前の気持ちは嬉しいぞ。」

クロお兄ちゃんが嬉しそうに言った。


ま、まずい、本当に何とかしないと

クロお兄ちゃんが逮捕されちゃうよ。


捜査員さんが

この変態っていう顔で見てるもん!

わーん、クロお兄ちゃんは竜王の

守り見守る本能で答えただけだよー。

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