第四話
今回は、吉良愛実視点です
やってしまった
人生で一番の失敗だったかもしれない
私は、大人数を相手する男の子を見つめていた
たった、1人で私を守ってくれている
・・・かっこいい
「ああ~~!!もう!!数多すぎだろ。後、何人だ!?」
十人くらい倒した男の子が言う
強い
私はただそれだけしか思えなかった
今の私は魔法を使うことはできない
今も割られ続けている
「クソ!なんだこいつ!!バケモノか!?」
「だれが!バケモノだ!!」
そう言いながらもまた、2人殴り倒した
本当に化け物みたいな強さだ
魔法も武器も使っていないのに、バットなどを持っている人にもう十人抜きをしているなんて・・・
「ここらで教えてやるよ!!俺は過去に1000人の人とケンカをしたことがある!!100人くらいまでは楽勝なんだよ!!!」
・・・1000人!!?
うそ?とそう思ったけど、今この強さを見て嘘だと思うやつは少ないはずだ
私は無知すぎたかもしれない
私は魔法が最強だと思っていた。けど、違う
あの男の子は魔法なんて使わず、バイクと戦ったり、十人の人とケンカしている
「っチ!!ここらで引くぞ!!まだ、マジックアイテムは・・・」
「・・・あとはあんただけだな?」
・・・すごい
始まってたった数分で、男子生徒を一人残して全滅させている
「や、やめろ。俺を殴ったらお前は退学に・・・」
「なるかよ。目撃してるやつもいるし、なりよりお前らが言えないだろ?」
・・・どういうことだろう?
普通なら先生に言って終わりなのに、どういうことだ?
「女の子を襲ったら近くにいた男の子にボコボコにされましたなんて・・・かっこわるいもんな?」
「・・クッ!うおおおお!!!」
最後の一人はいきなり距離をとった
そして・・・
「マジックバイス!!」
魔法陣を光の線で描き始めた
線の色は、赤色。炎の魔法だ
「しまった!!」
私を助けてくれている男の子に焦っている
・・・そうだ!!
あの子は・・・魔法のことこの学校で始めて知ったみたいだった
なら、対処などおろか魔法を唱えることもできない
「死ね!!」
火の玉が男の子に襲い掛かる
危ない!!
「マジック・・・」
私は魔法を唱えようとした
私の魔法の色は水色
水系統の魔法を唱えることができる
これなら、緋の魔法にも対抗することができるのだが
「グアア!!」
遅かった・・・
火の玉が男の子の体を包み込んだ
・・・死んだ
目の前で人が死んだ
いくら私は成績が優秀だと言っても、何もできなかった
私はその場で座り込んだ
「へへ・・・驚かせやがって、魔法は無理だったのか」
こいつ!!
人を殺しているのに、反省の色も何もないのか!!
私は怒りを覚えた
・・・こいつも同じ目にあわせてやりたい
そんなことを考えている時だった
「あちち!!やばい!!服さらに燃えているって!!」
「・・え?」
火の玉に包まれてから3秒くらいが立っていたはずだ
中の温度は最低でも100度は超えているはず
なのに・・・どうして・・・
「生きているんだ!!?お前!?」
私の心を代弁するように言った
「うっせえな!!これで!!しまいだ!!!」
走って近づいた
まずは足払いをして、こかした
そして・・・大振りのかかと落し!!!
―――――ドオオン!!
「ア・・・ガ・・・」
足がおなかにめり込んだ
「ふう、新しい服買わないといけないなこれは・・・」
ボロボロになった服をみながらそんなことを言っている
そして、私は気づいた
彼が・・・上半身裸になっていて背中を見せているけど、シードはないことに・・・