第19話
朝の光が、カーテンの隙間から零れていた。
な)…ん、
目が覚めた。
すぐ近くに、寝息。
な)…あ。
昨日のことを、思い出した。
途端に、胸が熱くなる。
こ)…ん、
少しだけ。
こころが、身じろぎした。
な)…っ。
反射的に、顔を背けた。
こ)…ふふ。
こ)…おはよう、なつき。
な)…起きてたの、?
こ)…さっきね。
こ)…顔、真っ赤よ?
な)…うるさい。
な)...見てたの、
こ)...ふふ。
こ)...見てたわよ。
な)...もう。
(...目を逸らした。)
こ)...ふふ。
こ)...かわいいわね。
(...髪を撫でた。)
な)...かわいい、ね。
こ)...ふふ。
こ)...かわいいわね。
な)...やめて、それ。
な)...ほら、もう、起きよ。
こ)...ふふ。そうね
な)...こころ。
こ)...どうしたの?
な)...学校終わったら、
な)...今日は、家でゆっくりしたい、
こ)...ふふ。いいわよ。
な)...やった。
な)...行こっか
こ)...ふふ。そうね
ドアを開けた。
今日も、湊は休みだった。
こ)...もう来ないんじゃないかしら
な)...多分、
な)...来るよ。
こ)...あら。そうなの?
な)...多分ね。
こ)...ふふ。そうね。
チャイムが響いた。
な)...疲れた。
こ)...ふふ。お疲れさま
な)...お昼、食べよ。
こ)...そうね。
こ)...いただきます。
な)...いただきます。
な)...こころ、これおい
こころ。久しぶり
声が響いた。
し)よ!久しぶり
こ)...翔、久しぶり。ね
し)お、今日も夏希ちゃんと食べてるのな
し)仲良いねー
こ)...そうでしょ。
こ)...じゃあね。
し)...こりゃ。
し)...はは。
し)...幸せにな
こ)...ありがと、またね、
し)冷めてーな
し)じゃ、またな。
返事は返さなかった。
な)...男。
こ)...別になんもないわよ。
な)...ふーん。
こ)...知り合いよ。
な)...そ。
(...少し間があった。)
こ)...怒ってる、わよね。
な)...怒ってない
こ)...何したら。
こ)...許してもらえるかしら。
な)...自分で、考えて。
こ)...そうね。
(...少し間があった。)
こ)...思いつかないわね。
な)...そ。
こ)...何。して欲しいかしら。
な)...自分で考えて、よ。
こ)...わからないわ。
な)...なんだっていいのに、
(...少し間があった。)
こ)...わかったわ。
こ)...じゃあ。
こ)...少しだけ、目を閉じて、
な)...へ?
(...そっと。首筋に触れた)
な)...なに、え、
(...そっと、そこに接吻をした。)
な)...え?
暫く動けなかった。
時が止まったように
な)...あ、え、
こ)...ふふ。
こ)...動揺しすぎよ。
(...再び、同じところに接吻をした。)
な)...あ、
な)...もう、もう、だめ。
こ)...ふふ。わかってるわよ。
な)...はぁ、はぁ。
呼吸が上手くできない。
リズムが跳ね上がる。
体が一気に熱くなる。
こ)...ふふ。
こ)...落ち着いて、
な)...だって、だって。
こ)...慌てないの。
こ)...ゆっくり、深呼吸して。
な)...う、うん。
吸って。吐く。
その繰り返し。
こ)...どう、落ち着いた?
な)...うん。
こ)...ふふ。よかったわ、
な)...もう、やめてよね、
こ)...なんでもいいって
こ)...言ったじゃない、
な)...こんなの、だめだよ、
な)...恥ずかしい、
(...顔が一気に赤く染まる。)
こ)...ふふ。
こ)...許して、くれるかしら。
な)...拗ねて、ごめん。
な)...こころが、男の子と話すの嫌なの。
こ)...いいのよ。
こ)...私こそ、ごめんなさいね。
な)...うん。
な)...ごちそうさまでした。
こ)...ふふ、ごちそうさまでした。
な)...トイレ、行っていい、
こ)...いいわよ。
鏡に映る自分を見た。
な)...あと、ついてないよね、
こ)...ふふ。どうかしら
な)...こころ。
こ)...ふふ。ごめんなさいね、
な)...隠さないとじゃん、
な)...もう、
こ)...いいんじゃない?
こ)...隠さなくても。
な)...こんなとこ、
な)...それしかないじゃん、
こ)...ふふ。それもそうね。
な)...こころだけずるいよ、
こ)...ふふ。
な)...私だけじゃん、
こ)...私のモノの証ね。
な)...違うから。
な)...多分。
な)...もう。
な)...教室戻ろ、
こ)...ふふ。そうね
チャイムが響いた。
な)...寝れなかった、
こ)...そうなの?
な)...あんな、
な)...なんでもない、
こ)...ふふ。
こ)...帰りましょ。
な)...うん。
な)...はぁ。やっと家ついた
こ)...ふふ。
こ)...そうねー
な)...早く。絆創膏、
こ)...ふふ。
こ)...どうして?
な)...隠したい、から。
こ)...ふふ。
こ)...何を?
な)...言わなくてもわかるでしょ。
な)...入ろ、早く。
こ)...ふふ。そうね、
ドアを開けた。
な)...はぁ。
な)...どのくらいで消えるかな、
こ)...しばらくは消えないわよ
な)...もう、
な)...だめだよ。
こ)...ふふ。わかってるわよ。
な)...いっぱい話したい。
な)...今日は
こ)...いつも話してるじゃない
な)...違うの。もっと、もっと、
こ)...ふふ。そうなのね。
(...少し間があった。)
な)...なんで私なの。
こ)...どういう意味かしら
な)...さっきの人、
な)...多分かっこいいでしょ。
な)...なんで、私を選んだの。
こ)...そうね。
こ)...難しい質問するわね。
な)...うん、
こ)...そうねぇ、
こ)...守りたくなっちゃった。からかしらね。
な)...ふーん。
な)...別に、
な)...私じゃなくてもいいでしょ。
こ)...なつきのそういう所がかわいいからよ。
な)...かわいい、だけなの、?
こ)...ふふ。
こ)...なわけないでしょ。
こ)...なつきには、私しかいない。
こ)...そう思ったからよ。
な)...そっか、
な)...ちょっと、安心した。
こ)...ふふ。それならよかったわ、
(...少し間があった。)
こ)...逆に聞くわね。
こ)...私のどこが好きなの?
な)...いっぱいある。
こ)...ふふ。全部言ってもいいのよ。
な)...うん、
な)...1番は、大切にしてくれる、とこ。
こ)...ふふ。次は?
な)...私のこと、本気で好きなとこ、
(...少し照れくさそうに言った。)
こ)...ふふ。
こ)...そんな恥ずかしいこと、
こ)...よく言えるわね
な)...うるさい。
(...少し間があった。)
な)...あとは、いい匂いなとことか、ちょっとへんたいなとこ、とか。いっぱい。
(...少し間があった。)
こ)...ふふ。ありがとね。
こ)...私も安心したわ。
な)...こころは、私のこと好きだもんね。
こ)...ふふ。もちろん好きよ。
な)...えへ。
こ)...なつきも私の事好きよね、ほんと。
な)...ちょっと、ね
こ)...あら。そうなの?
な)...大好き。
(...そっとぎゅーした。)
こ)...ふふ。
こ)...もっと、早く
こ)...こうなるべきだったわね。
な)...どういうこと、?
こ)...ふふ。なんでもないわよ。
な)...うん。
な)...いい匂い、すきぃ。
こ)...ふふ。ありがと。
(...少し間があった。)
こ)...あら。
すーっ。
こ)...ふふ。
こ)...寝れなかったのよね。午後。
こ)...おやすみ。なつき。
な)...あ、れ。
な)...私、いつの間に。
こ)...ふふ。
こ)...おはよ。なつき。
天井が半分見えない。
な)...膝枕。
こ)...ふふ。そうよ。
こ)...あのまま寝ちゃうから、
な)...まだ寝る。
こ)...ふふ。
こ)...おやすみなさい。
な)...おはよ。
こ)...あら、起きた?
な)...うん。
な)...まだ、眠い、
こ)...布団で寝ましょ?
こ)...少し待っててね。
な)...うゆ。
こ)...ほら。
こ)...歯磨きして、
な)...うゆ。
こ)...布団、
こ)...ちゃんと書けないと風邪ひくわよ
な)...うゆ。
こ)...もう。
こ)...ほら。
(...布団をかけ直した。)
な)...あいがと、
こ)...ふふ。
こ)...おやすみ、
な)...おやすみ、
話したいこと。他にもあったのかしら。
起きたら、ちゃんと話しましょ。
...音だけが響いた。




