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理不尽フットボール~ただボールを蹴っただけなのに  作者: 砂糖水色
7章

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9話 フィジカル

戸田さんの激しいプレスに苦し紛れに出したパスがトラオンの前に出る。

高速カウンター発動。

トラオンが俺の後ろから一直線にボールに向かう。

早い。

体でコースを塞ぐも反対側から追いつかれる。

ここを通したらキーパーと1対1になってしまう。

なんとか肩をトラオンの前に入れるも、丸太のような腕1本に弾き飛ばされる。

反動を利用するようにトラオンは加速しボールに追いつく。

悲鳴のような歓声。

 


位置はペナルティエリアの外。

町田のGK田仁はエリアの中で待ち構えている。

トラオンの取った選択はキーパーと接近する前のシュートだった。

低く早いカーブのかかったボール。

キーパーを避けるように枠の外からゴールに向かう。

田仁が飛びつくが届かない。

ガンッ

ポストに当たって逆サイドに跳ね返る。

そこに自陣ペナルティエリアからダッシュしてきた、鹿島のエース高木。

ペナルティエリアに入ろうとする瞬間、後ろからユニフォームを思い切り引っ張られる。

 バランスを崩し倒れる高木。

ユニフォームを引っ張ったのは町田のベテランボランチ亀田さんだった。

 ピイッ!

審判の笛がなり響く。

肩で息をする亀田さんの前に審判が立つ。

胸のポケットに手を入れ、カードを出す。

赤だ。

1発レッド。

赤いカードが亀田さんに提示された。

なんて分かりやすい。

抗議すら出来ない程に、明確なDOGSOドグソ

明らかな得点機会をファールで止めた時は1発レッドになる。


高木に謝罪し、ピッチを出ようとする亀田さんが、俺の左腕をガシッと掴んだ。

「な?俺がキャプテンじゃなくて良かったろ?」

そういつも通りに言った。

 だけど

「…剛。

 マジで頼む。

 勝ってくれ」

続けてそう言った亀田さんは笑っていなかった。


後半25分。

俺達は1人足りない状況で2得点する必要がある。

ベテランの亀田さんは3得点が必要な状況よりも退場を選んだ。

残った俺達が亀田さんの選択を正解にしなきゃならない。

絶対勝つ!

俺はこの左腕の布っ切れに固く誓う。

 

 

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