表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
理不尽フットボール~ただボールを蹴っただけなのに  作者: 砂糖水色
6章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/71

5話 影響

颯馬


佐古の怪我は多方面で問題を引き起こした。

開放骨折。

文字だけ見るとただの骨折だが、復帰までに一年以上を必要とする大怪我だ。

1つは厳密に言うと佐古は、しっかりと着用していたため関係なかったが、すね当ての問題。

最近ホントにすねあて付けてる?って位ソックスを下げてる選手がいる。

子供用の小さいものを付けてはいるが、全然守れてない。今後このような大怪我の原因になる可能性がある。

2つ目は今回のレフェリングについてだ。

主審の不自然な判断が多く、カードの出し方に主審の感情が見えてしまっていた。

本人はかなり批判されてしまっている。

もう少し試合をコントロール出来ていれば違ったのではないか?そう思ってしまうのは仕方ないかもしれない。

 

そして3つ目。

これが死活問題。

町田が勝てなくなってしまったのである。

主力メンバーに怪我人や累積からの出場停止が出た事も関係はあると思うけど、佐古の存在の大きさが結果として現れてしまった。

後半残り10分間での失点が増えてしまったのだ。

先制点は取れるが追いつかれる事が増えてしまった。

 サッカーというのは不思議なもので、1度チームのバランスが崩れると立て直すのは、白田監督の手腕をもってしても中々に難しかった。


結果として7月の時点で3位に転落してしまった。 

代表には佐古の代わりにベンリーが招集された。

合宿では高い身体能力といじられキャラが際立っていた。

当然俺は主力。

そのままアジアカップ予選に俺、富士夫、ベンリーが招集される事になった。

8月に入り勝ちきれない試合が続いてる中、俺に待ちに待ったオファーが届いた。

プレミアリーグの中堅チーム。

条件も良い。

ただ、タイミングだけが悪かった。

そのオファーは、今回は断ることにした。

付き合っているアナウンサーが妊娠した。

それで、結婚することになった。


彼女は日本で子どもを産みたいと言った。

それを聞いたとき、不思議と迷いはなかった。

家族より大切なことなんて、きっと無い。


サッカーは俺の人生そのものだけど、

人生の全部じゃない。


今回は見送った。

また縁があれば、そのときに考えればいい。


結婚式は十二月にやる予定だ。

佐古も、もちろん呼ぶつもりでいる。

あいつはきっと、気まずそうにしながらも来るだろう。


……そうそう。

大事なことを一つ、言い忘れていた。


佐古のあのフリーキックは、

Jリーグの月間最優秀ゴールに選ばれた。


正直、驚きはなかった。

あれを見た人間なら、誰もがそう思うはずだ。


おそらく、年間ベストにも選ばれるだろう。

怪我をして、ピッチから消えたあとも、あいつの足はまだ語り続けている。


俺はそう信じている。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ