生命の大樹
五大派閥の牡丹派により管理されている生命の大樹、またの名をセフィロトの大樹。その大樹がどのようにして諸人の生活を支えているのか? それを答える前に、このセカイの國や派閥を一から五まで紹介しておきましょう。なになに、どの派閥もぼくが今まで渡り歩いてきた派閥なので、意外にも深淵に触れる文字列ですよ。
東國南部・実ノ國 首都を常陸宮 生命の大樹:管理派閥・牡丹派
では次に生命の大樹の根より生えた四本の大樹とそれぞれを管理する派閥というと、
東國北部・花ノ國 首都を陸奥宮 梅の大樹:管理派閥・石楠花派
北國・葉ノ國 首都を角鹿宮 桜の大樹:管理派閥・鳳仙派
南國・茎ノ國 首都を伊勢宮 藤の大樹:管理派閥・睡蓮派
西國・枝ノ國 首都を肥後宮 桃の大樹:管理派閥・橘派
大樹の数だけ大きな派閥も必要だったのだろう……というぼくの感想は無かったことにしておいてください。五つ欲しかった理由や八つ欲しかった理由は簡潔に答えられませんが、五は王の数で、現世界での八はぼくの母方の一族の因果です。おや? 八がなぜ出てきたのか? そんなことよりもぼくたちを生かしている理想郷について語りましょうよ。
そう、【理想郷】。五大派閥同様に、理想郷という言葉も五本の大樹なくして作られることは無かったはずだ。言葉が作られたということは、ヒトが絶滅しなかったということだからね。
さあ、その理想郷と五本の大樹の関係はと言うと――大樹が母なら理想郷は子だ。五本の大樹の根元は大きな二股になっている。その大樹の二股をくぐった先にある場所というのが理想郷――生きている土地――というもう一つノセカイ、いや、もう五つのセカイと言った方が正確だ。例え方が悪かったかな? しかし生き物は母から生まれる、だから子は母を尊敬し、相互関係と言えるから母もまた子を尊敬している。
と話を戻して、大樹の子である理想郷は全人類に恩恵を与えた。恩恵、それ即ち資源、故にヒトの衣食住を満たす重要な物なり。発明や開発の前には、発見と資源と計画書とその他諸々と閃き、つまり良き暮らしを実現するためには理想郷の恩恵が一番になくてはならない。
その理想郷、理想の故郷につき、人々が夢見る夢のような豊富な資源を生み出す場所なり。
理想郷の土地では、米や野菜は播種も植え付けも必要なければ、肥料も病害虫の防除も必要ない。綿や羊の天然繊維にエネルギー資源となる鉱石、ヒトを生かすあらゆる資源は理想郷の恩恵。現世界と真逆の生きた土地、生きたセカイが広がっているのだ。
そういうことでぼくたちは再生時代を……進んでいるのか停滞しているのか分からないけれど、今を生きる人々の意志や英雄たちの遺志は今に繋がっている。
ここまでこれば、ぼくたちの生活を支えているのは理想郷の資源と分かったことでしょう。
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