表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/75

アビリティ変更

ちょっと切りが悪いのでもう1話追加アップ

〉〉Lv:5→6

〉〉ランク:F→E


「あ、がった。…………上がった!!」


 念願のFランク脱出に、わなわな震えた。

 しかしすぐにソラは頭を振った。


「まだ、本当に上がったのかはわからない」


 Fランクになってから、ソラはかなりの数の魔物を倒してきた。

 成長の頭打ちを実感してからも、相当数は狩った。

 だが、ずっとFランクのままだった。


 冒険者のランクは、冒険者協会の関係施設で測定出来る。決して安くないお金を払い、何度も測定した。

 そこでFランクと判定され続けたので、ソラが停滞していたのは間違いない。


 なのに、たった一回ゴブリンを倒しただけでランクが上がるだろうか?


「……もしかして、あの黒い煙のせいかな?」


 これまでずっと上がらなかったランクが、突如上がるようになった。

 その前後であった普段と違う出来事といえば、黒い煙を浴びたことだけだ。


 黒い煙を浴びて、ステータスボードが出現するようになった。


「もしかしたらその時に、限界突破スキルが手に入ったのかもしれないのか」


 レベルが上がったことで、SPが手に入ったはずだ。

 そのポイントを割り振ろうと、ソラはステータスボードに目をやった。


名前:天水 ソラ

Lv:6 ランク:E

SP:0→5 職業:初級荷物持ち→中級荷物持ち

STR:5 VIT:6

AGI:11 MAG:0 SEN:7

アビリティ:【 】+

スキル:【完全ドロップ】【限界突破】【インベントリ】NEW

装備(効果):――


 予想通りレベルアップによってSPが上昇していた。

 それと、変化はもう二つ。


「あれ? 職業が変わってる?」


 Eランクに上がったせいか、職業が初級から中級へと上昇していた。

 体感は、なにも変化がない。それは荷物持ちだからか。


「変わったところといえば、スキルが増えたくらいかな? ということは、このインベントリって中級荷物持ちのスキルなのかな」


 インベントリとは、持ち物を異空間に収納するスキルのことだ。

 このスキルを持っている冒険者は、希にだが存在する。

 ダンジョンで使用する消耗品や、魔物からのドロップ品を、大量に制限なく持ち運び出来る。


 このスキルを持っている者は、例外なく大手ギルドに囲われている。

 希少性が高く、他に代えが利かないスキルだからだ。


「まさかインベントリを手に入れられるとは思わなかった……」


 これがあるだけで、大手ギルドに所属出来る可能性が高い。

 大手ギルドに所属すれば給料が出る。生活が安定する。


 しかしソラは、大手ギルドに興味がない。

 何故なら大手ギルドが求めているのは、インベントリを持つ運び屋だからだ。

 たとえソラが戦いたくても、ギルドはそれを望まない。


「まあ……、最悪はその道もあるっていうことか」


 戦えなくなった場合は、考えるかもしれない。

 けれど今は、一人で立ち上がる力が欲しかった。

 Fランだからと、叩き潰されないように……。


「……いや、もしかしたらそれが、手に入るかも?」


 ぞくぞくっ、とソラの背筋が粟立った。

 ソラの中で、鎮火していたはずの好奇心が、一気に大きく燃え広がる。


「とりあえず、何が出来るか確かめてみないと!」


 ダンジョンの中にいることも忘れて、ソラはステータス画面をペタペタとさわり始めた。

 先ほど、SPの自動分配を切り替えた時のように、他になにか仕掛けがあるのではないかと思った。


 ソラの予想通り、ある一点に触れた時、小窓がポップアップした。


『アビリティを設定します。下記の中から選んでください』

【成長加速】【自然回復】【STR強化】【AGI強化】【VIT強化】【SEN強化】


「おおっ!」


 その小窓を見て、ソラは歓喜の声を上げる。

 文言の下に並んでいるのが、アビリティといわれるものだろう。

 どうやらここでは、アビリティが選択出来るようだ。


「……これは変更可能なのかな?」


 現時点では不明だ。

 ひとまず選んで損がないものをタップする。


〉〉アビリティ:【 】+→【成長加速】+


 再度ソラはアビリティをタップ。

 すると、同じ文言とアビリティの一覧が浮かび上がった。


「おー、変更可能なのか。とすると、状況に合わせてアビリティを入れ替えられるな。……装備出来るアビリティの数を、もっと増やせないかな?」


 試しにソラは、【成長加速】の横にある『+』をタップする。

 すると小窓が出現。


『コストが上限に達しています。アビリティ欄を拡張出来ません』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作「『√悪役貴族 処刑回避から始まる覇王道』 を宜しくお願いいたします!
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ