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別の職業に転職出来るか?

7月5日に拙作「小説版・生き返った冒険者のクエスト攻略生活」2巻が発売となります!

こちらもどうぞ、宜しくお願いいたします!

「さて、と。覚醒の宝珠で実験してみるか」


 夕方、家に戻ったソラは手早くインベントリを開いた。


 現在手元には、覚醒の宝珠が三つある。

 様々な状態でこれを使い、職業に変化が出るか確認する。


「まずは、素の状態で試してみるかな」


 装備をインベントリに収納してから、宝珠を一つ取り出し使用。

 宝珠の欠片が輝きながら、ソラの体に入り込む。


「どうだ?」


 ステータスボードを表示する。

 しかし、職業は変わっていない。


「すぐに変わらないのかな?」


 初めて使った時も、すぐに変化を実感出来なかった。

 なのでソラは、一分ほど待ってみることにした。

 しかし、一分待っても職業は変わらなかった。


「じゃあ次。装備で変わるかどうかだ」


 ソラはインベントリから、ホブゴブリンの棍棒を取り出した。


 ソラは二つ目の宝玉を取り出して、使用する。

 使用から一分経っても、やはり職業に変化はなかった。


「装備は関係なかったか」


 どうやら覚醒の宝玉は、素の値のみが参照されるだろうことがわかった。

 最後に、アビリティを変更してみる。


〉〉【成長加速】【二刀流術】→【STR強化】【VIT強化】【自然回復上昇】【初級剣術】


「これでどうだ!?」


 宝玉を使い、ステータスを確認する。


「うーん。変化なし、か……」


 ソラはアビリティを元に戻し、しばし黙考する。


 今回はアビリティを戦士型にしてみたが、効果は見られなかった。

 なのでアビリティが職業に影響を与えることがないことがわかった。


 ただし、ステータスで変わる可能性は残っている。


「アビリティでステータスが強化されてたとはいえ、強化幅は2から4だったからなあ」


 あまりに変化が少なすぎて、影響を与えられる数値とは思えない。

 例えば10や20変われば、今度こそ適職が変わるかもしれない。


「とはいえ、だ。ソロで攻略を続けるとなると、アサシンが一番なんだよなあ……」


 魔物を倒せる力があり、【隠密】で戦闘を避けることもできる。

 アサシンは、ソロでもっとも安定しそうな職業だった。


 ただし、『今のところは』という注釈が入るが。


「いつか、アサシンの力が通用しなくなる相手が出てくるだろうなあ」


 アサシンは、姿を隠しながら一撃必殺を狙う職業だ。

 剣士のような攻撃力があるわけでも、戦士のような防御力があるわけでも、魔法使いのような殲滅力があるわけでもない。


 悪く言えば、中途半端だ。

 だが、しっかり考えてステータスを振れば、どこまでも通用しそうなポテンシャルを感じる。


「ひとまず、今のところはアサシンのままでいっか」


 いずれ、職業を変更する必要性が生じるかもしれない。


 しかし今は焦らず、地道に一歩ずつ。

 レベルを上げて、ステータスを振る。

 これを繰返していれば良い。


 さらなるダンジョン攻略に向けて、ソラは早めに就寝するのだった。



          ○



 翌日、ソラは残る都内のEランクダンジョンを巡った。

 ダンジョンは全部で3つあった。


 ダンジョンに近づいたところで【隠密】を発動。

 そのままダンジョンの中へ。

 一般モンスターを避けながら進み、ボス部屋へ直行する。


 そこから【隠密】を解除して、真っ向勝負でボスを撃破した。


 二つ目のボスを倒したときだった。

 ソラのレベルが二度目の頭打ちを迎えた。



名前:天水 ソラ

Lv:22→25(MAX) ランク:E

SP:10→25 職業:初級アサシン

STR:25 VIT:40

AGI:56 MAG:0 SEN:15

アビリティ:【成長加速】【初級二刀流術】+

スキル:【完全ドロップ】【限界突破】【インベントリ】【隠密】【気配察知】

装備(効果):短剣+、ゴブリンキングの剣、革の胸当て+、ゴブリンキングの小手、漆黒のブーツ(隠密性+)、吸血の腕輪(AGI+16)、緩衝のネックレス(VIT+16)



 どうやらそれぞれのランク毎に定められたレベルで、一度ストップするようだ。

 二度目のカンストでなにか変わったところがあるかと、スキルボードをチェックする。


「おっ、アビリティが増えて、コストも上がってるな」


 アビリティ一覧に、新たなものが追加されていた。

 またコストも上がり、さらにアビリティが追加装備出来るようになっている。


 早速ソラは、アビリティ一覧の中からめぼしいものを装備した。


〉〉【成長加速】【初級二刀流術】+→【成長加速】【初級二刀流術】【一撃必殺】


「これはアサシン系のアビリティっぽいな」


 アサシンに就いてレベルが上がったことで、取得出来たのか。

 名前はとても強そうだ。

 だが、さすがに全ての攻撃が一撃必殺になるという、壊れスキルではないはずだ。


「現実的なラインだと、クリティカル率が上がるとか、急所を攻撃したらダメージが上がるとかかな」


 それだけでも、かなり有用なアビリティだ。

 装備しておいて損はない。


 他にも装備したいアビリティはあった。

【回避】や【自然回復】などだ。だが、コストが限界になってしまった。


「んー、レベルがMAXになってるし、一旦成長加速を外すか?」


 少し考えてみたが、ソラは変更を後回しにすることにした。

 というのも、もしかしたら成長加速が限界突破に影響を与えるかもしれないからだ。


「……ところで、ランクアップって前回と同じ方法でいいのかな?」

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新作「『√悪役貴族 処刑回避から始まる覇王道』 を宜しくお願いいたします!
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