6-2.この世界のジョブを少し話してみましょう。(6話のおまけ)
本編とは余り関係ありませんが、ジョブやスキルやその他を説明しておきましょうか。
(飛ばして下さって問題ありません)
気になる人もいるかもしれないしね!
◇◇◇
私は元団長のベルントさんから見習い戦士の職業にコンバージョンして貰った。
これで初期職業の『町娘』から『見習い戦士』に変わった。
すべてのステータスがオール1に戻った。
人種の基礎レベルのみになって、150kgの大剣を持つのも辛くなるくらい力のステータスが下がってしまったのだ。
しかも初期職業はレベル5とレベル10で2つのスキルを落とすだけで以降、何の足しにならない。
職業は、
〔初期〕―〔見習い〕→〔下級〕→〔中級〕→〔上級〕→〔最上級〕―〔特別〕
基本的に七段階に分かれている。
〔初期〕:8歳の洗礼か、レベル10になると、コンバージョンできる。
〔見習い〕:レベル10になると、派生職業が開示される。
〔下級〕:レベル20になると、派生の次期職業が開示される。
〔中級〕:レベル30になると、派生の次期職業が開示される。(条件付の開示もある)
〔上級〕:レベル40になると、条件付で派生の次期職業が開示される。
〔最上級〕:レベル50になると、条件付で特別が開示されることもある。
〔特別〕:条件付で開示されることもある。
この内、〔初期〕、〔見習い〕、〔下級〕の3つは、レベルアップに応じて1のステータスアップが発生する。
次に、〔中級〕は、レベルアップに応じて2のステータスアップが発生し、
次に、〔上級〕は、レベルアップに応じて4のステータスアップが発生し、
次に、〔最上級〕は、レベルアップに応じて8のステータスアップが発生し、
最後の〔特別〕は、その所業によってアップ率が異なるらしい。
何と言っても、〔特別〕の秘密は公開されていない
しかし、その中で特別職〔英雄〕だけは意外と知れわたっている。
冒険ギルトが貢献度10,000に達すると、教会から特別職である〔英雄〕職業が与えられる。
この〔英雄〕はレベルアップに応じて10のステータスアップが発生し、すべてのスキル効果が2倍となるらしい。
レベル50からレベル51に必要な経験値は25,000ポイントを必要とする。
対して25,000ポイントあれば、レベル1からならレベル19まで上がる。
つまり、『町娘』のレベル51で1しか上がらないが、『英雄』なら190も上昇する。
どちらがお得か、簡単に判ってしまう。
そして、もう1つお得なことが、〔見習い〕から〔下級〕にコンバージョンすると、最初の1回目に限り、取得しているステータスが移譲されて、最初の初期値になる。
私は『町娘』から『見習い戦士』になったとき、オール1に戻ったが、『見習い戦士』から『戦士』ならそうならない。
これが〔初期〕職業を屑職業と言う所以だ。
元団長のベルントさんは8歳か、レベル10になって時点で〔見習い〕職業に返るのを奨めていると教えてくれた。
職業の選択はメニューからジョブ欄で選ぶことができる。
しかもファースト、セカンド、サード、フォー、ファイブの5つの選択ができる。
しかし、一般人にはファーストジョブのみを成長させることを推奨している。
セカンドを選択すると、ファーストの能力・成長率が8割に下がるからだ。
初期の兵士や冒険者は能力値が低い、少しでも早く成長させることが生存率を上げる為だ。
因みに、サード以降を選ぶと能力・成長値がさらに下がる。
セカンドでファースト8割に減。セカンドの半分が増。
サードでファースト7割に減。セカンドの半分が増、サードの3分の一が増。
フォーでファースト6割5分に減。セカンドの半分が増、サードの3分の一が増、フォーの4分の一が増。
ファイブでファースト6割に減。セカンドの半分が増、サードの3分の一が増、フォーの4分の一が増、ファイブの5分の一が増。
5つの職業を同時に成長させる方が効率はいいのだが、貴族の坊々がやるパワーリングでもしない限り、レベル10になる以前に死んでしまうと言う。
元団長のベルントさんのお奨めは、ファーストジョブが中級のレベル20まで成長した時点で、他の職業を増やしてゆくのが安全だそうだ。
私は『町娘』レベル50があるので、残り4つ選んで成長させてゆく。
元団長のベルントさんのお奨めは、『見習い戦士』、『見習いシーフ』、『見習い弓士』、『見習い兵士』と言う。
丁寧にお断りした。
最後の『見習い兵士』は何ですか?
いずれは、軍に入って『団長』、『将軍』を目指して欲しいって!
嫌ですよ。
◇◇◇
ソフィアはレベル22の〔下級〕法官士(僧侶)、ロドリスはレベル28の〔中級〕重法官士だか、レベルの差はレベル8では済まない。
法官士は下級職であり、重法官士は中級職なのだ。
ロドリスは見習い戦士(S10)→戦士(S20〔30〕)→重戦士レベル10(S20〔50〕)と中級職の重戦士になった上で、見習い法官士(S10)→法官士(S20〔30〕)とレベルを上げ、法官士(僧侶)がレベル20になった時点で、法官士(僧侶)と重戦士を統合して、重法官士(僧侶)〔80〕になっている。
ソフィア:見習い法官士レベル10(S10)→法官士レベル22(S22〔32〕)
ロドリス:重戦士〔50〕+法官士〔30〕→重法官士レベル28(S56〔136〕)
トータルステータスで4倍以上の差があったりする。
因みに、ソフィアは法官士から神官になることを願っている。
すでにコンバージョンできるレベルに達しているけど、教会への貢献度が100を超えないと、神官への推薦が貰えない。
貴族や大商人の息子なら寄付金を出すことで簡単になれるのだが、貧乏な教会の娘のソフィアは冒険者として、教会の依頼を引き受けて、貢献ポイントをコツコツと貯めている途中であった。
神官にならないと、母の教会を引き継げないらしい。
夫のロドリスは神官になるつもりはなく、従者道を邁進している。
次に目指しているのは、上級職『重十字士』であり、最終的に最上級職『聖・重十字士』を目指しているらしいが、レベル40の壁は厚いと嘆いていた。
いずれにしろ、ジョブやスキルを覚えるのは面倒だ。
しかも覚える必要はありまない気がした。
それより!
戦士へのコンバージョンの費用も銅貨1枚の方が問題だよ。
何がギルドで費用を見るだよ。
「はっはは、ギルド長の騙されたな!」
安ぅ、ランツが羨ましがるからもっと高価と思ったよ。
「俺がどれだけ苦労して銅貨を手に入れたと思っているすか!」
知らないよ。
8歳になると洗礼式が行われると転職が可能になるらしいから私も受けるのかと思うと、考える間もなく、コンバージョンが終わってしまった。
えっ、どういうこと?
「洗礼というのは、8歳で初期レベルが10に達していない子供にするんだよ。お嬢ちゃんのレベルは?」
「50です」
「マジでか?」
「ギルド長に聞いていません」
「聞いてない」
なんて会話を交わしていた。
洗礼はレベル10に達していない子供にコンバージョンができるようにする魔法のことだ。
王子・王女などは、5歳までにパワーリングでレベル10まで上げて、『礼儀・作法』と『威圧』あるいは『品位』を体得させると、『見習い文官』などにコンバージョンしてしまう。
王家や大貴族の子供が他の子より優れているのは、そんな英才教育の賜物だったりする。
努力の賜物だね!
そう、そう、王様とか、皇帝とか、教皇とか、枢機卿とか、勇者とか、英雄には別条件でなれるらしい。
英雄職はさっき言ったか!
私のステータスはこんな感じだ。
初期のステータス
名前:佐々木 忍
身長175cm、体重50kg、B80・ W50・ H80
種族:人種
職業:町娘
レベル:1→50
HP(体力×10):30→160
MP(魔力×10):10→40
SP(精神力×10):10→80
体力:3(2+1)→16(〔3〕+3+10)
魔力:1(0+1)→4(〔1〕+2+1)
精神力:1(0+1)→8(〔1〕+2+5)
筋力:4(3+1)→18(〔4〕+3+11)
生命力:2(1+1)→10(〔2〕+2+6)
器用:2(1+1)→10(〔2〕+2+6)
敏捷力:2(1+1)→5(〔2〕+2+1)
耐久力:2(1+1)→9(〔2〕+2+5)
知力:30(29+1)→43(〔30〕+12+1)
魅力:30(29+1)→45(〔30〕+10+5)
幸運:10(9+1)→25(〔10〕+10+5)
経験値:0→449880
貢献値:0→467.5(E級冒険者)
罪科:0→5,111
称号:迷い人、精霊士→迷い人、精霊士、踊り子、万力
スキル:なし→精霊魔法、踊り、万力(力2倍)