紅茶
紅茶を注ぐ妻の姿が艶めかしい。
そう思ったのはいつだったか分からないが、そんな事はどうでもいい。
「あなた、紅茶を入れたわよ」
「あぁ、ずっと眺めていたい」
「紅茶を?」
「ん?」
目線を下げ、口角を少し上げると、妻はまたかというような顔で口を尖らせる。子供のような困ったしぐさをすると、妻は質問をあきらめてくれる。
「また紅茶を入れてくれないか?」
「ついさっき飲んだ所じゃない?」
「あと半分でいいから」
妻はあきれた顔でゆっくりと立ち上がり、キッチンへと向かう。さぁ、もうすぐだぞと僕の興奮は高まってくる。
「ぎゅるるる」急に腹痛が・・腹を抑えながら、トイレへ向かう。
「私をそんな目で見ないで、気持ち悪い」妻は入れたての紅茶をぶっかけてきた。
火傷をする痛みよりも、妻に攻撃される快感に私は喜びを感じた。




