第十二話歓迎
痛いくらいに突き刺さった視線が抜けない
僕はそのまま凍ったように動かなかった
いや、正確には動けなかったと言った方が正しいのかもしれない
きちんと並べられた机
座っている人
その列
全部
全部敵みたいな気分
僕を見る人の目の
その強さをどのくらいの人がわかるだろう?
その怖さを一体僕はどのくらい把握出来ているのだろう?
頭が真っ白になる五秒前
後ろから僕を呼ぶ声が聞こえて、一瞬ビクッと身体が震えた
電気が走った
「自己紹介、お願いできますか?」
後ろから、冠梛さんの声がして我に返る
観衆の視線に狂ったのか、それとも僕がただ単に弱かったのはわからない
その時の怖さはもう一生味わいたくないような、そんな気がした
………さて、ここで冠梛さんのお話に戻ってみよう☆
自己紹介ってんなだよ自己紹介って!!
っていうかここは何組ですかっまず何人の生徒がいてどんな先生でどんな学級なんですかぁああぁあっ!?
むちゃ。むちゃぶりしすぎです冠梛さん!僕はそこまでメンタルの強い人間じゃないし、
しかも
「なんでみんなこんなわけわかんないわけ………?」
僕の目の前にはただただ美形集団がすわっているだけだった
ため息寸前五秒前
それから後の事は、僕の頭の中にあまり残っていない
***
はじめましてではじまって、さようならで終わる
そんな普通の高校生活がまってると思ってた。
いや、正確に言えば僕はそういう生活が変わらずに用意されている物だと思っていた
(まぁ。母さんが買収された時点で無理なのかもしれないけどさ!!!)←
僕は別に哀れな子じゃない。神様に誓う。ぜってぇ違う。違うったら違う………
「ちがいますよね!!!!!?????」
「うん。とりあえず落ち着こうか?繭くん?きいてるの?おーぃ?繭くん?大丈夫ー?お花舞ってるよー?」
「違うんです。違うんです。全然違うんです。だって無理。僕には出来ない」
無理無理無理無理無理
「何この完全に鬱状態な子。わけわかんないけどまぁ、いいかなぁ?じゃぁ明日からちゃんと頑張ってもらわなくっちゃ困るよー?」
「だって冠梛さん!『専属』って何なんですか!」
「もう制度だからしょうがないよ。ここはそういう『学科』でもあるし、みんながそういう『二番』の席を取り合う場所でもあるわけ」
要は、君は特別なんだよ
ここは階段を一段飛ばししてきた大馬鹿野郎ばっかりだからね
世界がどうとか、自分の役割とか
そんなものを理解していられるほど暇なやつばっかりじゃないってことだよ
現に君は、あの子達をみて自分と違うと感じたんだろう?
目の前でにこに笑う、そのひとはそう言って、僕を見た
「だからって意味がわかりません。僕、普通の高校生だったんですよ???」
そうだ。現に一昨日くらいまでは普通の高校生活を送ってたのに。
いきなり飛ばされて
母親は買収かけられるし父親は何しでかしたんだかわけわかんないし
今日突然挨拶見舞いには…………
「僕がなんて言われたっていうか、何されたか見てたでしょう!?」
「うん。見てたけど、みんなそんな感じ何じゃないの?僕は君みたいなの見てたわけじゃないけど、みんな難しいのなんてかわらないよ」
君だけが不幸なわけでもないし、君だけが特別なわけでもないじゃないか
そう言って、目の前の人はきれいに笑った
僕は黙ったまま、今日のことを思い出していた
***
“挨拶”されたのはついさっきのこと
僕がちょうどはじめましてを言い終えたかそうじゃないか
一息ついたかつかないか
曖昧なところ
どう考えても、何をしたかなんて覚えがないけれど、
一瞬で視界がぼやけた
水浸しの床
卑屈な目線
ぐったりとした制服
その前の人間
人の数
聞こえてきた声に返事も出来ないほどに、僕の気は動転していた
訳も分からずに頭から水をかぶった僕は、驚きのあまり放心状態だった
何をされたのか、自分がどうなっているのかもわからずに、ただ前を向いていた
「では、席について下さい。久城くん」
担任の先生らしき人の声
腐ってる。こんなきれいそうな大人が、簡単に笑って、こんな風になっている生徒を見逃すのだろうか
一番前の席の僕よりもずいぶん背の高い男が青いバケツを持っていた
その中に水が入っていたんだろう
真っ白になりそうな僕はなんとか示されただけの席に着く
声は出ない
怖すぎて、声も出せない
弱り切った僕を無視して、先生が話し始めた
とたんに僕の目の前の生徒達が振り返って、僕の「方」をみる
“僕”を見ているわけじゃないことは、分かった
僕を見てくすくす笑うやつ
指を指すわけでもなく、軽蔑したような視線を送るやつ
ただ前を向いて僕の存在を無視する人
無意識にそこは、僕が知っている世界とはかけ離れた場所にあった
何もなかった
ただみんながその目に移しているのは僕じゃないことがわかっていたくらい
どうしようもない
こんなんじゃはじまらないのに
僕が説明を受けたのはそれからすぐのことだった
教えてくれたのは短い担任の話が終わってからすぐのこと
居づらくなって教室を抜けたとき、急に腕をつかまれた
「ねぇ。ちょっと、こっち」
声も出せずに凍りついた
だってあんなにも、あの人に似てる
遅くなって申し訳ありません
てか、日々見ていてくれた方など感謝です
お待たせいたしました
ちょくちょくこれからは更新のスピードを早めていく・・・そんな感じでがんばって生きたいと思っております
いろいろと啓至はあって、
最近元気がありません
しょっくなことが立て続けにおきて
なきそうな毎日でした(あーぁ。って感じの投げやりさ。)
ただ、やっぱりお話を書くのは大好きで、自分の周りにはちゃんと支えてくれるような人がいて
死ぬのも腐ってしまうのももったいないのかなって気分になりました
暗い気分襲ってきたら、なんとなく笑い話にたくさんお話を読んでみてください
こんな汚い啓至の文章を思い出して、こいつよりもっと良いのなんかあるんだぞーって
わらってあげてください
それでもっと誰かが元気になったり自分が元気になれたり
そういう作品をかけたら、きっとしあわせになれる気がするんです
だからがんばります
世界はいxちゅこじゃないですよね!
きっといくらでもあります。
でもいまは、大好きなモノとか人とかを追っかけて
届かなくても、笑った顔の見える世界がいいなって思います
ではではまた
次回もどうぞよろしくお願いします