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その弐拾仂 黒猫星空涙幕引

 ドアの乾いた音が、俺の中を駆け巡った時にはもう頬が濡れていた

 ぐちゃぐちゃになっていく目の前を見続けることができなくて

 狂ったように膝をガクンと折った


 しゃがみ込んだ俺は、ただ泣いた


 それしか この方法でしかわからなかった

 どうやったらこの涙が止まるのか知らなかったから


 

 ごめんねと言われた瞬間、頭の中が真っ白になって












 真っ暗になって












 どう言葉にしていいかわからない

 ただ、神楽さんの前で泣くことができなくて堪えただけ


 俺の笑顔は引きつっていなかっただろうか

 ちゃんと笑えただろうか

 悟られないように顔をしっかり見ていられただろうか


 自分から切り出した言葉さようならの意味を受け止められたのかどうかなんて

 今はわかりたくもない


 本当なら手を伸ばしてしまえばよかった

 あの背中を追い掛ければよかった



 突き放されてもどうでもよかった



 なんで本当に欲しいものの時にこんなにも臆病になるんだろう

 どうして駆け出さないでこんな場所ところで泣いてるの

 俺はそんなに弱い人間なの


 もうおしまいにするって決めたじゃないか


 あんなに何度も言ったじゃないか

 こんな『好き』ならどうしようもない

 馬鹿じゃないのか、本当に どうしようもないただの大馬鹿だ


 もう忘れる


 忘れて、いいんだ

 思い出さない これから一生

 だからもう涙はよそう





「繭?―――――いるのか?」




 

 その時突然、暗闇の中で声がした

「りょ、うま………っ?」

 しゃくりあげる俺の声に、少し驚いたような声が聴こえた

「大丈夫かよ。……連絡も無いから、ここかと思って、」

 心配そうな稜真の顔がだんだんと近づいてきた


 虚しく響く足音が、今が現実だと教えてくれる


 そういえば、一緒に帰る約束をしていた気がした

 あれからどのくらいの時間がたったんだろう


 上手く思い出せない


 思い出そうとするたびに、頭の中がぐちゃぐちゃになって酷い頭痛がする

 考えるのを止めようとして、俺は考えていたことを真っ白に塗りつぶした


「ごめ…ん、もう帰る から」


 わかった、と呟いてくれた稜真の声に酷く安心してしまって、

 何故かまた少し泣いてしまった


 何も言わずにただ泣き止む俺を待っていてくれた稜真に感謝した


 もう終わり

 これでおしまい

 好きだった人も、その人のこと好きだった俺も 

 


 これでおしまい



 もう思い出すこともない

 だから、明日からはもう少し真っ直ぐに前を向こう


 今日の自分にさようならをしよう


 少しでも前に進めるように

 大きな声で返事が出来る人になれるように


 だから


「さようなら、」


 思い描いたその人に、心の中で手を振った


 呟いた声は空まで届かずに真っ黒な星の中に吸い込まれた



 


はい、とゆーわけで第一部完結です


次回からは第二部がスタートします。

まぁ、どんな感じになるのかなんて作者にもわかんねぇので、展開とかはさっぱりです←


そんなこんなでまだまだ続く捻くれ者に恋をしたをよろしくお願いします!!!

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