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その弐拾弐 最終日本日限定第二次

遅くなって申し訳ありませんでしたっ(土下座)


 卒業式があっという間に俺の中で終わった頃、もう既に神楽さん達三年生は退場していて、体育館には、俺達一年生くらいしか残されていなかった


 面倒臭いおっさんの長い話は、若い身体に相当堪えたようで、皆の顔が疲労の色に満ちている


 

 ………下手な抜き打ちテストされるよりも酷い顔してるって、一体どういうことなんだ。



 例えて言うなら、『は?もうどうでもいいよ、好きにしろよ。その代わりもうお前喋んな』とか、おしとやかな女の子が言っても良さそうなくらいに酷い顔してる

 むしろ今なら期間限定で心のこもってない笑顔添えますよ?的な? 

 とか思いかける俺の思考を、稜真の声が遮った

「おい、繭〜!早く昼飯行こうぜ、カツサンドなくなる」

「え!?ちょ、待った!!もうそんなお時間なのですか!?というかやめて!?あの、腕掴んでずるずる引きずんのはやめて!!!!」

 

 腕が痛いです!!

 というか俺今日コンビニで弁当買ったんですけど!?


 という俺の視線に、稜真が軽く溜息をついた

 でもその足を止めることなんて一切無い。

 むしろそんな隙も見せやしない

「……お前の意見は聞いてない。」

「ちょ、えぇー!?稜真くん!?無視ですか!!!!」

「うん。何故なら 今なら俺は、お前の心の声が直で聴こえる」

「っておいおい、なんだよそれは!」

「……気がする?」

 

 疑問系!?

 そして気がするだけならそんなこと言うなよ!

 というか、そんなこと言ってないで俺を今すぐ降ろせよ!?

 もうなんでもいいから早く解放して下さい!


 何故か最後はお願いになっているという俺のわめき声は虚しく、稜真の無言の圧力によって制圧された←

 うーん、こんな場面でヘタレなさがって奴がしゃしゃんなっての!と、もしも俺がもう少し強い精神力を持っていたら言えたのに。という独り言を心の中で呟いた


 頭の中には微かに、退場していった神楽さんの横顔がちらついていた


 後で、もう一度だけ東塔に行ってみよう 

 神楽さんの居ない部屋を見るのも、これで最後かもしれないから。


 稜真に引きずられながら考える俺は、溜息をつく暇もなく、購買の壮絶なパン戦争に投下された


 いつも思うんだけど、もっと平和にパンくらい買おうよ……。

 せめて一列に並ぶとか――――――




 ***




「おばちゃんっ!俺カツサンド!!カツサンドちょーだいっ!!」

 と、声を張り上げた俺の顔を見ながら、購買のおばちゃんは人の良さそうな顔で笑いながら俺にカツサンドを二人分投げ渡した

「稜真くんじゃないの!いつもありがとうねぇ。お友達にも持ってってあげんさい!いつものあの子も来てるんでしょ?」

 わぉ、あいつはこんな場所でもウケがいいのかよ。つかおばちゃんもファンなわけ?

 とかいう心の声を自分の胸ポケットに奥深く仕舞い込んで、いつもの営業スマイルを作った

「サンキューおばちゃん、まじでありがと!」

 こんなごった返してる人の中で、俺にだけいつも売れ行き一番のカツサンド渡しちゃっていいわけ?とかそんなことはこの際言ってやらない


 半分は繭が居たから貰えた訳だし? 


 俺はカツサンドを持ったまま、少し離れた所で待機させていた(もしもあの人混みの中に行かせたら、あいつの今後が色んな意味で心配になるからな)繭に声をかけた

「おい繭〜買えたぞー、」  

 俺の声に、顔を上げてこっちを見る誰よりも良い笑顔の少年が笑いながら手を振った

 その顔に俺も手を振って答えるが、頭の中では全く別のことを考えていた 


 天然もここまでくると重傷だよな。うん、


 繭の周りにいた女子達は、明らかに顔を赤らめ、ついでにその周辺の視線は一気に釘付けになる

 そろそろその顔にすごいブランドがあるってことを自覚してもいいんだけどな?

 まぁ、俺の親友はこうだから良いっていうものあんだけどさ

「はいよ、これ」

「あぁ、ありがと稜真」


 不意にカツサンドを手渡した瞬間に、繭の表情が曇った


 心当たりははっきりしていたけれど、あえて聞かずに俺は口の中にパンを放り込む

 決めかねているのは、最近ずっと考え込んでいたことだろう

 馬鹿みたいに悩んで、それでも答えを出して


 でもやっぱり納得できなくて


 後悔しないようにって言ったのは、最後でやっぱりこうしとけば良かった、あぁしていれば良かったって思って欲しくなかったからなのに

 どうしてお前は、自分のためだけに動かないんだろうな

「なぁ、繭」

 俺の声に、少し遅れて声がした

「ん?何?」

 きょとんとした顔で、パンを頬張る親友に溜息をつきたくなったのは、一体何度目なんだろう 


 お前はいつも相手のことだけ考えて、自分のことはそれ以下だって勝手に決めつける

 でも、気が付いてないんだ

 自分のことを卑下するのは、欲しいと思うものに手を伸ばさないのは強さじゃなくて、お前の弱さで

 それは優しさでもなんでもない

 だから、


「お前どうすんの?」


 聞きたかった言葉を、繭の胸に突き立ててみた

 ぽかんとした繭の顔を見ながら、俺はこの間まで見たことも無かった一人の先輩を思い浮かべていた

 ねぇ、あんたまだここにいるんだろ?



 あんたはこれからどうすんの?



 なぁ 神楽 佑璃

 決めてみろよ、あんたの一番が何なのか

 あんたがまだここにいるんだから



コメント下さった蒼月さま、どくしゃさま

ありがとうございましたっ


いやあの、励みになるとゆーか勉強になるとゆーか、


あの、誤字脱字のご指摘感謝します

応援のお言葉なんてもうほんとに感謝します


どっちも嬉しいです


つか、すんませんでした色んな意味でっ

誤字んとこは見つけて直しますんで少々お待ちをっ!


次回も頑張りますっ(●・∀・●)

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