表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星屑のワルツを踊ろう  作者: 白銀このえ
6/6

静けさは不安


「…………」

「…………」

「…………」

「…………」


発表会での発表中、客席はただただ静かだった。

淡々と演技をする私と、淡々と演奏をする先輩。

ワルツってそんなに静かなわけないじゃーん!って思うでしょ?思ったでしょ?

ソナタに近いワルツだったらしくてね、すごく客席が静かなんだ。

それに、私達二人だけが推薦入学だからっていうのもあるらしいけど……。

静か過ぎて怖いくらい静かだった。



「ね、先輩」

「なに」

「私達、失敗でしたか?」

「いや、成功だった。あの後の理事長達の反応とか俺達への無駄な連絡とか、一輪の花とか見る限りは上々だろ」

「花?」

「うん。一番いいと思ったところに花を渡したりするんだよ。それで、俺達が一番多くもらっててしかもほぼ半数以上はもらってるからなー、かなりいいと思うけど」


わりと理論的に結論をのべてきたけど……。

すごく、不安。

推薦のわりによくないしー!とか言われたらどうしよう、とか先輩のピアノと演技が釣合ってないとか言われたらどうしよう……。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」

「!?なに急に!うるさいっ」

「不安です!!!!」

「なにが?」

「先輩のピアノと私の演技が釣り合ってないとか言われたらって考えると不安です」

「……そっか?」

「はい………。」

「別に言わせておけばいいんじゃない?俺達は俺達なんだし。今回は俺が勝手にソナタに近いワルツにしたからっていうのもあるし。

気にしすぎない方がいいとおもうけど?」

「……先輩って、先輩なんですね」

「お前なにがいいたいの?」

「そんな大人みたいなこと言えたんですね」

「………お前よりは2年長く生きてるしな」

「ですよね!!!!!!!」

「…………?」

「言わせておきますね!私達は私達ですもんね!いいですよね!何か言われたらすみません!」

「いいよ、別に。まぁ無理はしないで」

「はい!先輩もピアノ、頑張ってくださいね!」

「うん、」



でも、不安は簡単には消えないよね

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ