プロローグ2
この日本政府の対応に地方自治体が大反発を起こした。
各地方はまだ始めの内は日本政府の支持に従っていた。まだ始めは地方にも配慮があったからである。だが三日とかからずに地方を気にしていられる状況では無くなってしまったのだ。地方としてみたら、防衛・支援・救助と政府から各省庁に支持して行動してもらわなければ動いてもらえないのである。それが官僚である。
これに見切りをつけた、そのときの大阪府は東京を除いた地方トップと連携し情報を集める。起きた三つの事態を受け。東京を除いた地方トップの多数決により日本政府を国のトップと認めず。東京を除いた。地方で新たに臨時の政府を作り防衛・支援・救助を行っていくことを決断。
仮のトップを大阪から細川徹が勤めることになった。細川はまずアメリカとの関係改善・情報提供をお願いすることにした。そう細川はあのアメリカがこの状況の中でなにも情報を得ていないわけがないと考えたからである。
その交渉とは別に、警察・自衛隊・病院・各省庁などの状況・現状報告・説得をしていった。
日本政府が内陸部に司令室を移転を終わるころには、もう支持を聞く自衛隊・警察は居なくなっていた。そして、その後は一人また一人と日本政府から人が居なくなっていき自然消滅するのであった。
自衛隊・警察の戦いは続き、その中で警察からの報告に細川は耳を疑った。「警棒に炎がついたり、殴ったときに刃物で切ったように切れた。」と報告があり。報告官からのこの話にまず疑いを持った。疲れで見間違えたのではないか。だがこれに似た報告が別の場所からあげってきたのである。そして、拳銃で撃つよりも、警棒などの武器での攻撃が有効であると。すぐにこの情報を日本全土に報告。
そこからが、人類の日本人の巻き返しである。
アメリカと粘り強く交渉していた。細川は日本で起きている現状を報告することによって、アメリカが得ている情報を貰うことが出来た。
アメリカ大統領から話を聞いた後の細川の発言は
「今の話は本当ですが?そんなことが現実に・・・・」
この発言に対しアメリカ大統領は
「信じれないかも知れないが事実だ、このことはアメリカ全土にメディアを通じて話す。現在起きている出来事は夢ではないのだ。現実なのだよ。」
アメリカからもたらされた情報は驚くことであった。
この地球がパラレルワールドの世界ティエラと融合してしまったこと。過去の地球は魔法・魔物・天使・神・魔神もいない。だがティエラには存在したのだという。戦いの末、魔神・魔族が勝利、天使・神・人類は絶滅寸前の状態だったそうだ。魔族・魔族は破壊から生まれる恐怖から特殊に力を得て増幅させている。魔神はこの恐怖を力の根源として生きていた。ティエラでは人間が滅亡寸前になったことで、恐怖が激減してしまい。魔神が急激に力を失いつつあった。魔族も破壊・殺戮対象が居なくなってしまったことで、力の使いどころが無くなり。同族同士の戦争に変わって行った。このままでは魔族・魔神共に滅亡してしまう可能性が高まった。その後に魔王と魔神は話し合い。滅亡からの脱却を探した。そして、魔神より『世界移転』の案が示された。魔神より『人間が多くすんでいる、別の世界が必ずある。そこにこのティエラをまるごと移転し別の世界と融合してしまえば魔族は生きながらえる。』その話を聞き魔神・魔王で儀式を実行した。だが、力の弱まった。魔神では到底力不足だった。魔王は己の力をすべて使い『世界移転』を実行し地球とティエラを融合させたのだと。
そして、その結果、魔物・魔族が現れ。動物・植物が魔物化してしまった。原因であること。
ただ、この話は魔族より交渉があり。そのときに聞いた話だそうだ。交渉は保留にしたそうだが、副大統領を人質に取られてしまったと。
ティエラの人類は能力と魔法が使用できたことだ。使用にはそれぞれ媒体となる武器・道具が必要になるが、それがあれば能力の上下はあるが全員が使用することが可能である。魔族と人族との戦いの歴史などをティエラの数の少ない生き残りから聞くことが出来たそうだ。魔族は絶滅させるよりも保護して生きたほうがいいのではないかと考え、生き残りを保護して生かしていたようだ。まるで過去に人類がやっていた絶滅保護動物・植物である。ティエラの人類も武器を作り、兵器を作り魔族・魔物と戦ったそうだが、勝てなかったそうだ。数少ない人類をアメリカ大統領の元に連れてきたのが、神アテネであった。ティエラの世界に居た神の大半が魔神・魔族との戦いで滅んでしまった。一番の被害はゼウスの滅亡であったそうだ。こちらの世界でも全知全能神ゼウスで知られている。神のトップを失い。求心力を失い。衰退してしまったと。そんな中でもアテネは安全な天界の奥で眠りにつき力を失わないようにしていたそうだ。今回の『世界移転』で眠りから無理やり目覚めさせられ、自体の深刻さを理解したそうだ。そこで、地球でもっとも力あるであろう存在であろうアメリカ大統領に接触し。アメリカ大統領に数少ないティエラ人類を託したそうだ。またアテネが蓄えた力で地球人類すべてにティエラ人類と同じ力を授けた。だがアテネは力を使うと力が戻るまで眠りについてしまった。
これらの話と日本での起きている事態を踏まえ。アメリカ大統領は悟ったのだ。近代兵器では魔物・魔族には勝てないことを。
その後、アメリカ大統領からメディアを通じての報道が全世界に広まり、各国は危機的状況を悟りすぐに対抗手段を使い、魔族・魔物と戦っていった。
そこから五年後である。