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三基

よしおと僕は出会い、、、


 学校にいるとどこからともなくよしおの噂を耳にする。彼は今日制服の下にピンクのTシャツを着ているそうだ。今日は彼に会う日だから確かめてみようなどと僕はひそかに思っていた。


 「よしおはお洒落だもんな」

 そういってけんちゃんは箒を振り回した。彼と空手道場が一緒の割にはあまり力強い体になっているようには見えなかった。


 「よしおの強さはけた違いだもの」

 とけんちゃんは残念そうに言った。そしていつものようによしおの素晴らしさについて話し出した。


                    ○


 よしおと俺は時々道場から一緒に帰ることがあるんだ。


 よしおはすごいぜ。なんたっていろんな知識を持ってる。俺はよしおの話を聞くのがいつもの楽しみなんだ。道場の帰り道に彼が天体の観測について一席ぶっていた時だった。


 俺はよしおの話を聞きながら星空を見上げていた。彼は無口だがいったん口を開くと、それはうまい話し方をするから引き込まれちまうんだ。それも歩きながらだったから、迂闊にも通行人と接触しちまった。

 すみません、と言う間もなく俺は襟首をつかまれ宙に浮いた。


 「ガキが、怪我しちまったじゃねーか?」

 運悪く相手は5、6人の不良高校生のような連中でさ、全員が金髪やピアスをつけたいかつい様相で睨みつけてきた。


 「あれじゃねーの?慰謝料」

 不良の一人がそういうと、よしおは初めて口を開いた。


 「みなさん、星を見ませんか?」


 すると不良の一人がよしおに蹴りをいれた!運の悪い連中だよ。こいつらきっとよしおのこと知らねえんだってね。


 ついでに俺も一発くらっちまったわけだが、そこからのよしおがすげえ。

 「僕の友達に何をするんですか?」

 と言いながらすでに両腕で二人の不良の腕をねじあげてるんだ!俺は感激したね。彼のその強さにじゃない。彼が俺を友達だと言ってくれたことがすげえうれしかった。


 それから残りの不良が殴りかかってきたけどね、かわいそうなそいつらはティッシュみたいにぺらぺらにのされちまった。


 そんでよしおは言うんだよ

 「きれいな星が見えるでしょう」

 ってね!


                    ○


 彼が話し終わるまでに僕は掃除を終えた。


 

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