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麗しの魔王様の恋人兼参謀ですか!?〜地球スキルで崩壊寸前の魔王国を立て直します〜  作者: ツキノ
第1章 日本

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2/4

2 美味だぁぁ

『何だ?

あの物体は?』


『やはり、この女は役立たずだ。

殺してしまおう。』


ヒィィィィィ!

処刑決定!?


そう思って全てを諦めようとした、その時…


『ま、待て!

この物体、かなり良い匂いがするぞ!

これは…食べ物じゃ無いのか!?』


『魔王様、お待ち下さい!

そんな物を食べて毒でも入っていたら…』


『そうは言っても、この香ばしい香りは…!?』


魔王様はパクリとそれを食べてしまった…!


『む…ぐ…ぐ…ぐ!』


『魔王様、やはり毒ですな!?』


『これは美味だ!!!』


『はぁ…???』


『この外側はカリッと中はトロトロの生地!

そして、このソースの濃厚さ!

そして、さらに、この白いソース!

これが、爽やかな酸味と甘味を醸し出している!』


『そ、そ、そんなに美味しいのですか…?』


『バカ!

毒が入っているかもしれんのだぞ!』


『魔王様、私めにも一口…!』


どんどんその物体を食べていく魔王一団。


『おっほ!

これは、美味しい!』


『俺にも食わせろ!』


『おぉ、旨い!』


それは取り合いの大人気!


『おい、女!』


「はいぃぃ!」


『この食べ物を出せるならば、殺すのは辞めてやろう。』


「だ、だ、出せます!」


私は咄嗟にそう答えた。


『よし、この女を俺の領地に連れていく!』


そして、私は魔王一団と魔王領地ブラックデーモンに向かったのだった。


♦︎♦︎♦︎


『ここが、我が領地ブラックデーモンの中核だ。』


そこには、石造りの巨大な城があった。


『開けよ、ブラデル!』


魔王様がそういうと、巨大な石の門がズズズ…と音を立てて左右に開いた。


『入れ…』


「はい…!」


魔王城ブラデルはおびただしい蝋燭の火がついた長い石の廊下が続いていた。

寒々しい印象を与えるその廊下を進むと、今度は石造りの螺旋階段があった。

緩やかな造りのその階段は絶えず動いており、階段の道も変化していた。


『クックック…

この階段は人を見る。

最上階まで登れるのは、この俺だけだ。

さぁ、こちらへ…』


私は魔王様の足跡の通りに動く階段を進んだ。


『この部屋をお前に与える。

入るがいい。』


その中には、骸骨や蝋人形、熊の首、とても趣味の良い部屋とは思えない。


「ありがとうございます…」


『気に入ったか?』


「はい…」


『さて…

さっきのをもう一度出せ。』


「は…?

あ、はい。

ち、地球!」


床に魔法陣が現れて、あの食べ物が出た。


『おぉ、これだこれだ!』


魔王様は透明の容器を器用に開けて、パクリと食べた。


『うむ、旨い。

これが出せる限りはお前の安全は保証してやろう。

お前…

名は…?』

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