表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第九章 姉妹の絆は神をも穿つ
89/163

神社

三人称視点です。



 灰崎が擬似永久機関を開発した翌日…。


『プルルルル…プルルルル…』

「これは…赤川から?こちらレイブン、何があった?」

『レイブン、頼まれてた探索についてだが…その…大分大変なことになった』

「何があった?」


 赤川たちに頼んでいたのは天の声こと八世通波の捜索だ。


『まあな、取り敢えず見てもらった方が早いから来てくれるか?』

「わかった、場所は?」

「京都、清明神社だ」




   ◇◇◇



 

 清明神社、天文学者である安倍晴明公が祀られており、『魔除け』『厄除け』のご利益があり今なお観光地として知られている。


「赤川来たぞ」

「お、レ…今は優真って呼んだ方がいいか、それと環も」

「優真様、環様、お待ちしておりました」


 黒榊兄妹が到着すると神社前で待機していた赤川とセレネが二人に声をかける。そしてなぜか赤川が意識のない元花を背負っていた。


「赤川くん、元花はどうしたの?」

「元花は通波の探索に向かってる、それが今回二人を呼んだ理由何だが…」

『赤川くん聞こえる?今出てきたよ』


 赤川が理由を説明しているとタイミング良くインカムから元花の声が聞こえてきた。


「苗又ちょうどよかった、今から亀裂について実演混じりで説明するから一旦戻ってきてくれ」

『わかった、それじゃあ今から戻るね』


 インカムの音声が切れたと同時に赤川に背負われていた元花の意識が戻る。


「お帰り苗又、今回はどうだった?」

「今回も無理だったよ、それと出た先は城嶺神社って所」

「そうか。それでレイブン、直接見た方が早いって言った理由がこれだよ、セレネ頼む」

「承知しました」


 そうしてセレネは清明神社に向かってレーザーのチャージを始めた。


「は?おいま…」

聖なる光(ホーリー・レイ)モード巨人兵(ゴリアテ)


 優真が静止しようとしたが間に合わず清明神社に向かって聖なる光(ホーリー・レイ)モード巨人兵(ゴリアテ)が発射される。

 しかし、発射されたレーザーは鳥居を通過しようとした瞬間に何かに阻まれ霧散した。

 そして鳥居の下には上空に浮くように亀裂が発生している。


「これは?」

「これが今回お二人を呼んだ理由です。八世通波はこの先にいます」


 鳥居の下の亀裂はどんどん広がっていき人ひとり通れるサイズまで拡大する。


「それじゃあ行ってきます!」

「え、ちょっと…」


 そうこうしているうちに元花が二人に分裂し片方が亀裂に入っていき、赤川に背負われていた方の意識が再び落ちる。

 そして元花が入っていいって直ぐに亀裂は小さくなっていき、数秒後には何事もなかったかのように消えてなくなってしまった。


「…今のは?」

「先ほどの亀裂がお二人をお呼びした理由です。八世通波はこの先にいます」


 セレネは先ほどの亀裂についての説明を始める。


「八世通波が過去にハッキングに使用した電波を解析し逆探知を掛けたところ京都府京都市の複数個所から反応がありました。元花様と赤川様の三人で調査したところ京都各地の神社、正確には鳥居から電波が発せられたことが判明しました」

「けどそこから手詰まりになっちまってな。何日か悩んでると通波本人から通信があってよ、『鳥居に向かって攻撃してみて』ってな。で、セレネが攻撃したら亀裂ができたってわけだ」

「いや何で鳥居にたどり着いた段階で通波はハッキングしなかったんだ?」

『それについてはすまないとは思ってるよ、けど仕方なかったんだ』

「!、通波か」


 いきなり八世通波がインカムにハッキングを行い優真たちに話しかける。


「通波さん、前に場所わかんないって言ってたよね、どういうこと?」

『実は訳あって場所を口にできないんだ、この空間を管理している魔法少女によってね。あの時言えないって言ったら余計に怪しまれるだけでしょ、嘘も方便ってことだよ』

「それはそうだけど」

「近づかなきゃハッキングできないと言ったことについては?」

『私の電波の外界への出入り口近くにたまたまレイブンくんがいただけだよ。それより私の名前を知ってるってことは八世召は見つけてくれたのかな?』


 明らかにヤバそうな情報を口走っていたが通波が露骨に話題をそらし頼んでいた八世召の捜索結果を求める。


「あぁ、ちゃんとこちらで身柄を確保している」

『!、本当!』

「嘘つく理由がないだろ」

『よか…身柄を確保?何か含みのある言い方してない?』

「そりゃ八世召…お前の姉が俺たちと対面して早々にやらかしたからな」

 

 そうして八世通波に東地下魔道墓地であった出来事について説明する。なお、八世召が一度死亡しアンデッドになっていることは念のため伏せてある。


『えっと…その…姉が誠に申し訳ございませんでした!』

「もう気にしてないからいいよ」

『そ、そう…』

「でだ、さっきの話に出てきたライズとの取引で俺たちはお前を救出しなくちゃいけない。今メンバーの一人が鳥居の先の空間を調査してるからお前の方へ誘導できないか?」

『あ~、元花ちゃんね、ナビできれば私に近づくようにできたけどさすがにそれするとバレちゃうから無理。その代わり知ってる限りのここのこと教えるよ。私もここから出た『はいそこまで~』ぅ…』

「おい、おいどうした!くそっ、いきなりなんだ」


 通波じゃない誰かの声が聞こえたのと同時に通波のうめき声が聞こえ通信が切れる。切れる瞬間に通波のうめき声みたいなものが聞こえたため何かあったのは間違いないだろう。


「ひとまず元花の報告を…『皆さん急いで逃げてください!』」

「うお、苗又いきなりどうした!」


 いきなり赤川に背負われていた元花が叫ぶ。


「何者かが晴明神社の鳥居へ向かってきています!おそらく鳥居の先を管理している魔法少女、まもなく鳥居へ…」

「ワープゲート!」


 元花が警告を言い終える前に優真がワープゲートを開き全員を本部へ転送する。

 そしてそれは、鳥居から飛び出してきた人物が放った一撃よりわずかに早かった。




   ◇◇◇




   side天の声(八世通波)




「その様子だと、逃げられたっぽいね」

「うっさいわね。だいたい、あと少し速ければ倒せてたのよ」


 私のいる牢の前に戻ってきた空間(ここ)の管理者が文句を吐いている。レイブンくんたちは逃げ足速いからね、元花ちゃん経由で向かってることがバレた時点で倒すのは無理よ。


「で、誰と会話してたの?」

「言うわけないでしょ、それも私を閉じ込めてる組織の実力者に」

「それもそうね。ま、今回の件でしばらく外部とは完全に遮断させてもらうわ」

「…そんなことしていいの?魔法少女連盟の調査網を私に任せっきりにしてるのに」

「いいわけないでしょ。だけど私の実績があれば交渉次第で多少の無茶は通せるし、あんたが数日止まったとしても問題ないわ。この前の伊吹山での戦いで魔法少女が大勢減って治安が既に悪化してるから誤差よ誤差。ま、この辺は一二三たちやあいつが頑張るだろうから問題ないけど」

「…そう」


 さすがに外部と遮断されるのは困る。遮断されると私の電波も飛ばせなくて連絡が取れなくなる。

 何よりこの空間の情報を渡せないのは本当にまずい、この空間の特性自体はあまり問題ないけど保管されているものがヤバすぎる。

 元花ちゃんがその辺の情報を持って帰ってくれてればいいけど…。


「そういうわけだから、あんたしばらく休暇よ。くれぐれも妙な真似しないように」

「わかってるわよ」


 そうしてあいつは牢の前から立ち去る。

 しばらく私は休暇だと言っていた、なら仕事をしなくても怪しまれないってことよね。

 それなら…。


「しますか、脱走」


 脱出した後は聖魔連合に保護してもらえばいい。

 なら手土産は必要よね、魔法少女連盟の実力者の情報でも持っていきますか。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ