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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第八章 シスターと取り巻く因縁
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情報開示

三人称視点です。


「取り敢えず優先的に聞きたいことはこれで全部かな、先に聞きたいことがあるやついるか?」

「それじゃあレイヴン、俺から少しいいか?」


 話が一区切りついたところで灰崎が質問を行うために挙手をする。


「灰崎さんか、いいぞ。てか今まで質問しなくてどうしたと思ってたくらいだ」

「さすがに応答中の質問はしない。さて、俺が聞きたいのはライズさん、あんたにだ」

「我にか」

「あぁ、この文字に見覚えはあるか?」


 灰崎は持っていたタブレットを操作してあるものを表示した。


「これは…、古代文字じゃないか。どこでそれを?」

「これはオウルがこの空間を生成した時に起動したロボットのプログラムだ。その反応じゃこの文字は異世界のものか」


 灰崎が見せたのはセレネを解析したときに表示された謎の言語で組まれたプログラムだ。


「詳しいことを教えてくれ」

「さっきの文字は古代文字と言って、名の通り古代文明で使われていた文字だ。その文明はもう滅びてしまったが文字自体は複数の単語を圧縮したものと分かっており今でも一部で使われておる」

「そうか、この文字は誰でも使えるのか?」

「書くこと自体は可能だが効力を発揮させるには魔力を流さないといけないぞ。魔力を流すには大前提魔力開放の儀式を行い魔法を使えないといけないが灰崎だったか、お前は魔法を使えるのか?」

「…使えないな、後でオウルに魔法使えるようにしてもらうか」

「質問は終わったか?」

「あぁ、時間とったな」

「別にいいよ、後はついでに聞いておきたいことでも聞くか」


 そうしてレイヴンは細かいが気になっていたことを質問していく。


「最初はこれだな。ライズ、俺の時空切削(ディメンジョンバイト)をどうやって防いだ?」


 レイヴンとライズの戦闘中、物理的防御では防げない時空切削(ディメンジョンバイト)をどういうわけか防いでいた。今後も防いでくる相手がいる可能性がある以上仕組みは知っておいて損はない。


「あれか、あれは触れられた箇所に魔力を集めただけだぞ。体に魔力を流すことで物理的防御力を上げたり身体強化を行う技術の応用で他者の肉体に直接作用する魔法は作用する部位に魔力を集めることで軽減ないし無力化できる。例えば洗脳魔法とかなら脳に魔力を集めることで抗うことが可能だ。しかしこの方法はかなり魔力を消費する、実際時空切削(ディメンジョンバイト)を防いだ時なんぞ魔力の1/4

持ってかれたぞ。だから大抵はこんな方法使用せん、あの攻撃は当たれば負けが確定するような攻撃だったから使用した」


 事実、二回目の時空切削(ディメンジョンバイト)を食らったことでライズは敗北しているので防いだ判断自体は正しかった。


「そういう仕組みだったのか、使用方法は後で紙渡すからそれに書いてくれ。それじゃあ次だ、異世界では魔力開放の儀式を受けなかった人が後から魔法を発現させることはあるか?」

「いや無いな。より正確に言うとそのような事象があった記録がない。何せ全員五歳には魔力開放の儀式を行ってしまうからな。確認のしようがないのだ」

「となるとこっちの世界での魔法発現条件は不明のままか」

「あの、不確定ではありますが発現条件知っていますよ」

「本当か!」


 わからないと思っていた矢先、まさかの民守が知っていると発言した。


「はい、堕天大聖堂では魔法を使える者を増やすために発現条件についての研究がされてきました。その研究で分かったのは、”生きたい”と強く思った時や死に瀕した時に多く発現するということでした。実際私も上から物が落ちてきた時にバリア魔法が発現しました。このことを利用して魔法を発現させたい者を薬で仮死状態にすることで魔法を発現させることもあります。当然これでも魔法を発現しない方もおりますが」

「なるほど、確かにそれなら俺やオウルにも当てはまるな」


 レイブンは頭を強打したとき、オウルは元花に襲われたときにそれぞれ魔法が発現した。


「民守さん、後でその魔法発現に関する研究データって貰えるか?使うかは分からんが研究資料として欲しい」

「問題ありません、後で持ってきますね」

「ありがとな。じゃあライズ、次の質問だ。お前は複数の魔法を使用していたがそれはそれは固有魔法が理由か?」

「ちょっと待ってください。この方は複数の魔法を使用なさったのですか?」

「そうだぞ民守さん、ちなみに俺が知る中で複数の魔法を使用したのはライズだけだ。一つの魔法で複数の効果を起こせる魔法少女は結構いたがな。そうえば堕天大聖堂には複数使用できる奴いないのか?」

「いやいませんよそんな人」


 やはりこちらの世界で複数魔法を使用する者はいないようだ。


「で、結局のところどうなんだ?」

「先に結論を言うと我の固有魔法である解析魔法は一部関係してるが魔法の使用とは無関係だ。我の世界では基本の四属性魔法と一部固有魔法はマニュアル化されており勉強と練習さえすれば誰でも使用可能だ。しかし魔法には適正というものがあり生まれ持った魔法の適正が最も良く、反対の属性の適正が最も低いとされておる。そして適性が低い魔法はいくら勉強や練習しても使えないなんてこともある」

「固有持ちは?」

「固有魔法所持者は四属性全ての適正が低い。我は解析魔法を使用し魔法をアレンジすることで使用可能としておる」

「こりゃかなりの当たり情報だな。後で四属性魔法のマニュアル書き出してもらうぞ」


 もし怪人やシスターたちが複数の魔法を扱えるようになればかなりの戦力強化となる。惜しむべきは黒榊兄妹直属の配下に複数使用できそうな者がいないことくらいだ。


「次の質問だ、こっちの世界とそちらの世界のものがそれぞれ転移する仕組みはなんだ?」

「仕組みか、仕組みは二つある。一つは次元災害に巻き込まれることだ。次元災害とは数百年に一度あるかないかのペースで自然発生する次元転移現象のことだ、恐らく先ほど話していたロボットも次元災害に巻き込まれたのだろう。二つ目は魔法で次元転移現象を人為的に起こす方法だ。我がこちらの世界へ来た方法もこれにあたる」

「異世界でも召みたいな召喚魔法みたいなのがあるのか?」

「みたいなではなく召喚魔法そのものがマニュアル化されておる。とはいえ世界をまたぐ召喚は上位の魔法使いが数十人がかりでなおかつ数週間魔法を発動させてやっと三、四人召喚できる程度だがな。だから代償として死亡するとはいえ召が一人で即座に我を召喚できたのはかなりすごいことだ。恐らく魂に刻まれた召喚魔法そのものが我のいた世界とはかなり異なるのだろう、その魔法を解析すればいずれ代償を軽減して異世界からまた召喚を…」

「あ~俺から聞いといてなんだが流石に長すぎるからその辺で止めてくれ。紙はいくらでもやるからそこに書け」


 ライズの語った内容はとても興味深いものだが放置すると永遠に話が終わらなそうな雰囲気だったためレイブンの強制ストップが入った。


「さて、聞きたいことも全部聞いたな。それで次の問題はこの二人の処遇をどうするかだが…」

「レイヴン、この二人捕虜のままにしとくには惜しすぎないか」

「灰崎さんもそう思うか」


 ライズの魔法の知識や八世召の電子機器関連のスキルは捕虜にすることで腐らせとくにはあまりにも惜しすぎる。しかも二人とも固有魔法が優秀ときた。

 しかし、二人とも裂の下半身切断やオウルの殺害などやらかした事が事なのでおいそれと捕虜の立場を変えることも難しい。その上仲間に加えるにいてもオウル殺害の現場にいたメンバーを納得させる必要もある。


「白夜と民守さんは何かいい案あるか?」

「そうだな、俺が裏切るつもりがあるか聞こうか?」

「それで何かわかるのですか?」

「民守には話してなかったな、俺は嘘が分かるんだよ。裏切るつもりがあるか聞けば少なくとも今どうなのかが分かる」

「そうなのですね」

「確かにそれはいい。それじゃあ頼む」

「おうよ。ではライズと召に質問だ。聖魔連合に加入した場合、連合を裏切る気はあるか?」

「我は召が反抗しようとするなら裏切る、ただし己の意思で裏切る気はない」

「私は通波に危害を加えなければ裏切らないわ」

「…よし、嘘じゃないっぽいな」


 二人の返答は、取り敢えず現時点では反抗意思は無いというものだった。


「これで二人の意思確認はクリア。次はどうやって連合に加えるかの大義名分をどうするかだが…。そうだ、二人には赤川たちが八世通波の場所を特定し次第行われる救助活動に最前線として参加してもらう、その作戦が成功したら聖魔連合に加入という流れでいこう。二人ともそれでいいな、というか加入する方向で話進めてるがいいよな?」

「俺はいいぞ。民守はどうだ?」

「私はそもそもライズさんと召さんについてあまり知らないのでお二人の意見に任せます」

「だそうだ、二人とも作戦当時は頑張ってもらうぞ」

「わかった、こちらとしても仲間にいれてもらえるなら反対する理由がない」

「私は通波を助けられるならなんでもいい」

「決まりだな、これで聴聞会は終了だ。あ、堕天大聖堂とつながるワープゲートは取り敢えずこのままにしとくがいいか?」

「問題ありません。繋げてもらえるだけありがたいのですから」

「すまんな、近日中に正式な建物を建築しておく」


 防犯面からしてもワープゲートを広場に展開しっぱなしというわけにもいかない。


「それじゃ、今日は解散」


 こうして聴聞会は終了した。

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