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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第八章 シスターと取り巻く因縁
83/163

締結

三人称視点です。


「それじゃあ改めて」

「昨日の続きの話をしましょう」


 交渉の翌日正午、レイヴンたちは堕天大聖堂祭壇前へと昨日の続きをするために来ていた。

 今この場にいるのは堕天大聖堂から民守と副官の二人、聖魔連合からはレイヴンとオウル、そして…。


「あの、そちらの角の生えている方は?」

「俺か?俺は鬼頭白夜、聖魔連合に加入している組織の頭だ」


 アルに変わり白夜がこの場に来ていた。


「今回の交渉結果によっては加入している組織のトップの判断が必要になる可能性があるから呼んだ」

「ま、俺としては堕天大聖堂が加入しようがしまいがどちでもいいが、立場的に来たほうがいいから来たってだけだ」

「そういうことでしたか」


 連合と名乗ってるからには複数の組織で形成されているのだろうと民守は納得する。

 白夜については聖魔連合に加入する組織が増えるかもしれないのに元々加入している組織のトップが来ないのは色々問題だろうとレイヴンが説得し半ば無理やりこさせたのだ。


「始めにこちらからの謝罪を、オウル」

「わかった。先日、堕天大聖堂の皆様に不敬を働いてしまい申し訳ございませんでした」


 オウルが深々と頭を下げる。

 オウル自身はあまり関わらないと言っても組織としての関わりは発生するため遺恨を残さないようにするためのけじめをつける必要がある。そのための謝罪だ。


「こちらこそ、先日の無礼申し訳ございませんでした」


 相手が謝罪したのだからこちらも謝罪しないと失礼になると西祭も謝罪する。


「これで恨みっこ無しだ」

「そうですね」


 互いに形だけの謝罪だったがとりあえず遺恨は無くなっただろう。


「それじゃあ本題だ。俺たち聖魔連合は堕天大聖堂が連合に加入した暁には、マナ·オペレイド討伐に全面協力しよう」


 レイヴンの発言に民守は驚愕の表情を浮かべる。


「なぜそのようなことを?」

「昨日の話を聞いてマナ·オペレイドってヤツが聖魔連合にとって脅威となる可能性があると判断したからだ。そして堕天大聖堂はマナ·オペレイドを討伐したい、目的が同じなら協力した方がいいだろ」

「そうですか。それで、こちらに何を要求しますか?マナ・オペレイドが脅威となるという考えだけでこちらに全面協力するのはこちら側のメリットが大きすぎます」

「ありゃ、ばれてるか」


 無論、聖魔連合側も善意だけでこの条件を出したわけではない。


「全面協力の対価は聖魔連合の目的達成への協力だ。内容としては主に兵士として協力してもらいたい」

「…シスターたちを戦場へ出させろと?」

「ん?あぁ言葉足らずだったな。兵士といっても後方支援としてだ。内容はおもに医療班の護衛、兵士への炊き出し、戦場となる地域の住民の避難誘導だな」


 聖魔連合は民間人に被害を出さない方針だが、そのために避難誘導を行うとなるとどうしても見た目の差異のためそれどころではなくなる。しかしシスターたちは服装に違和感を持たれる可能性こそあるが問題なく避難誘導を行える。

 医療班の護衛や兵士への炊き出しについては、これらの仕事をシスターたちに任せることで前線に出れる怪人が増えるため実質的な戦力強化になる。


「無論、前線に出たいって奴がいればそいつの意見を優先するが…、どうだ、悪い話じゃないだろ?」

「そうですね、こちらとしても打倒マナ・オペレイドに協力してくれるのはありがたいですし。東祭さん、西祭さん、お二人はどうでしょう」

「私はいいと思いますよ」

「私も同じく。しかし、地上出身の魔法少女は私と同じく怪人に対する嫌悪感を多かれ少なかれ持っています。そのため、配属の際はあまりそちらと関わらないようにしてもらえると助かります」

「わかった。こちらだって魔法少女と関わりたくない者は少なからずいる。そういう者との衝突が起こらないようにしよう」


 内部での不仲により組織が瓦解したとなれば笑い話にもならない。このあたりは今後慎重に議論する必要がある。


「では、堕天大聖堂は本日より聖魔連合へ加入いたします」

「あぁ、オウルと白夜も問題ないな」

「私も問題ないよ」

「こちらもだ」

「では、聖魔連合連合長レイヴンの名のもと、堕天大聖堂を連合へ迎え入れる。互いのより良い未来のために、尽力していこう」


 こうして、堕天大聖堂が聖魔連合へ加入した。




   ◇◇◇




「早速で悪いが民守さん、すこし頼まれてくれないか?」

「良いですが、何をするのですか?」

「捕虜の聴聞会、民守さん達にも有用な物になるだろうな」



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