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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第八章 シスターと取り巻く因縁
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利用

視点が前半と後半で変わります。


  《聖魔連合、黒榊優真side》




「なぁ環、何であんなこと言った?」


 堕天大聖堂から戻って異空間倉庫待機メンバーと解散した後、俺と環は逢魔ヶ時神社の応接室にいた。

 ここにいる理由は堕天大聖堂での環の発言について聞くためだ。

 ま、言った理由は理由の予想はつく。


「だって…、仲間の悪口言われたから…」


 …あれを悪口で済ませていいのかわからないが予想通りだな。


「はぁ…、まああれは俺も怒ってたから気持ちはわかる。で、あいつらが仮に連合に加入した場合仲良くできそうか?」

「無理、民守さんは完全に互いの誤解だったし東祭さんはの言い分は理解できるからまだ何とかなる。けど西祭、あいつとだけは本当に無理」

「だよな…」


 西祭、完全にこちらを排除しようとする物言いだったしな。その後の会話で両親が怪人に殺されたことがあの言動の理由だってわかったが、特にそういう理由がなかったらまじで環にGOサイン出してたくらいには態度が悪かった。


「けどな環、聖魔連合としては堕天大聖堂の戦力は今後魔法少女連盟を相手するとすれば欲しい。しかもあいつらの言ってたマナ·オペレイドっつうバカみたい強いやつの存在まで出てきたんだ。そいつまで相手にすることになったら戦力はいくらあっても足りないぞ」

「そんなことわかってるよ!だけど、その上で西祭みたいなのが加入するかもしれないことに納得できないの。逆に聞くけど兄さんは納得できるの?」

「一応な」


 民守さんはちゃんとリーダーしてるし地上出身の部下からも慕われてるから信用しても問題なさそうだからな。

 けど環が納得できないのもわからなくはない。あれだけ仲間を侮辱されたんだ、怒るなという方が難しい。

 それだったら西祭も相当切れ散らかしてるかもな。それによく考えたら相手側に連合に加入するメリットがないから西祭や東祭の反対派が押し切りそう。

 

「…ねえ兄さん、堕天大聖堂が連合に加入しなかったらほぼ敵対するよね。ならさ、敵増やす可能性があるならとっとと先制攻撃して潰すべきでは?」

「それはダメだ。あそこにいるであろう聖魔連合(こちら)に偏見のない人まで巻き込んだらそれこそ一般人を巻き込む魔法少女と変わらないぞ」

「う、それは…『おいレイヴン聞いたぞ、また面白そうなことしてるな!』白夜!?」

「おい白夜、せめてノックぐらいしろ」

「悪い悪い」


 たく、いきなり部屋に入ってきやがって。それに何か酒臭い、昼間から酒呑んでたな。


「それで、何処まで把握してる?」

「堕天大聖堂?だかの組織を連合に誘ったってのを聞いたな。それと交渉の場でオウルと向こうの幹部が殺し合い一歩手前まで行ったことだな。そういうのは俺にも話してくれよ」

「ほぼ全部じゃないか。まあ話さなかったのは悪かった」


 確かに伊吹山の怪人を纏めてくれる白夜に他組織の連合加入案件を話さなかったのは不味かったな。


「ちなみに白夜は堕天大聖堂の聖魔連合加入には賛成反対どっちだ?」

「う~ん、正直どちでもいいってのが本音だな」

「理由を聞いても?」

「だって俺たちの目的は今の糞みたいな社会を変えること。堕天大聖堂(あいつら)の目的はマナ·オペレイドだかの撃破だろ?目的が違うから加入したとことで感がすごいんだよ。まあ、戦力がほしいってのもわかるし、聞いた感じあいつらもこの社会の被害者と言えなくもないから加入してもうまくやっていけそうだがな」


 …確かにあいつらの目的と俺らの目的はズレてる、加入したとことでという白夜の意見はもっともかもな。


「それとオウル、無理やりあいつらと仲良くする必要ないだろ。互いに利用すればいいだけだ。俺とレイブンは仲良くやってるが連合って本来利用しあうもんだろ」

「…確かに利用しあう関係ならまあいいかな。それなら戦力は確保できる上、最低限の関わりでいいし」

「交渉は俺がやるからあんま関わんなくていいぞ、無理させたくないし。あ、けど明日は来てもらうぞ。

「わかった。まあ問題起こしちゃったの私だしね、嫌だとしても問題起こした本人が行かないと」


 取り敢えず説得完了でいいのかな?


「ありがとな白夜」

「いいっていいって、堕天大聖堂(あいつら)とは目的が違うかもだが仲間が増える分には俺も賛成だからな。あ、けど相手が俺の部下に問題行動起こしたら容赦なくぶん殴るつもりだからそこんとこよろしくな」

「…ほどほどにな」


 あ、それと過去にあったっていうマナ·オペレイドとの戦闘記録についても調べてみるか。



   ◇◇◇




   《堕天大聖堂、民守祈side》




「さて、では聖魔連合との今後の関わり方について話そうと思います」


 聖魔連合の皆様が帰宅された後、私と西祭さん、東祭さんの三名は祭壇前に集まり話し合いをしていた。


「始めに言いますと私としては聖魔連合へ加入するのは良いのではと考えています」

「な?!」

「どうしてですか民守様!?」


 予想通り、当然反対されますよね。


「理由としましては、私たちの敵であるマナ·オペレイドと相手するだけの戦力が堕天大聖堂にはないことです。記録から過去の戦闘では私の祖先に約一万人ほどの仲間が集まったそうですが結果は敗北。約千人ほどまで人数を減らされた後ここに幽閉されたと記されています」

「たった千人ほどに…」

「あ、そういえば戦闘記録のことはシスターたちにも秘密でした。すいませんが聞かなかったことにしてください」

「え、いや流石に…」

「無理では…」

「忘れてください」

「「あ、はい」」


 完全にやらかしましたがまあ何とかなるでしょう。


「次にあなたたちの反対意見について、まずは東祭さんの懸念である信用出来るのかという話をしましょう」

「あいつらは民守様を傷つけた。それだけで信用出来ない理由になりますよ!」


 意見を出してくれたのは東祭さん、私をとても信頼してくれる人です。まあそのせいで少々過激なところがありますが。


「東祭さん、信用出来る出来ないの話ですが先に私の意見を述べます。私はまだ聖魔連合の皆様を信用しておりません」

「じゃあ何で交渉なんてしたんですか!」

「あの場にいた全員と戦っていた場合少なくない被害が出るからです。なら相手の要望に答えた方が合理的ですよ」

「それは…まあ…」

「本当にこちらへ危害を加えるつもりだったのなら、初めの一撃であなたに致命傷を与え殺害する筈です」 


 あの時、レイブンさんは東祭さんを治療するように指示をしていた。この事から少なくともこちらへ危害を加えるつもりは無い筈です。

 初めのは私が先行して突撃してしまったのもありますし仕方がなかったのでしょう。


「それに危害を加えたというのなら私やあなたたちも相手方に攻撃したのでお互い様ですよ」

「そらは…まあ…はい、確かにそうですね。そういうことなら民守様に賛成します。けれどもし民守様に何かあったら即刻戦闘許可をくださいね」

「ぜ、善処しますね」


 東祭さんは納得してくれましたね。次は…。


「西祭さ…」

「民守様、先程も申しましたが私は反対ですよ怪人と手を組むのは」


 西祭さん、数年前にここへ落とされた魔法少女です。落とされた当初は目に光が無いほど絶望していましたが、今はもう復活して私を支えてくれています。

 しかし、今までこれほど西祭さんが猛反対したことはなかったのですがどうして今回はこれほど反対しているのでしょう?


「反対理由を聞いてもよいですか?」

聖魔連合(あいつら)にも言いましたが怪人は両親の仇なんです。頭では両親の仇の怪人とは別だとわかっていますが、それでも手を組むと考えると嫌悪感が収まりません」

「そういうものなのでしょうか…」


 堕天大聖堂にいる多くの者はここで生まれ育った者です。そしてマナ·オペレイドに対しての憎悪を途切れることなく受け継いできましたがそれはあくまで個人に対してです。

 そのため西祭さんのような個人ではなく怪人と言う種全体を恨むという考えがあまり理解できません。


「西祭さん、参考までにお聞きしたいのですがなぜそこまで怪人に対して嫌悪感が?」

「…地上で色々見てきたんですよ。怪人の、醜いところを」

「…辛かったら話さなくても…」

「茜ちゃん、どんなの見てきたの?」

「東祭さんあまりそういうのは…」

「いいんですよ民守様。殺人、破壊は当たり前、他には拷問、性暴力、人体実験などなど。中にはそのようなことを組織で行う怪人もいました」

「うわぁ…」


 …なかなかにつらいものを見てきたのですね。


「嫌悪感の理由はわかりましたか?」

「十分に」


 確かにこれほどのものを見てくれば種全体に嫌悪感を理解できます。


「それなら相手を利用すればいいのでは?」

「東祭さん、というのは?」

「敵であるマナ·オペレイドを聖魔連合の障害になるようにして私たちを支援させる、正直私たちの力で倒したいけどさっきの民守様の話が本当なら今のままじゃ勝てない。それなら支援だけさせて私たちでマナ·オペレイドを倒す。事前に物資さえもらえれば信用する必要もないし最低限の関わりにすれば茜ちゃんも大丈夫だと思う」

「それくらいならまあ…」


 確かに東祭さんの案なら二人の反対意見の折衷案として申し分ないですね。


「西祭さんもよろしいでしょうか」

「問題ありません」

「では明日の交渉でそのように相手方に伝えます」


 もちろん伏せなければならない所は言いませんが。

 何はともあれ、後は明日の交渉までに案の内容を細かく決めるだけですね。




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