怪人との接触
環視点です。
「…ここなら誰もいないよね」
学校で兄さんと今後の方針を話した後、私は放課後に学校の裏山に来ていた。
裏山に来た理由は魔法の練習の為だ。
私の生命魔法は植物にも影響を与える。むしろ今はそちらの能力がメインになっているので植物が多い裏山で練習をした方が良いのだ。
しかも、少し魔法少女について調べたが回復魔法持ちはいるにはいるが母数にたいして人数が少なく貴重らしい。なのでいつ狙われて戦闘になっても良いように魔法を強化しておいた方がいい。
「よし、変身!」
私は周りに誰もいない事を確認してから魔法少女に変身した。
担いでいたリュックは変身と同時になぜか消えたけれど、前回の変身でも解除したら戻ったから大丈夫だろう。
変身しなくても魔法自体は使えるが、なぜか変身した方が使いやすい。
それに、実際戦うことになると変身するだろうから魔法少女のコスチュームに慣れておかないといけない。
まあ私のコスチュームは一般的な魔法少女のコスチュームと違ってフリルなどがついておらず、頑張れば私服に見えなくもないのですぐに慣れるだろう。
「す~は~、よし!植物操作!」
私は深呼吸して心を落ち着かせてから魔法を発動させる。
すると、周りの植物が意識を持った様に動き出した。中には根を使ったのか、元の生えていた場所から移動している植物もある。
「ちょ!ストップストップ!」
私はあわてて魔法を解除する。
「やっぱり複数操作は難しいな…」
今発動した植物操作は、文字通り植物を操作する魔法だ。昨日の襲撃で使用したアサガオによる拘束もこの魔法を使ったものだ。
ただ、明らかに昨日の魔法より出力が上がっていた。
昨日は詠唱が決まっておらず感覚で発動していたが、詠唱をした方が魔法の出力が上がるっぽいな。
魔法少女がいつも技名を叫んでいたのは魔法の出力を上げるためだったのね。
「次は…寿命吸収!」
私は次の魔法を発動させる。
すると、手をかざした植物が枯れ、自分に何かぎ流れ込んでくる感覚を感じた。
「…出来ちゃったよ…」
まさか出来るとは思わなかった。
寿命吸収は指定した対象から寿命を奪う魔法だ。魔法は想像力って誰かが言っていたし、私の魔法が生命魔法だから出来るかもと思ったが、まさか出来るとは…。
「…寿命分配」
私は寿命を吸収した植物に次の魔法を発動させる。
すると、今度は私から何かが抜ける感覚がした後、植物が寿命吸収前の状態に戻った。
寿命分配は自分の寿命を指定した対象に分け与える魔法だ。今は寿命吸収で吸収した寿命を元に戻した感じだ。
「取り敢えずこの2つの魔法は封印だね」
寿命吸収は多少制約が有るとは思うが簡単に人を殺せる。
寿命分配は自分の寿命を使うため、あまり使いたくない。第一、目標は死なない事なのに寿命を削っては本末転倒だ。
だから、今後は余程の事がない限り使わない様にしよう。
「次は…ん?」
次の魔法を使おうとした時、森の雰囲気が変わった。
「一体何が…」
辺りを警戒していると、森の雰囲気を変えた正体が姿を現した。
「な、何で…」
現れたのは、この森に来た時にはいなかった怪人だった。
「何で怪人がいるの!!」




