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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第八章 シスターと取り巻く因縁
78/163

シスター

三人称視点です。


「で、お前は誰だ?」


 現在、探索班の一般メンバーは一時解散し、レイヴン含めた探索班幹部+菫で拘束したシスターに尋問していた。


「誰があなたたちなんかに話すものですか」

「…話す気はないと。菫、あれお願い」

「分かりましたオウル様」


 そうして菫は掌に錠剤を生成し、シスターの口に放り込む。


「何ですかこの薬?こんなの飲み込むわけ…ムガ」

「づべこべ言わずさっさと飲んでください!」


 なかなか飲み込まないシスターにあらかじめ用意していたペットボトルの水を口に突っ込み無理やり流し揉む。


「これでちゃんと飲み込んだはずです」

「上出来だよ菫。それじゃあシスターさん、あなたの名前は?」

「…民守祈(たみもりいのり)

「よし、問題なく効いてるね」


 菫が飲ませたのは特製の自白剤だ。強力な自白剤は最悪死亡の恐れもあるがオウルが居るため問題なく使用できる。


「民守さん、あなたが居た場所の名称は?」

「西…地下魔道…墓地」

「予想通りだな。次だ、西地下魔道墓地の詳細をすべて話せ」

「情報…すべ…て…すべ…」

「ち、やっぱ無理か」


 菫が飲ませた自白剤は、脳を麻痺させ正常な判断を出来なくさせるというものだ。そのため祈は喋ってはいけないという判断が出来なくなり名前や地下の名称を話してしまった。 

 しかし、脳が麻痺してしまっているので記憶を思い出すのが難しくなり、詳しい情報が思い出せなくなってしまっていた。


「他の質問はそうだな…、あんたの役職は?」

「…堕天…大聖堂…司教…」

「司教?確かかなり上の方の役職だったはず、あんたの立場より上の人っているか?」

「いない…」

「…ねえ兄さん、この人ひょっとしなくてもアホ?」

「俺らも人のこと言えないようなことしてきただろ」


 組織は基本的にトップの人が殺されたり捕まったりしたらアウトだ。なのに民守祈は率先して敵軍へ突っ込んでいき、その上分断されて捕獲されるという愚行を犯した。

 仲間を守るという判断自体は間違っていないが、それでトップが倒されては本末転倒だ。

 なお黒榊兄妹も率先して前線へ出向いているため人のこと言える立場ではない。


「というかあんた、堕天大聖堂ってなんだよ?」

「堕天…大聖堂は…地下に幽閉された…者達が…地上を夢み…て…創られた…大聖…」

「ん?どうし…呼吸が浅いな、それに脈も遅い。オウル、回復を頼む、これ以上は無理だ」

「了解、回復(ヒール)


 これ以上は命の危険があると判断し、オウルが民守を回復する。


「あれ、意識が戻らない。気絶してる?」

「気絶させけ、多分自白剤使われて疲れたんだろ。さて、これからどうするかだが、操、裂、菫は異空間倉庫で待機、アルは民守を担いでくれ」

「それはいいが、どうしてだレイヴン?」

「民守は向こうのトップだ、なら人質として交渉に使える。それに大人数でいったら向こうを警戒させる上、菫を連れてく以上巻き込まれる可能性を考慮すると少数の方がいい。」


 菫の魔法である毒魔法は敵味方関係なく攻撃するマップ兵器だ。探索班の一般メンバーが巻き込まれた場合オウルの救助が間に合わない可能性がある以上連れて行かない方がよい。

 何より相手に警戒心を抱かせると面倒この上ない。

 

「異空間倉庫待機の三人はいざって時の戦力、アルは民守の運搬担当だ。そういうわけで、相手が体制を整える前に交渉に行くぞ」


 そうしてアルは民守を担ぎ、三人は異空間倉庫へ入っていく。


「え~連絡、本日予定されていた西側通路の探索ですが、急遽予定を変更し幹部のみで行うことになりました。楽しみにしていたかもしれない皆さんには後日埋め合せを行いますので、逢魔時神社賽銭箱に埋め合せ希望内容を入れといてください。なお、必ず要望が通るとは限らないので悪しからず」


 その間にオウルが内線で予定変更の旨を伝達した。


「それじゃあ行くぞ、ワープゲート」

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