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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第七章 アンデッドと魔法の根幹
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違い

三人称視点です。


「レイヴン、アンデッドの制圧終わったぞ。そっちも終わったか?」

「あぁ、この通りな」

 

 制圧が終わり状況を聞きにきた赤川と仲間にレイヴンはライズの頭部を掲げる。この行動によりこちら側が勝利したことが全体へ伝わった。


「赤川、そこで裂が押さえてる召とライズの胴体を拘束してくれ。本当は本部で尋問した方がいいんだろうがこの二人強すぎるからな、暴れられる可能性を考慮すると本部に入れたくない」

「兄さん、白夜たちは放置していいの?」

「さっきアルを送った時に地上の状況見たが向こうはまだ余裕そうだったから問題ないだろ。むしろロックとビルドの防壁が強すぎて暇人が出てきてるくらいだし…って危な、立ち眩みか」

「兄さん大丈夫?それに何か一部点滅してるけど」


 オウルの言う通り、レイヴンの体が所々点滅している。例えるならテクスチャのバグったゲームのようになっていた。


「多分だが変身が解けてきてるだけだ、さっきの立ち眩みもその影響だと…がはっ!」

「兄さん?!」


 レイヴンの変身が解けきった瞬間、レイヴンがその場に血を吐いて倒れこんだ。

 腹部の傷からは滝のように血液が流れており止まる気配がない。


「っ、回復(ヒール)!」


 オウルがとっさに回復させることで腹部の傷が塞がる。


「あ、ありがとなオウル。にしても魔法の出力上がったな、前までこれくらいの傷だったら数回は魔法使ってたのに」

「多分死んで魂の存在を知ったからだと思う。それよりさっきの傷はなに?」

「変身前に召に付けられた傷だ。能力使って魔法少女の肉体になったからって元の肉体の傷が治るなんて仕様はないっぽいな。ま、そんなことは後でいい」


 レイブンは拘束しているライズと召へ向き直る。


「今から二人の拷問を行う。仲間に嘘の判別できるのがいるから嘘ついても無駄だからな」


 二人の知ってる情報を吐かせるため、拷問を行おうとしていた。

 しかし…。


「ところで兄さん、拷問のやり方わかるの?」

「…知らん。この場に知ってる人居るか?」


 辺りが静寂に包まれる。この場に居る全員、拷問のやり方など知らなかったのだ。

 怪人達はもといた組織から脱走する時に似たようなことはされたらしいが、あれらは拷問と言うよりは殺処分だったそうだ。

 そもそも拷問のやり方を知っていたとして、アンデッドである二人に意味があるか不明だ。


「あ~、質問に答えてくれれば不用意に痛め付けたりはしないと約束しよう。取り敢えず初めの質問だ、二人の魔法とその詳細を答えろ」

「…我の魔法は鑑定魔法、見ることでそのモノの詳細がわかるというものだ。詳細な条件は、名や名称がついているモノなら鑑定できる。それらがないモノは不可能だ。魔法なら発動する瞬間を見ることで魔法の詳細がわかるという性能だ」

「ちょっとライズさん!」

「やめろ召、我らは負けたのだ。おとなしく結果を受け入れろ」

「っ…、召還魔法、私を中心として半径5メートルの範囲に魔力を消費して物を取り寄せる。人は本人の許可が有れば可能。許可がなくとも消費量を増やせば召還できる。消費量は物との距離に比例する」


 召が反抗しようとしたが、ライズの一喝でおとなしくなり質問に答える。


「なるほどな、二人の魔法はわかった。では次の質問だ。ライズ、なぜ俺たちを魔法使いと言った?」

「質問の意味が分からぬ、魔法使いを魔法使いと言って何がわるい」

「だからここに居るメンバーで魔法が使えるのはオウルだけだ。他メンバーはそもそも魔法が使えないっての」


 さっきレイブンの質問に答えろと言ったライズ本人が質問に答えない。それどころか意味がわからないと言い出した。

 そこから言い争いに発展し、口論が激化する。


「そもそも、戦闘中にも思ったがお前たちの言う能力とは何だ?!」

「魔法少女以外の者が使う魔法みたいな物の総称だ!だからこの場にオウル以外魔法使えるヤツはいないって言ってるだろ!」

「だからそれが…、いや、そういうことか」


 言い争っていたライズがいきなり黙り込み思考する。


「確認だが、そちらの認識では魔法と能力は別物ということか?」

「そうだが…、どうしていきなりそんな質問をした?」

「なるほど、だから会話がかみ合わなかったのか。質問の意味が分かった」

「そうか。なら答えてくれ、なぜ俺たちを魔法使いと言ったのかを」


 レイブンにせかされ、ライズは回答を発した。


「お前たちの言う能力と、魔法の違いなど存在しない。我からしたら魔法を能力と言い張る意味が分からぬ」




   …は?



 

 一言、言葉が地下空間に木霊する。その言葉を発したのは誰かはわからない。

 しかし、一つだけ確かなことがある。

 ライズの回答は、これまでの常識を一変させるものであった。


「…根拠は?」

「我の鑑定魔法だ、精度は命に掛けて保証する。それとそちらがこの事をなぜ知らないのかの考察もある。とは言え、直ぐに証明出来るわけではないがな」

「…話してみろ」


 レイヴンが恐る恐る発言を許可する。これ以上の爆弾発言は胃に優しくないから止めてくれと願いながら。

 しかし、その願いは届かなかった。


「この考察の根拠は、この世界の魔法との類似点が多く見られる魔法が使われている異世界であり我の故郷の国、《魔導王朝·グリム》に能力なんて物は存在せず、一部の異世界人が魔法を頑なに能力だと言い張ったという記録が残されているからだ」


 ライズは、無慈悲に本日二度目の爆弾発言を言い放った。


 

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