表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第六章 化け猫少女と吸血少年
64/163

閑話 元花の特訓

元花視点です。


「おい元花、とっとと起きろ」

「は、はい…」


 こんにちは、苗又元花です。昨日の会議で幹部から除名され白夜さんに特訓してもらうことになりました。そして昨日からずっと白夜さんにボコボコにされています。


「たく、まさかこんなに正面きっての戦闘が弱いとは」

「面目ないです…」


 けど言い訳させてください。こんな遮蔽物の無い場所で戦えるわけないじゃないですか!私の戦闘スタイルは暗殺ですよ、真っ向勝負で勝てるわけないでしょ!


「おい、今真っ向勝負で勝てるわけないって思っただろ」

「え、何でわかったんですか?」

「顔に出てたぞ。そもそもこの訓練は基礎戦闘力を鍛えるためのもんだ。得意を押し付けるのもいいが、それを封じられるとお前は途端に弱体化するからな」


 そんなことわかってますよ。けど私には優真さんや環さんみたいな強い攻撃力のある魔法や能力を持っているわけでもなく、白夜さんみたいな怪力も待ってないからどうしようもないですよ。

 確かに私の再生能力は強力ですが、言ってしまえばただ傷の治りが早いだけですし。


「お~い元花、ちゃんとやってる?」

「ん、環か。元花はちゃんとやってるが如何せん弱すぎる。確かにスピードと再生能力は目を見張るものがあるがそれだけだ」


 白夜さん、そこまで言わなくてもいいじゃないですか。事実なのでなにも言えませんが。 


「そうなんだ。ねぇ、戦闘訓練の様子見させてよ」

「お、そうか。おい元花!さっさと再開するぞ!」

「わ、わかりました」


 さて、どうせボコボコにされるだろうけど環さんの前だし一方的に負けるわけにはいかない。


「さて、そっちが先手でいいぞ」

「…わかりました、では行きます!百猫夜行、更にビーストモード!」


 百猫夜行で人数有利を作り、ビーストモードで体積増加+身体強化。スピードは落ちるけどこうでもしないと白夜さんとまともに戦えない。


「お、いい作戦じゃないか。けどな…パワー差がありすぎる場合多少の身体強化は無駄なんだよ!」

「!、私たち!」


 噓でしょ、ただの一振りで五人倒された!ビーストモードで強化したから抑えられると思ったのに!

 しかも脳震盪起こされたから再生が機能してない!


「それに、いらずらに体積増やすのはただ当たり判定増やすだけだぞ」

「んなこと分かってますよ!」


 こうでもしないと勝てないんだから仕方ないでしょ!


「私たち!一斉攻…」

「お前が本体か!」


 !、いつの間に目の前に…。




   ◇◇◇




「…は!え、あれ?」

「お、やっと起きたか。昨日より確実に強くはなってるがまだまだだな」


 そっか私、あの後白夜さんに気絶させられて…。


「う~ん、もうちょっと能力鍛えたら化けそうなんだけどな…」

「!、環さん、すいません。まだまだ弱くって…」


 そういえば環さん見学に来てたんだった。完全に頭から抜けちゃってた。はぁ…、環さんの前で無様晒しちゃったな…。


「いやいや、昨日今日でめっちゃ強くなったらビビるからね!あ、それと気絶してる間に元花の能力調べといたよ」

「本当ですか?!」


 捕まってた間に投与された薬で得た能力、正直自分でもどんな能力かわからなかったんですよね。再生能力はプラナリア由来ですし。


「それじゃあ発表するね、元花の能力はデータバンクだったよ」

「データバンクですか?」


 正直能力のイメージがあまりわかないし何なら弱そう。


「この能力は端的に言うと魂に自分のありとあらゆる記録を蓄積させる能力ね。今の元花がいるのはこの能力のおかげだよ」

「どうしてですか?」

「この能力なかったら分裂のし過ぎで自己同一性が崩壊していた可能性があるんだよ。だって目の前に自分と全く同じ存在が複数いる状態で自分がオリジナルだって確証持てる?」

「…無理ですね」

「そういうこと、分裂もこの記録媒体から複数されるから誰がオリジナルが一発でわかったんだよ。分裂自体はこの能力無しで出来ちゃうから能力無かったら結構危なかったんだよ」


 そう考えると結構な綱渡りしてたんだな私。よく無事だったよ。


「けれど直接戦闘に関わるような能力じゃ無いんですね」

「それはそう。けど鍛えたら化けそうなんだよねこの能力」

「そうですかね?」

「感だけどね、けど私の感はよく当たるから頭の片隅にでもおいといて。白夜、次頼める?」

「おうよ!」


 え、もうですか!もう少し休ませて…。


回復(ヒール)っと、これで大丈夫そう?」


 そうでした環さんは回復魔法を使用できるんでしたね。


「さて、次もそっちが先手でいいぞ」

「…百猫夜行、そして半数はビーストモード発動!」


 さっきとは違いもう半数は通常形態で白夜さんに突撃する。もちろんオリジナルである私も前に出る。

 

「おいおい、さっきと同じかよ!」


 やっぱり一撃で数名ぶちのめされますよね。けど、能力を聞いて意識したせいか分裂してから倒されるまでの記録が流れ込んで来ました。どうやら記録は共有できるみたいですね。

 これで攻撃を対策出来ればいいのですが…。


「おらぁ!」


 無理では?どういう攻撃か理解したとしても無理では?

 分かっていても白夜さんのパワーはおかしいレベルで高いので防ぎようがないのですが。

 

「猫爪!」

「そんなもの食らうか!」


 ヤバいですね、有効打が全くない。さっきから記録を元に指示を出して連携してもダメそうです。


「自分に指示を出してる間動かなくなるのはお前の悪い癖だぞ!」


 !、意識を指示に割きすぎて接近に気づかなかった!迎え撃つ?いや無理だ。パワーが違い過ぎる。逃げるにしても周りに分裂を出しすぎて逃げるスペースがない!

 そうだ、あの時成功したあれなら。あれ以降なかなか成功しませんでしたけどやるしかない!


記録転生ログリーンカーネーション!」

「気絶しな!」






「はぁ、はぁ、せ、成功した」


 赤川君とボスを倒した時に使った本体の切り替え、意識して成功出来ました!

 やっぱ能力を理解すると直ぐにできるもんですね。

 阪神国際空港跡地の時は瀕死寸前だったから本能で成功しただけだったみたい。

 幸い白夜さんはまだ本体が切り替わったことに気づいてないみたいですね。

 というか本体の切り替えが可能なことはまだ赤川君にしか言ってませんし無理もないでしょう。環さんは出来ること気づいてそうですが。 

 とはいえどうしましょう?さっきみたいに脳震盪起こして再生できずに気絶って展開にはならなかっただけいいですがいかんせん有効打がありません。

 ビーストモード使っても攻撃力上げるメリットより当たり判定増やすデメリットの方が勝りま…、そうだ!なら当たり判定のデメリットを打ち消すくらい攻撃力を上げればいいだけです!


「分裂時のサイズを巨大に…、よし、ギガントビーストモード!」


 技を発動したと同時に体が巨大化していく。一度小さく再生出来たから逆も出来るんじゃと思ってたけどうまくいった。体感10mぐらいにはなったはずだ。流石に葉月さんほどの大きさは無いが、攻撃力は十分!

 


「つぶれろ!」

「いいね、ようやくいい感じになってきたじゃねぇか!」


 私と白夜さんの拳がぶつかり合う、けれどまだパワーは白夜さんの方が上だ。それでも競り合いには持ち込めた。


「総攻撃!」


 周りにいる私たちに出すのは攻撃指示、このまま人数差で押し切る!


「んなことさせるか、鬼の礫!」


 嘘!、鬼の礫を片腕で出せるなんて聞いてませんよ!今の攻撃でダウンこそしませんでしたが弾き飛ばされました。


「さて、そろそろ終わらせるか、伊吹山一本背負い!」


 そうして白夜さんは巨大化した私を投げ飛ばしました。


「なかなか良かったが、まだ攻撃力が足りな…」

「それは囮ですよ」

「!」


 ギガントビーストモードを発動した最初はちゃんと本体だった。けれど投げ飛ばされる瞬間に分裂してそっちに本体を移したのだ。

 そしてさっきまで髪の毛に隠れて隙を伺っていた。そしてその隙はこの一瞬!


「猫爪!」

「っ、少しかすったか」


 やった、初めてまともなダメージが通った!このままいければ…。


「いいね、()()()


 は?何を言って…。


「磐石崩し!」

「!、足場がぬかるんでる」


 これじゃあまともに動けない!他の私もこのぬかるみにはまって抜け出せない!


「一気に強くなりやがって、興奮しちまうだろ。これなら本気で能力使ってよさそうだな」

「…まだ能力使って無かったんですか?」

「あぁ、最近使った相手は大阪の魔法少女だけだったからな。優真相手の時は能力相性最悪でね、使いこそしたが攻撃自体はほぼパワーで攻めてたから知らないのも無理無いか。てなわけで一気にギアをあげてくぞ!」


 え、ちょ、ま…。






「…また負けました」


 あの後速攻で私達全員白夜さんにぼこぼこにされました。

 てかずるくないですかあの足場を奪う技!あれでどうしろってんですか?!


「元花すごいじゃん一気に強くなって!」

「あ、環さん。私大分よくなりました?」

「すごくよかったよ!」


 ならよかったです。これで少しは組織の役に立てるぐらいには強くなりましたかね?


「お~い、しんみりしてるとこ悪いがまだ特訓するぞ」

「…え?」

「さっきので大分ましになってきたからな。次からは戦術や技術を叩き込むぞ。せっかく分裂で増やせんだからいろいろなもの取り込んで全ての分裂が別々の技使えるようになったら強いだろ?」

「まあ、そうですね」

「さらに言えば基礎身体能力もまだまだだからな。わかったならとっととはじめっぞ」


 …どうやらまだまだ特訓は続くようです。組織の為にも頑張りましょう。


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ