魔法海流
レイヴン視点です。
「魔法海流!」
青柳が呪文を唱えると、術者を始点に水が流れ始め周りを囲んでいく。
「これは何だ?」
「移動用の海流よ!」
そうして青柳は海流に入りその中を移動し始めた。
「…速いな」
移動速度が尋常じゃなく速い。海流の中だけとはいえ車と同程度の速度が出ている。
これだと攻撃が当たらない。ならどうするか、答えは単純。
「全方位を攻撃で埋め尽くすだけだ!」
異空間倉庫から刃物を複数突きだし、自分の周りを高速回転させる。これで刀での攻撃は最低限防げるはずだ。他は目視で何とかするしかない。
「流水斬!」
青柳が泳ぎながら斬擊を放ってくるが、回転する刃物で威力が落ちるからただの水しぶき程度になってるから問題ない。
けどその度に刃物がダメになるから、刃物が尽きる前に決着つけないと。
「しかしどう攻略するか…」
青柳は海流の中にいる。確か弾丸は水中だと数メートルしか進まなかったはずだから他の方法考えないと。
「あ、そうだ。菫聞こえるか?」
『レイヴンさん、どうしたんですか?』
「今からそちらに異空間倉庫の入り口を開けるから、そこに毒をいれてくれ」
「?、わかりました?」
これでよし、菫の毒を使えばこの状態を攻略できる。
「準備完了、猛毒放出!」
菫の毒を魔法海流に流し込む、これで魔法海流は使えないはずだ。
「っ!」
予想通り青柳が魔法海流から飛び出してきた。それに少し顔色が悪い、恐らく猛毒を少量浴びたのだろう。それなら後はひたすら耐久すればいい。
「さて…後どのくらいもつかな?!」
鴉の手をミニガンモードにして青柳に連射するが刀で防がれる。けど始めと違って弾丸がかすりだしてるから確実に体力は削れていってるはず。
「青柳、そろそろ諦めたらどうだ?」
「諦める…わけ…無いでしょ!」
本当に諦めてくんねえかな、とはいえこのまま放置するわけにもいかないから相手するしかないが。
「なあ、なぜそんなに諦めずに戦える?参考までに聞いておきたいんだ」
「そんなの…平和のために…決まってるでしょ…あなたの…ような悪の組織が…あると、世界が…平和に成らない」
青柳はちゃんと世界を平和にするために戦ってるタイプの魔法少女だったか、まあ学校での態度で想像はできてたが。
…あんま殺したくないな、目的事態は俺らと似かよってるから勧誘できるか?
「鉄砲水…」
「え?…痛ぇ足が!」
青柳が何かを唱えた瞬間、俺の足を何かが貫通した。
これは…毒?!
「時空切削!」
毒が全身に回る前に左足を切断してワープゲートで切断部を圧迫することで止血する。痛いが毒で体が動かなくなるよりましだ。
「てめぇ、いつの間にこんな準備してた」
「これは…魔法海流の残骸よ…解除しなくて正解だった…」
そうか、確かに青柳は魔法海流から出ただけで海流自体は残ってる。それじゃこの毒はさっき俺が攻撃に使った土か。
「もらった!」
ちっ、これ以上は無理だ。全員に撤退指示を…。
「…え?」




