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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第十一章 組織拡大と魔法少女の実力
113/166

史上最速

前半三人称視点、後半レイヴン視点です。


 時間は数分前、岐阜─




「!、待て!」


 メンデルキャップか制止するが、目の前で聖魔連合の面々がテレポートにより消失する。


「クソッ、あいつら逃げおった!」

「それよりヤーズだ。ヤーズ無事か?」

「何とか、幸い傷は浅いので」


 リバーヤーズが受けたのは注射器型血液採取装置による刺撃だ。

 幸い刺された箇所は肩であり、尚且つホウジョウカグラが即座に反撃を行ったことで既に動けるほどに回復している。


「しっかししてやられたね。どうするメンデル、追うかい?」

「…そうだな、まだ近くにいるかもしれない。しかしどうやって捜す《プルルルル…プルルルル…》─すまない私の携帯からだ。相手は…サイファー?」


 メンデルキャップは疑問に思いながら電話を取る。


『あ、つながりました。メンデル、あなたレイヴンと戦闘してましたか?』

「さっきまで戦ってたが、何で知っているんだ?』

『マジッターで動画が回って来たんですよ』

「何だって」


 メンデルキャップは急いでマジッターを確認する。するとたしかにマジッターにベテルギウスと聖魔連合との戦闘動画が出回っていた。


「メンデルどうしたんだい?」

「さっきの私たちの戦闘がマジッターに出回ってるってサイファーから連絡があったんだ」

「いや上げた人よう撮ってたな」

「…あの、マジッターで捜すのはどうですか?」

「それだ!」


 マジッターは利用者数世界第一位のSNSツールだ。近くにレイヴンがいればマジッターに目撃情報が上がっている可能性がある。


「サイファー、悪いがマジッターでレイヴンの目撃情報を知れべてくれないか?」

『わかりました、情報系はクロニクル・ゲーマーズの得意分野です!速攻見つけてやりますよ、わかり次第また連絡しますね!』


 そうしてメンデルキャップとサイファー・Kの通話が終了する。


「みんな、クロニクル・ゲーマーズがマジッターで捜してくれるらしい。いつでも向かえるよう準備を《ピロンッ》─早いな、もう見つかったのか」

「まだ数秒しかたってないのにか。で、どこなんや」

「どれどれ…大阪スカイゲートブリッジ付近で魔法少女と魔法少女が戦闘中?戦ってるのは一二三と、紫苑!?」


 サイファーから送られてきたのは一二三が紫苑の姿をしたレイヴンと、織紗が民守と戦闘している動画だ。


「紫苑って、この前の戦いで死んだんじゃないんか?」

「確かにそうだ。けどこの前の会議で新たに円卓に加入した美空いわくレイヴンは紫苑に変化したらしい」

「じゃあこの動画に映っている紫苑って…」

「恐らくレイヴンだろう。何はともあれ場所が分かった、けど遠いから私とジャイロだけで向かう、ジャイロ頼む!」

「任せとき、一瞬で届けたる!」

「なら私がありったけのバフを掛けてやるよ!」


 ホウジョウカグラが演奏を開始し、ジャイロボルトの魔法の出力を上げてく。

 

「ありがとなカグラ。それじゃあメンデル、乗ってくれ」

「あぁ、ジャイロ頼む」


 ジャイロがメンデルを背負い、出発の準備が整った。


「それじゃあ行くで。ブレーキクラッシュ、先導者、切り込み隊長、開拓者、ペガサスの導き、磐石の布陣、ロケットスタート!」


 ジャイロボルトは魔法を連続発動することで一気にトップスピードへと加速し空気を蹴り空を駆けていく。


「相変わらずジャイロちゃんは速いですね」

「あぁ、もう見えなくなっちまった。それよりヤーズ、私たちはパトロールに戻るか」






 ジャイロボルトの韋駄天魔法には高速走行中にのみ発動できる三つの効果がある。

 一つ目は高速走行によって周辺に被害を発生させるかを任意選択できるというものだ。具体例を出すと走行中に壁に蹴りを入れた場合、普通は推進力によって壁を破壊してしまう。しかし、どんなに速度が出ていようが壁を破壊せずに蹴ることでスムーズに方向転換ができる。

 二つ目は走行中の術者によって繰り出される蹴りなどの攻撃によって発生する反作用の軽減。どんなに速度を出して蹴りを繰り出したとしても、一般的な蹴りの反動程度まで軽減できる。

 そして三つ目の効果─


「ジャイロ、もっと速く走れないか!」

「わかっとる。ミンチにならんようしっかりつかまってろよ、ライトニング、タキオン、神速!!」


 韋駄天魔法の術者本人と術者に触れており尚且つ効果の適応を許可された物体は、走行時に限り走行速度に耐えうる分だけ耐久力が上昇する。

 この効果によりジャイロボルトは、光速に近づこうが生身でこの速度に耐えることができるのだ。


「見えてきたでメンデル!」

 

 そして岐阜を出発して数秒後、民守祈の民を守る教会(バリア・チャーチ)が目視できる距離に到達する。


「ジャイロ、私を蹴り飛ばしてくれ、先に行く!」

「任せとき、モンスターマグナムカノン!」


 ジャイロボルトがメンデルキャップを打ち出し、更に速度を上げ民を守る教会(バリア・チャーチ)へと向かっていく。


「ダンクルオステウス+パキケファロサウルス、喰らえ─」


 なお、二つ目と三つ目の効果は術者から離れても数秒は有効である。


古代隕石(エンシェントメテオ)!」




   ◇◇◇




「─何でお前がいるんだよ!?」


 ぶつかってきたのは、岐阜にいるはずのメンデルキャップだ!

 

「メンデル、何でお前がここにおるんや?!」

「私たちもさっきまでレイヴンと戦闘しててな、マジッターで調べて追ってきた。しかしあのバリア固いな、位置を動かすことしかできなかったぞ」

「それでも十分すごいと思うんだが、それよりどうやって来たん?」

「ウチが送り届けたんや」


 あれは…、速くて見えにくいがジャイロボルトか?

 

「ジャイロか、久々やな。止まらんのか?」

「今ブレーキクラッシュの効果で止まれんの。とりまこのまま戦うで、百裂連蹴(ひゃくれつれんしゅく)!」


 ジャイロボルトが教会に四方八方から蹴りを打ち込んでくる。


「おい民守さん、本当にバリア破壊されないんだろうな?」

「そこは信用してもらっていいです。しかしさっきの戦闘で魔力をかなり消費してしまったので万が一維持が困難になった場合の保険も考えるとそう長くは持ちません」


 っ、不進魔法少女の効果切れを狙うのが安牌だと思ってたがこっちもまあまあマズい状況じゃないか。

 弾丸で狙おうにもジャイロボルトにまた防がれるのが目に見えてる。


「オラオラオラオラァ!」

「とっととくたばらんか!」


 しかも積とメンデルキャップが攻撃し続けてるからバリアの消耗も恐らく早い。

 早くどうにかしないと。


「ん? あれは…」

「釣り糸の束、でしょうか?」


 いきなり外から釣り糸が投げ込まれる。

 釣り糸は民を守る教会(バリア・チャーチ)素通りできるんだな。

 というか釣り糸…まさか!


「民守さんしゃがめ!」

「え、は、はい!」


 しゃがんだ瞬間、こちらに向かって勢いよく釣り糸が発射される。


時空切削(ディメンションバイト)!」


 釣り糸の束の大本を異空間倉庫へと転送する。

 これでひとまず大丈夫だ。


「民守さん、ひょっとして民を守る教会(バリア・チャーチ)って市販品持ち込めるのか?」

「一応籠城戦でも使用できるよう魔法を設計したので日用品は持ち込めますね。まさかさっきの釣り糸って…」

「市販品だった。クソッ、さらに面倒になりやがって」


 今ので恐らく、というか確実に縄魔法少女に民を守る教会(バリア・チャーチ)の攻略法がバレた。

 こうなってしまった以上攻略されるのは時間の問題、何か策は…。


「そうだ、たしか戻れない理由はここが魔法で仕切られてるからだったよな」


 さっきからジャイロボルトが空中で方向転換するたびにうっすらと魔法陣っぽいものが浮かび上がってる。

 多分魔法少女もこの空間から出れないんだろう。

 それならこの空間を埋め尽くしてやればいい!


瓦礫隕石(ラブルメテオ)!」


 魔法少女めがけ異空間倉庫から大量の瓦礫を落下させる。

 問題なく発動できた。これまで発動できなかったらマジで打つ手なしだったな。


「いきなりなんや!」

「瓦礫が!」


 よし、ちゃんと効いてるな。

 作戦自体は単純、この空間を瓦礫で覆いつくして魔法を解除させること。

 いろいろ試したがどうやら空間外へ出るためのワープゲートやテレポートが発動できないだけで、それ以外の目的なら普通に使用できる。

 そしてこの空間から出られないのは魔法少女も同じらしい。


「おい一二三、早くこの空間解除せんか!」

「うるさいジャイロ!解除したらレイヴンに逃げられるやろ!」

「二人とも、今は瓦礫を捌くことに集中してください!」


 俺たちは民を守る教会(バリア・チャーチ)で守られているから被害が無いが魔法少女の方はかなり圧迫されてきている。

 それでもけっこうな数の瓦礫が対処されてるって、やっぱかなり強いな七曜の円卓は。


『レイヴン、ちょっといいか?』

「ん、何だ灰崎?」

『九縄の回復が終わったんだが、そっちへ行かせろってうるさいんだ』

「え、あれだけの怪我をしたのにですか?」


 民守さんの言う通りだ。九縄の怪我はよく見てなかったが少なくとも頭部を負傷し四肢を欠損していた。


『なんでもこのままじゃ腹の虫がおさまらないって…、おい、何をしている。それを持ち出すな!』

「灰崎、おい何があった?」

『九縄が転移装置を持ち出しやがった!』

「はぁ!?」


 あの野郎何してんだ!

 言っちゃ悪いが今九縄が来たところでできることは無いぞ!

 早く転移装置を戻すように通信を─


「レイヴン様、今どういう状況?」

「どういうって、魔法少女を瓦礫で追い詰め…」


 待て、今の声誰だ?


「そう、後はあちきがやる」

「九縄!?」


 いつの間に民を守る教会(バリア・チャーチ)内部に転位しやがった。


「待ってください九縄さん、流石に実力が違いすぎます!」

「民守さんの言う通りだ、早く本部に戻れ!」

「二人とも、確かにあちきは幹部の中だと実力は低い。けど、訳も分からずぶちのめされるのはあちきのプライドが許さないのよ!」

「おい待て!」


 しかし俺の制止もむなしく、九縄は民を守る教会(バリア・チャーチ)から飛び出した。




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