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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第二章 月面世界と機械の天使
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新たなる素晴らしき世界の種

 三人称視点です。

「準備は出来たか?」

「ばっちり!」


 会議を行った次の日の土曜日、優真と環はリビングで本部を作る下準備をしていた。環は手に野球ボールほどの大きさの緑の球体を持っている。

 他の三人は安全の為別の部屋で待機している。

 そもそも優真が月に本部を作ろうとした理由は、たまたま月が優真が本部に求める条件と一致したからである。

 優真が本部に求める条件は、膨大な土地があり、誰にも見つからず、安全性が確保されていることである。

 膨大な土地は、こんな出来立ての組織に購入できるわけ無いし、何よりそもそもそんな土地は無い。しかし、月は膨大な土地が有る。

 誰にも見つからないという条件は、月の裏側は地球から見えない為、本部を作ってもばれない。

 安全性の確保は、もし本部が見つかっても距離がありすぎてこれない上、これたとしても相手側にメリットがあまり無い。

 このメリットを説明すると全員が満場一致で賛成した為、月に本部を作る事が決定した。


「それじゃあカウントダウンをするぞ」

「OK」


 そして、本部を月に作る為に必要な環の魔法が今朝完成したのだ。

 実際は昨日の段階である程度出来てはいたが、もう少しという所で環の魔力が空になり倒れてしまった。


「5秒前、3…2…1…」

 


「0!」

新たなる(ニュー)素晴らしき世界(ワールド)()(コア)!」



 優真がワープゲートを月面に開いた瞬間、空気がワープゲートに流れ込む。しかし直ぐに環が手に持っていた球体をワープゲートに入れ、入れた瞬間に優真がワープゲートを閉じる。その間わずか2秒。


「これで後は30分ほど待機すればうまく行ってると思うよ」

「ありがとな環。この計画、環が居ないと成り立たないからな」 

「良いよ別に、これくらい必要経費だって!」


 今、環がワープゲートに入れた球体こそ、本部を作る上で重要な魔法、新たなる(ニュー)素晴らしき世界(ワールド)()(コア)だ。


新たなる(ニュー)素晴らしき世界(ワールド)()(コア)

種を中心に込めた魔力の量に応じて生命が生きれる環境に作り替える。

移動不可 


 この魔法は環の生命魔法の効果の一つである、生命が生きれる環境に作り替えるという効果を極限まで圧縮したものを放つ魔法だ。そして、着弾地点の周りを地球みたいな環境にするはずだ。


「それじゃあ出来るまで待機だな」



  ◇◇◇



 環がワープゲートに新たなる(ニュー)素晴らしき世界(ワールド)()(コア)を放ってから約30分後、五人はリビングにいた。

 これから向かうは月面、全員しっかりと準備をして揃っている。

 特に灰崎は調査の為にいろいろな機械を担いでいる。


「それじゃあ行くぞ!」



  ◇◇◇



 優真の開いたワープゲートで五人は月面に降り立った。


「…すごいな…これ、まるで異世界だ」

「うん!頑張った甲斐があったよ!」


 降り立った月面は、資料画像のような何も無い荒野に似ても似つかない姿になっていた。

 空は薄緑色の幕に覆われ、森林が生い茂り、川が流れ、海があり、遠くの空には雨雲があり雨が降っている。 

 そしてこの幕で覆われている場所の中心には、高さ約25メートルはある桜の木が、季節外れにも満開になっている。


「なあ…環」

「何?灰崎さん?」


 すると、ある疑問が生じた灰崎が環に質問をする。


「なぜ、鳥や魚がいるんだ?」


 そう、先ほどから空には鳥が飛び、海には魚が泳いでいる。

 

「あ~多分種を作った時にいろいろ入れたからだと思う」


 新たなる(ニュー)素晴らしき世界(ワールド)()(コア)を発動させるのに使った球体ー種の材料はいろいろな植物の種だ。

 しかし作る途中、面白がって優真と環が他三人に意見を聞かずに他の物を入れてしまったのだ。

 入れたものは冷蔵庫に入っていた鶏肉、牛肉、豚肉、魚、卵、その他etc…。

 とにかくいろいろ入れまくったのだ。


「まあ、結果的に成功して良かったじゃん。だけど、多分昨日魔力切れになった理由は恐らくこれだろうけどね」

「あのなあ、じゃあ何で明らかに入れてない鳥とかがいるんだよ?」

「灰崎さん、魔法はそういう物だと思った方がいいよ。そういう事だと思わないと、地球と同じ重力とか空気とかどういう仕組みなんだよ?」

「…そうだな、取り敢えず今はそういう事にしておこう。そのうち調べるがな」


 灰崎は、一旦考える事を止めた。

 しかしさすが研究者、後で調べる気満々である。


「取り敢えずあの桜の木の下に移動するぞ。…そういえばアルはどこに行った?」


 先ほどからアルの姿が見えない。環も気づいていなかったらしく、辺りを探している。


「あの…」

「どうした元花?」

「アルさんなら先ほど魚を取りに海の方へ…」

「環海だ急げ!植物に海水はダメだ!」

「了解!」


 元花がアルがどこへ行ったのか言い終わる前に、優真と環は急いで海へ向かう。

 アルは怪人だが植物に近い生態をしているので、恐らく海水に濡れたら枯れてしまう。

 ちなみに、優真のワープゲートは実際に見た場所しか繋げられないので今は使えない。

 地球では衛星写真を見てワープゲートを開いていただけだ。


「「急げー!!」」



  ◇◇◇



『…魔力ヲ確認…再起動準備…プログラムニヨリ重要情報削除…成功…再起動…失敗…原因…魔力不足…充電ヲ開始シマす…充電完了まであと約30分…』



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