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死にたくないので自分達だけの第三勢力作りました。  作者: 鬼獣八紅
第十一章 組織拡大と魔法少女の実力
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ドラゴン

三人称視点です。


「何でドラゴンなんているの?!」

「オウル様もあれを知らなかったのですか?!」

「知らないよドラゴンなんて!何だったら水晶蟻だって初めは知らなかったし!」


 新たなる(ニュー)素晴らしき世界(ワールド)()(コア)を作成した際、オウルは生活圏を生成しようとしただけであり生命体を産み出そうとはしなかった。

 それなのに鳥などの普通の生物から水晶蟻などの不思議生物まで様々な生命体が一緒に産み出されてしまったのだ。

 そのためオウルですらどのような生物が生息しているのか把握できていない。


「おい、また炎が来るぞ!」

「全員一度撤退しろ!」


 レイヴンの指示で空間から一度離脱する。直後に先ほどまでいた場所に炎ブレスが放たれた。


「はぁ、はぁ。に、兄さんどうするあのドラゴン?」

「どうするって討伐するしかないだろ。水晶蟻と違って本部付近まで接近された時の被害がでかすぎる」


 水晶蟻は正直あまり強くなく、一匹当たり魔法の使える者が一人いれば問題なく討伐できる。

 しかしドラゴンはそうではない。飛行しながら炎ブレス連打されるだけで大抵の相手はどうすることもできなくなってしまう。

 それなら高さ制限のあるこの洞窟内で討伐してしまった方が良い。


「じゃあどうすんだよ?あのドラゴンかなりでかいぞ」


 ドラゴンの全長はおよそ10メートル、真っ向から戦って勝てる相手ではない。


「俺とオウルがヘイト稼いで他三人が攻撃するのがベストだと思うが…、あれ(ドラゴン)に攻撃通るか?」

「無理」

「無理だ」

「流石に無理です」

「だよな…」


 ブラッドとアルは対格差が有りすぎるためまともなダメージは期待できない。

 ワンチャン対抗できそうなのが菫だが10メートルはある生物を毒殺するにはかなりの時間を要する上、使用する毒の量も馬鹿にならないため現実的てはない。


「というか防御力無視できるレイヴンが攻撃すれば良いだろ」

「それはそうだが、そうしたらオウル一人でヘイト稼ぎするはめになるぞ。ちなみにオウル、一人でヘイト稼ぎできるか?」

「いや流石にそれはきついって。…いや、やっぱいけそう。アルが協力してくれれば」

「…へ?」






 ドラゴンは先ほどの小さな生物が逃げて行った方向を凝視する。

 生まれて此の方天敵というものは存在せず、ドラゴンは自身がこの世界で最強の存在だと確信していた。そのため今回も簡単に勝てると見くびっている。

 その思考が致命的な隙を生み出していた。


『『悪食の(グラトニー·)大森(フォレスト·)(バハムート)!!』』


 空間の出入り口となっている通路から植物で形成された龍が飛び出しドラゴンの首元に食らいついた。


『GRAAaaar!』

「ナイスだ二人とも、お前ら行くぞ!」

「「了解!!」」


 攻撃によりドラゴンが怯んだのを見逃さず、レイヴンたちが一斉に攻撃を仕掛ける。


「まずは視野を奪わせてもらう、時空切削(ディメンジョンバイト)!」

「ブラッドプレッサー!」


 ドラゴンの右目がレイヴンによって削り取られる。


「ちっ。すまんレイヴン、防がれた!」


 しかしブラッドが左目目掛け発射した血液は瞼によって防がれてしまった。


「いや十分。菫、移動終わったか?!」

「もう終わってます!」


 しかし、二人の攻撃は時間稼ぎ。本命はドラゴンの背に移動していた菫だ。


『やっちゃえ菫!』

「!、わかりましたオウル様!ベノムインジェクション!」


 オウルの声援によってやる気が増大した菫がドラゴンの右翼の被膜に大鎌を突き刺し、そこから毒を注入する。


『GRAaaar?!』


 ドラゴンは菫を振り落とそうと翼を動かそうとするが、右翼はピクリとも動かない。


「ボツリヌス毒素、天魔さん曰く世界一強力な神経毒だそうです。歩く辞典みたいな人が言うんですから間違いないでしょう」


 ボツリヌス毒素はクロストリジウム・ボツリナムという細菌が産生する毒だ。少量でも致死量に達し、自然界に存在する最も強力な毒素の一つでもある。

 さすがにドラゴンほどの巨体の生物を毒殺できるほどの量を注入することはできなかったが、右翼を機能停止にすることには成功した。


『GRaaa!!』

「レイヴンさん!」

「テレポート!」


 右翼が動かなくなってもな振り落とそうと暴れるドラゴンから菫をテレポートで回収する。

 

『『ぶっ潰れろ!!』』


 菫が撤退したのを確認した瞬間、悪食の(グラトニー·)大森(フォレスト·)(バハムート)がドラゴンを壁に叩きつける。

 そして羽ばたく機能を失った翼などただの重りにしかならず、ドラゴンは溶岩へと落下し沈んでいった。


「ちょ、何やってんだよ!ドラゴンの素材ほしかったのに!」

『あ、ごめん』

「まあいいけどさぁ…」

「あんま落ち込むなよレイヴン、また探せばいいだろ」


 ファンタジー作品においてドラゴンから採取される素材は貴重な物であることが多い。

 そのためレイヴンはせっかくの機会なのでドラゴンの素材を採取しようとしたが、肝心のドラゴンが溶岩に沈んでしまったため採取困難になってしまった。


「あの…、本当にドラゴン死んでるんですよね?」

「たしかにあっけなさすぎるな。オウル、確認してくれるか?」

『用心しすぎじゃない?まあやるけど、魂探知(ソウルサーチ)


 オウルが魔法で溶岩へ沈んだドラゴンを捜索する。


『オウルどお?』

『ちょっと待って今探してる…!、全員警戒して、ドラゴンが溶岩の中を移動してる!』


 オウルが叫んだ瞬間、ドラゴンが溶岩から飛び出す。

 見た目は全体的に更に赤くなり、欠損箇所や怪我が溶岩によって修復されている。


『GRAAaaaarr!!』


 ドラゴンは完全に怒り狂っておりレイヴンたちを睨みつける。


「よし、まだ素材を手に入れるチャンスが来たようだな。お前ら行くぞ!」

『GRAAAaaaaaar!』


 そして、両者互いの方へと向かっていった。


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