涙と血
血が流れている。
手が熱い。ひりひりしている。
目から涙が流れている。
でも心臓はひんやりしている。
手首を切って冷静になったのかもしれない。
飛び交う罵倒。怒鳴り声。叫び声。へらへら笑う私。
へらへらなのか、苦みをかみしめているだけなのか。
何度も時空を超えてごちゃまぜに記憶が溢れてくる。
止める方法が見つからなかった。止まりかけた波がまだ襲ってくる。
記憶なんてとっくに置き去りにしてきたと思っていた。
急に溢れてくる。
どうしてそんなことを言ったのか、どうして私がすべて悪いかのようにいってくるのか、
どうして誰も何も言ってくれないのか。 どうしてが続いてくる。
自分の感情に嫌気がさす。
いろんな色が混ざっているようで混ざりあえなくて、どろどろしている。
感情を消し去ろうと涙を流す。それだけでは落ち着かなくて血も流す。
ぐるぐるぐるぐる、出口のない迷路のようになっている。
どうすればいいのかわからないまま、ただただ血と涙を流していた。
私はいつも孤独だった。