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洞窟

きゃろに聞いた洞窟は、洞窟と言うよりも、トンネルではないかと思うほど長かった、入口は小さく、大人が1人四つん這いでギリギリ通れる程に狭いのだが、そのまま5メートル程進むと突然開けた場所になった。


通気は非常に良く、風が通っているので大人が松明に火をつけた。


高さは10メートル程、幅は5メートルはありそうで、奥行きは先が全く見えない。

奥がどうなっているのか不明だが、これで魔獣や魔物が出ないのであれば、旅などやめて入口を加工して家にしてしまいたい位だ。


それがダメでもここは秘密基地にしたい。

壁にはなんか綺麗な鉱石みたいな物もある、絶対ここを離れる時に持っていこうと決めた、石は好きなのだ、イメージ的に何か売れそうだし、売れなくても庭に置いとけば綺麗だ、まぁ今は家なんてないけど。


俺の産まれた村の家は、どこかの民族の家みたいな木をロープで縛って藁を被せただけの粗末な物で、冬は寒い、夏は暑い、雨、虫普通に出入り自由な感じだから、そんな家の前に鉱石など置いてもアレなんだけど。

と言うかそもそもこの世界に産まれてから、そんな家しか見た事がない、ぶっちゃけ今の俺でももっと上等な家を作れるのだ。

考えてみて欲しい、もしそんな家が魔物のいる世界で当たり前だったとしたら?

恐怖でしかないからね?

良く8年も生きて来れたと褒めて欲しい位だ。

領主なんて言葉も出てこない、国って言っていたが国とゆう概念があるのか分からない、そんな世界だよ?

こんな立派な洞窟があるなら、絶対この洞窟の方が安心安全間違いなしである。


俺「ここに住めば良いのに…」

と独り言を呟いていたら、返事があった。


きゃろ「私ここに住んでたよ?外だと魔獣に食べられちゃうし」


俺「…」


ほらね?

人間よりマンドラゴラの方が考えて生きてる世界って…

お股で跨いだって話だ…間違った、頭痛が痛いである。


きゃろ「まぁ住んでたって言っても、反対側だけどね、そしたらあの神馬に引っこ抜かれたのよ」


やはり出口もあるようだ。

だがここで疑問に思う。

俺「えっ?魔獣は入ってこないんじゃ?」

そうさっきこちら側は大丈夫と言っていたのだ、だが反対の入口があの巨大な馬が通れる位広いとなると全く安心出来ない。

きゃろ「それは大丈夫、あっちには魔獣を寄せ付けない神木があって、それを守護する動物もいるから」

魔獣を寄せ付けない神木とやらは興味があるが、実際あの魔獣が入ってきているので、効果は期待できない。


それにあの魔獣が素通りとなると守護する動物も頼りにならなそうである。

俺「実際あの魔獣が入って来たのに?」

あんな強そうな魔獣が入ってきているので聞く

きゃろ「あれは魔獣じゃなくて神馬、神木を守護する馬なのよ」

あれが守護する動物?

俺「人が襲われて、さらに死人も出てるのに?」

神馬だがなんだかは分からないが、あれにダグリックの父は殺されている。


きゃろ「神馬に襲われたて死人が出た?有り得ないわよ?あの神馬は女人にしか興味が無いし、襲っても角で刺して自分の子孫を孕ませるだけ、どうせ邪魔をしたか何かで余計な事をしたんじゃないの?」

確かにこちらから攻撃をしているので邪魔をしているのは事実だが、それよりも気になる事が…

俺「孕ませる?あと、俺も刺されたんだけど」

勝手に子供を植え付けられても迷惑甚だしい。

それに俺も刺されているので非常に気になる。


きゃろ「貴方刺されたの!?男なのに?体に異変は? 女人なら妊娠して普通に妊娠して産む事になるわよ、だから食べ物や私達を運んだんでしょ?」

体に異変?それに妊娠って…

俺「今は特に無いよ、刺されてからしばらくは体が熱かったけど。

じゃあ…あの人達は馬を身篭っているって言うのか?」

きゃろ「うん。だからあとはお腹で育てて産むだけ。

貴方のは…私には分からないからそれは神馬に聞いて、向こう側にいるはずだから。」

産むだけって、そんな当たり前みたいな言い方…

怒鳴る俺

「産むだけってそんな言い方無いだろ!」

それに対しきゃろは

「私に怒鳴られても、私教えてあげただけだし」


そう、きゃろは悪くない、これは俺のたんなる八つ当たり、しかも産まされる女性では無く俺が怒る事ですらない。


俺「ごめん、熱くなった」

きゃろ「別に良いけど、私や貴方がシャシャる事じゃないし、人間がどう考えてるかなんて知らないけど、産んだ人間にも利益はあるよ?」

俺「そうだな…、利益?どんな?」

きゃろ「母体は強くないといけないから、それぞれスキルを得られるって聞いた」


スキル…あるんかい。

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