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太陽の影

作者: ばりんたん

 あれは小学生二年生の夏休み、父の実家に帰省していた時のことだった。父の実家は田舎の山間部にあり、土地が広いことと自然が豊かであることだけが取り柄だった。


 ある日、午後からショッピングモールに行くことが決まった。私はそれが待ちきれず、ご飯を食べ終えると庭に出た。


 よく晴れた真夏の昼だった。アスファルトの庭は影一つなく輝いており、風はひとつも吹いていなかった。


 家族を待っていた。


 すると、黒いものが地面に現れた。真ん中に大円があり、数個の小円がその周囲を回転しながら、全体として移動していた。


 幼い私はそれを見て、太陽にも影があるのだと発見した気分になり空を見上げた。


 しかし、空には輝く太陽があるばかりであり、そこで太陽に影なんかあるはずがないと気がついた。


 目に砂が入った。


 足下を見ると太陽の影は私の背後にあった。そして、悠々と庭から去って行った。


 私はそれを不思議な気分で眺めると、家から出てきた家族とともにショッピングモールへと出かけた。

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