ごっこ遊び 狂人
アパート。
綺麗なアパートがある。
その隅に、誰かがいる。
ヒソヒソと、何かが言う。
…どうだい?痛いかい?悔しいかい?
------お前はもう僕から逃げられない。
-----今まで散々な人生を生きて来た廃人よ。
-----------お前はもう死ななきゃならない。
────死ね
死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。
------------今喉に当たっている物は冷たいかい?
----------そうか 冷たいか。
大丈夫。すぐに暖かくなるから安心して。
--------何か言い残すことは無いかい?
…まあ、言える訳ないか。
しばらくすると男は、包丁で自分の首を切り取った。
首は、胴体と離れた。
------------離れた首にある"目"は、ジッと体を見ていた。
3分位経ったか。
撥ねた首が口を開けた。
────助けて────
そういうと、体はロボットのように動き、自分のだった首を
-------ざくり。ざくり。
林檎を切るような音がした。
゛二人゛は、もう動かなくなった。
虫が奏でる暑い夏の日に。
楽しんでいただけたら幸いです。