表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超絶やさしい魔王とクズの極み勇者  作者: 仙葉康大
最終章 クリムとアン
50/59

招待状

 木々が黄葉(こうよう)し、その葉が落ちて、季節は秋から冬へと変貌した。


 みんなの助けもあって、城はほぼ完成した。

 クリムは最上階の魔王の間にて文机に向かっていた。


 樹齢八千年の大木から作った質の良い紙に羽ペンを走らせる。


==================================================================================


 招待状。


 今年も残すところあとわずかになってしまいました。


 いかがお過ごしでしょうか。


 私事ではございますが、我が魔王城が近々完成いたします。つきましては、十二月二十九日に魔王城完成記念パーティーを開く予定です。もしご都合が合いましたら、ぜひお越しください。貴殿に会えることを心から楽しみにしています。


 会費は無料です。

 日時 十二月二十九日六時三十三分。

 場所 第九百九十九魔王城(詳細は別紙参照)。


 なお、この日、この場所に限定して、戦闘行為の一切を禁じます。もしそのような行為があった場合、退場していただきます。どうかご理解のほどをよろしくお願いします。


魔王クリム


========================================================================================


 王都の印刷所まで行って、手書きの招待状を複写魔法でコピーしてもらう。それからギルドへ行って招待状を配り、お菓子通りのシオや図書館の館長バーヘンや依頼を通して知り合った知人にも招待状を配り、最後にバニラ村の村長さんへの招待状を魔法郵便局から発送した。魔帝様や他の魔王への招待状は、サビに頼んで届けてもらった。


 一人、大天使キーケにだけは、どうやって送ればいいのかが分からず、結局、送れずじまいとなった。


 何人の人が来てくれるだろうか。


 魔王の間に戻ってきたクリムは、一日中歩き回って疲れた足をいやすべく、寝椅子に横たわって天井を見つめていた。


 と、そのとき、木材のきしむ音がした。次の瞬間、視界が傾くのを見た。寝椅子から転げ落ちるクリム。


「あー」


 寝椅子の脚の一つ折れてしまったのだ。


「おかしいな。まだ新品なのに」


 不吉だ。

 何かよくないことが起こらなければいいが。

 そう思いながらクリムは、折れた寝椅子の脚を消し去った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ