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ギルドに歓迎します
目を開けると、天使と悪魔が描かれた壮大な天井画が見えた。
この絵、見覚えがある。
「はい。これで骨折は完治っと」
「やっぱナコさんの回復魔法はすげえ」
「あ、目覚めたんじゃない?」
「ほんとだ。目を開けてる。おーい」
男の人の声と女の人の声がたくさん聞こえる。
体にだるさこそあるものの、痛みはほとんど消えている。
アンの一撃をもろにくらったクリムは、全身複雑骨折していたのだが、それも数十分前の話である。
上体を起こすと、周りは人、人、人。そこにはお菓子通りに軒を連ねる店のパティシエとその従業員、それからギルド「スイートパルフェ」のメンバーが集まっていた。クリムにとってはほとんどが初対面である。知っているのは、シオと二つ縛りの少女とナコだけだった。
「英雄が起きたぞ」
誰かがそう言うと、ギルドのホールは大歓声に震えた。
「これは、いったい」
わけもわからず色々な方を見るクリムの手を握って、ナコが言う。
「クリムちゃん。あなたを私のギルドに歓迎します」




