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水面

作者: 八重なな

「お前なんて生きてる価値ないから」

「いつになったら死ぬんですかぁ?」

「口答えするな!!」

「ほら、ここから飛び降りてみろよ!」


 いくつもの重りが絡みついて、私を暗い水底へ引きずり込もうとする。


「あなたが大好きよ」

「俺、お前と遊ぶの楽しいわ」

「その日空いてる? 遊園地行こうよ!」

「お姉ちゃん、またねー!」


 たくさんの浮き袋が、私を水面にひき止めてくれる。


 時々、沈みかけて息ができなくなるけれど。


 1つでも浮き袋がある限り、自分から沈みにいくのはやめよう。

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