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第四種接近遭遇その2

(´・ω・`)あけおめことよろ投稿…。(おかしい、ラブロマンスになるハズの話だったのにギャグに…。)

(#◎皿◎´)タグがゲシュタルト崩壊中。

(´・ω・`)作者はグロッキー中。(推定)

さて、めまぐるしく異世界東京での歓迎式典が行われ。

色々な人と会った。

正直、覚えるのは難しそうだ。

名刺(ビジネスカード)という紙が沢山溜まった。

後で整理しなければ。

めまぐるしく移動する我々を乗せたバスは日が落ちる前に指定された陸の宿に着いた。

付いた早々に食事だ。

絨毯の広間の丸テーブル。

フランス式…、なのか?

パーティーと言うよりフランスのレストランの様子だ。

「何かおかしな気分だな。」

席と名前の書かれた看板が出ていた。

細かいな。

「こういうところはアメリカ人とは違うな。」

陸軍士官の言葉に感心する。

あいつ等はどうでも良い所は酷くいい加減だ。

反面、イギリス人は親切なのか嫌味なのか判断に苦しむことが多い。

席に付くと食器(ロフェル)は並んでいるが皿は無い。

椅子には白い紙袋が置いて有った。取っ手付だ取り合えず椅子の横に置き座る。

目の前には白いテーブルクロスの上にナフキンが折りたたまれ花の形をしている。

「芸が細かいな。」

隣りの陸軍士官が囁く、テーブルの向かいは海軍の将官、お偉いさんだ。

「ああ、そうだな。崩すのが惜しいくらいだ。」

こういうコトはライヒではあまりやらない。

フランス人が好きそうなコトだ。

『ゴホン、テステス。ドイツ帝国外交使節団の皆様。本日はお疲れ様でした。コレより夕食会を始めます。先ず、お席には紙袋があったと思います。お部屋割りのカードキーです。部屋に入るときに使用します。鍵の代わりです。そして…。』

サッサ殿が説明するのでテーブルのスミに広げる。

『黄色いカードは現金の代わりになるカードで、カードに書いてあるマークの表示の在る店、自動販売機で使用できます。紛失の無い様にお願いします、紛失した場合は近くの外交官員にお知らせ下さい、期限は14日です。コレは最後に購入した物等を使節団で会計処理します、ご帰国の後に本国にて清算しますので。お土産等に御使い下さい。なお。購入物品はリストになってお渡しします。』

便利なのか?

まあ、マルクを日本円に交換する必要が無いのは良いのかもしれない。しかし…。

「おかしな物を買うと日本と本部に知られるのか?」

「う、そうだな。ココには本屋と酒屋が在るらしい早速使って見ようと思っていたのだが…。日本円とのレートはなんだったか?」

悩む陸軍士官。

「1ライヒ100円だ。」

若い海軍士官が答えて笑う将官。

「驚きの金額だな。私の給料で東京に家が建ちそうだ。無論大日本帝国の東京だ。ココではウサギ小屋も買えない。」

フランス人のウサギ小屋(アパートメント)はライヒでも有名だ。

ベルリン(帝都)の設計も参考にしたはずだ。

「帝国円とは1マルクは…。4円なのにな。」

「経済規模で相手に押し切られた。コチラのコトを良く知っている。恐らく大日本帝国のおしゃべり共が色々と教えたのだろう。」

「随分と仲が良いな日本は。日本と…。まあ当たり前か?」

「正直、少し羨ましいが…。向うのライヒは…。まあ、止めよう。」

頷く将兵たち、恐らく盗聴されている。

説明は終わり日本人の料理長が料理の説明を行い。

サッサ殿が長々と翻訳している。

給仕達が忙しく飲み物を用意して次のワゴンに乗せた料理の皿を持ってくる。

「コース料理か…。」

「だな、フランス式か…。」

『日本料理を出したいところですが…。生物(sashimi)はお嫌いな方も多いので。フランス風にポアレに成っています。又、メインの肉料理はローストで”Reeves’s muntjac”、アジアに居る鹿の仲間です。』

「鹿肉か…。」

誰の声かは不明だが…。鹿肉は久し振りだ。

海軍の将官が呟く。

「うむ、期待できるな…。」

「最近は狩猟官も不人気だからな…。」

言葉を切る。

狩猟官に成るには林業の大学を出て狩猟学を学び林野庁の官吏に成らなければならない。

まあ、職業猟師も職業農家も減っているので嘗ての農場も森林へと帰っていく。

人口減少とライヒの荒廃は恐ろしいものが在る。

特に重労働の業界では顕著だ。

男の給仕が皿を目の前に置く。

謎の緊張が漲る。

白い皿にはホワイトアスパラガスに妙にカラフルな謎のソース。トマトと何かを和えた物。

前菜は酷くカラフルだ、例えるなら北アメリカ人のマンハッタン(不思議な)キャンバス()だ。

「食べ物なんだろうな…?」

「だろうな…。樹脂か玩具みたいだ。」

皿が揃い。

グラスに飲み物が配られる。

『ワインか?ビール?お茶か?どうしますか』

変な発音のドイツ語で女の給仕が聞いてる。

「ワインだ。」「私も。」「ビールにしよう。」

注ぐのが終わると給仕は開いたボトルをテーブルの上そのままに他のテーブルに向かっていった。

皆で顔を見合わせる。

残された瓶に全ての視線が集まっている。

「飲んで良いのか?」

陸軍士官が沈黙を破る。

「まあ、グラスと瓶は開いている…。良いのでは?」

「ふむ…。正直日本製のビールと言うのは気には成って居た。」

海軍将官は突撃開始を発令する前の艦橋に立っている様な顔で答える。

『ではグラスが揃いましたので皆さん、乾杯(プロージット)を行いましょう。なお。お飲み物は”FREE”になっております。空いた瓶を係りの者にお申し付け下さい。新しい瓶と交換いたします。」

「「「フラーーー!!」」」

団員全てが叫び。今、心が一つになった!

『では、プロージット!』

「「「「プロージット」」」」

こうなってしまうと、もう既になんともならない。

早々にグラスを空にすると皆、グラスを注ぎ会っている。

ナイフとフォークを使いアスパラガスと戦う。

う?うん。まあ、美味い。

薄味だが…。確かフランスで食べたときもこんな感じだった。

全てが赤と茶色の…。ライヒの食事とは違う。

「イギリス…。いや。北アメリカのビールに似ているな。」

陸軍士官がビール瓶を独り占めしている。

「おい!黒ビール(シュヴァルツビア)も在るそうだ!」

何処かのテーブルで誰かが叫ぶ。

「こっちに!」「コチラにも!!」

ほぼ全員が手を上げ、宛ら帝国議会(ライヒスターク)の様だ。

給仕達が戦場を掛ける伝令兵の様に酒瓶(弾薬)を補給して新しい皿と料理が運ばれる。

カボチャとオニオンスープにパン普通の組み合わせだ。

うむ。パンは焼き立てのパン。

毎日出る黒パン(コミスブロート)では無い

千切るとねっとりした粘土の様な切り口ではなく簡単に降伏した白い断面を見せる。

小麦粉100%の牛乳パン(ミルヒブロート)だ。

「イヤー!!私!日本の子に成る!!」

泣き叫ぶ女の声に一瞬部屋の時間が止まるが。

発生源が解かって皆笑う。

皆何とも言わないが…、母親が作ってくれたパンが一番なのだ。

「あいつは確か|ヴュルテンベルク・ユーゲント《異民族混血》のパリ生まれ(パリジャン)を自慢していた混血(認定)アーリア人だ。」

「ああ、そうか。仕方ないなライヒ流は合わないのだろう。保安(ゲシュタポ)の連中も良く解かっているハズだ。」

正直、こんな食事が毎日食べられるなら亡命を考えても良いだろう。

泣きながら焼き魚の皿を征服している混血アーリア人も居る。

正直、問題だが国家保安部(ゲシュタポ)の女達は只、面白くも無い顔で黙々と日本国の皿を征服しているので問題視する気は無いらしい。

「あいつら未だ仕事中らしい、水だけだ…。」

陸軍士官が私の気にしている者に気が付いた様子だ。

「何が楽しいのか解からない連中だ。」

一方、純潔アーリア人達は毅然とした態度で…。

劣等人種に対応している。

しかしその姿は淑女と言いがたい。

3杯目を空にしたオクトーバーフェストの呑んだくれだ。

団長も苦い顔だが、ソレを無視して学生に戻る将官達。

メインの肉を切り分ける給仕に食って掛かっている。

「もっとだ、もっと厚くだ。」

ドイツ語はわかって居ない様子だが大皿の肉に添えられるナイフの位置が彷徨っているので手振りで通じている様子だ。

一吋の所でナイフが入りぶ厚い鹿肉の戦果が皿の上にある。

御満悦の将官の顔を見て気になって居たコトを訊ねる。

「”この肉は狩猟の獲物なのか?何処で獲れた物か?”」

「”ハンターが獲ってきた物でチバ県産です。”」

英語が通じた…。

「ほう、そうか…。猟師がいるのか…。」

感心する海軍士官。

将官も祝福する。

「うーむ。まあ良い、今は異国の猟師官殿の采配を祝福しよう。」

あー海軍士官達はもう肉が喰えればどうだって良い様子だ。

実際、私も血が滴るような鹿肉が喰えれると解かっていれば、ココまで来るまでに悩むことは無かっただろう。

酔っ払った団員が何かサッサ殿に詰め寄っている。

困った顔のサッサ殿は給仕と何かを話し…。

鍵盤だけ付いた謎の機械を持って来た。

『では、何かリクエストを…え?ちょっとやめ。』

ローゼンベルク青年団ヴュルテンベルク・ユーゲントの処女達がサッサ殿を制圧して鍵盤を確保する。

占領した椅子の高さを調整した処女が何か調律の音を出す。

そのまま誰もが知っている旋律が流れる。

皆グラスを取るのを忘れて…。

いや、瓶から喇叭呑みだ、肩を抱き合い歌いだす。

「|愛しき祖国よ安寧たれ!《リーブ ファーターラント マークス トルーイヒザイッ》」×2

「|ラインの守りは揺るがぬ鉄壁である!《フェスト シュテート ウント トロイ ディーヴァハト ディーヴァハト アム ライン》」×2

皆上機嫌だ。

正直、こんなの(乱痴気騒ぎ)は本国のビアホールで戦地帰りの将兵達が居ないと中々無い。

数人が…。サッサ殿に酒瓶を持って迫っている。

いや、上級職員(年配)も若い男の給仕に迫っているが流石に上手く受け流している。

流石…。いや。コレは日本国のペースに填まっている。

毅然とした男達(給仕)被弾の痕(キスマーク)を勲章に上手く重要区画(バルタイパート)を避け弾薬(酒瓶)を補給している。

損害を物ともせず任務に当たる。

正直、頭が下がる補給部隊の鏡だ。

その点、陸軍士官は冷静だ。

「うむ。このワインは旨い。なんだ、このワイン。アメリカ・カリフォルニア産だ…。くそっキリスト原理主義者め!いつの間に劣等人種と繋がって居た!!おう!給仕もっとワインを!」

ああ。ダメらしい。

「何だと!キリスト原理主義者共め!散々ビアを奢ってやったのにこんなワインを隠して居やがった!!コレならイギリスの合衆国(植民地)にも勝てるだろう!私にもくれ。」

反応する海軍士官。

おい、盗聴の可能性が在ると…。ダメだ、完全に理性は無い。

「おい、止めとけ。」

子供(おてんば娘)のようにワイン瓶を獲りあう陸軍と海軍。

「”コレが欲しいです。”」

ワインの瓶を奪われた陸軍士官が覚えたての日本語で、未だ空いていない酒瓶を指差すが首を振る給仕。

クソッ(シャイセ)。コイツ等頑なだぞ。」

「いや待て、いろいろ問題だぞ?」

「うむ!素晴らしい中尉!突撃だ!このワインを確保せよ!!」

「|Einverstandenアイスフェアシュタンディン!」

少々髪を乱した海軍中尉が只の上級伍長がやるような仕事を命令される。

勇敢に席を立つ中尉。

英語で何かを話しながら給仕のカウンターに突撃している。

「おい!喰い物が無いぞ!!」

「何か食い物を!」

補給切れが発生したらしいテーブルからの声が広がる。

『少々お待ちを…。』

給仕長と話しをしているサッサ殿を尻目に海軍の兵が両手でカメラを構える。

電球内で燃える音と共に光が広がる。

乱れた制服に酒瓶を持って肩を組んだままの記念撮影だ。

フラッシュ球を熱そうに交換する海兵。

光源が必用なカラーフィルムを使用しているのか?

涙目のサッサ殿を尻目に長テーブルが用意されて大皿に乗った料理と大量の皿が出てきた。

『ビュッフェ式です。新しい皿をお持ちになり食べれる分だけ御取寄せ下さい。』

団員達が並ぶ。

「おい、カレーも在るぞ?」

「米は何だ…。ああ、短い品種だ。」

「こら!少尉、順番に並べ!!」

前に入ろうとした士官を海軍の将官が叱咤する。

上官に怒られ仕方なく後ろに回る少尉。

「カレーは何だとおもう?印度式かね。」

新品の皿を持ちワクワクする将官。

「…。イギリス式に見えますね…。」

「そうか…。まあ良い。オストアフリカに派遣された時散々駆逐艦(Zボート)の上で食べた…。時々無性に食べたくなる。」

帝都(ベルリン)にも出す店は在るのでは?」

「うむ、ある。有った。しかし何かが違うのだ…。臭いべチャべチャの丸い米に流れるようなカレーソース。中々無い」

遠い目をする将官。

何故そんな物が食べたいのか理解に苦しむ…。

ビュッフェボードの上には数多くの大皿が…、あ、マッシュポテトが追加された。

必ず取ろう…。手が3本欲しいな。

クソッ、ポテトフライが無くなりそうだ…。

笑顔で給仕の男が新しい大皿を持ってくる。

皿が増えるたびに日本国の役人の顔色が悪くなる。

手帳を耳に充て話しかけているサッサ殿おかしな姿だ。

「アレは何をしているのだ?」

「日本語の判る者が居る、伍長、アレは何と話をしている?」

海軍将官が二つ前に並ぶ下士官を指名する。

「あ?はい。フロウデンアドミラル。無線機の様子です。会計が…。”KIMITHUHI…。”相手の声は分かりませんがココの払いを上司と相談している様子です。」

「なるほど…。」

ココの払いはホスト国の日本国外務省の会計だ。

「うむ、すばらしい。さっきの食事は味が良かったが、いささか量が少なかった。コレで日本に打撃を与えていると成るなら良い気分だ。カレーを喰おう。インド洋の雪辱戦だ。」

なるほど、提督は”イラン事変”の折。大東亜連合軍とイギリス軍を相手に小競り合いで痛い思いをしたのだろう。

結局はイラン国王の勝ちで勝者はイギリスだった。

大東亜連合軍はイスラム教を支援していたので。

大日本帝国はインド洋の覇権を手に入れられず、黄色い連中(東南アジア)の結束が高まっただけだ。

おかげでアフガニスタンでの紛争は泥沼だ。

アフガン共和国政府はドイツ帝国(ライヒ)と同盟を結んでいる。

ソレに敵対する神学校(タリバン)軍を送り込んでくるイギリス、土着の部族同盟に安く武器を売りつける大日本帝国。

「皮肉な物だな…。」

中東では男達に武器を持たせて殺し合うように仕向け、列強の女達は男を求めている。

そして物が溢れる異界の日本でポテトとカレーで一喜一憂する士官達。


テーブルに戻ると陸軍士官の皿はソーセージと大盛りの芋とサラダだ。

やはり何時も食べている物が一番良い。

向かいの将官(アドミラル)は”うんうんこの味だ”と一人で頷きながら米とカレーを食べている。

「うむ…。美味くないな、このヴルスト。ケーゼ・クライナーに近いが…。なにか味がしない。」

文句を言いながら手早く片付ける陸軍。

ちゃっかり白ビールを確保しているので問題は無い様子だ。


(´・ω・`)GHQが”日本の家はウサギ小屋”と報告書に書いたのは。”フランス・パリのアパート見たい”って意味で書いたのを某新聞記者が自虐的に発表したのが始まりです。

(#◎皿◎´)フ工イク二ュース

(´・ω・`)…。(確か名前に”日”が付く新聞社だったハズ。)ソースなし記憶で書いてます。


(´・ω・`)…。(ドイツ語資料。J丁Bの旅行ガイド)

(#◎皿◎´)おい!首都がボンって西ドイツのコトじゃないか?!!

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[気になる点] 感杯をプロージットと書かれてますが、本来プロージットは相手の健康を祝う意味の強い言葉です。 感杯はポーストです。ちなみにプロージット・ヌイヤーは新年明けましておめでとうと言う意味です。…
[良い点] 久しぶりに読み返しましたが、やっぱり面白い。 5吋じゃ戦艦どころかタンカーも無理ですからねえ。 最近の戦車砲なら主砲塔でもぶち抜けそうですが。 [気になる点] 続きを……。 [一言] ポ…
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