第四十一話 換金
「じゃぁ終わるとするかのう。」
席を立ち、チップを交換しようとするものの多すぎて持ち運べない事に気が付く。
さすがにこの量はぼろぼろと落としちゃうよな……
「すみません。店員を呼んできてもらっていいですか?これはさすがに持ち運べなさそうなので。」
「いや、いいですよ。ここで換金させて頂きます。」
数人の店員の援軍が駆け付け、その場でチップのカウントが始まる。
とりあえず、自分の持っていた500枚のチップをその場に出しておく。
「それにしてもここまでどうやって稼いだんだ?」
「面白そうなゲームを練り歩いていたら少しずつ増えて行ってのう。最終的に気に入ったこのゲームを極めていたのじゃが、気が付いたらこんな山になったのじゃ。」
「それはすごいな……」
初心者なのにこの稼ぎ用……食事費用で心配していたのがばからしくなってきた。
「えっと……全部合わせて3024枚となります。」
「……嘘をついてもばれるのじゃぞ。」
シュナの声のトーンがいきなり低くなる。
目はいつものように赤く染まって店員を凝視している。
「し、失礼しました。もう一度数え直させて頂きます。」
店員が慌てたようにもう一度数え始める。
その様子をシュナが眺めている。
「申し訳ございません。こちらの手違いで数が変わってしまっていたようです。全部で3124枚です。」
さっき答えたものと100枚も違う。
ってことは5万カルが取られそうになったのか……
危ない危ない……小さなお金を捨てる者は小さなお金に泣くという言葉もあるしな。
まぁ大金だけど。
「3124枚なので……合計金貨1枚に銀貨56枚、そして銅貨20枚、または1562000カルとなります。」
いきなりでた巨額のお金に目が飛び出しそうになる。
き、金貨だと……
一生触る事のないと思っていたお金だ。
これからはカルの使える場所が減るから……金、銀貨で受け取っておいた方がいいだろう。
「じゃぁ貨幣の方で。」
「了解しました。」
店員が店の奥に引っ込んでいく。
たぶん、相当の赤字になったんだろう。
だが、地下であんな事をしていたのを見たからか申し訳ない気持ちには一切ならない。
「お待たせしました。こちらになります。」
持ってきたのは金貨や銀貨を敷き詰めるための箱。
「最後にご確認ください。」
店員が開けると、そこには金貨や銀貨、そして銅貨がぎっしりと詰まっている。
数を数えたがしっかりと合っていた。
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」
営業スマイルで送りだされる。
「……今もあの店員は嘘をついておったのじゃが。」
「まぁ、僕たちのような客がそこまできて欲しくないというのが事実だと思うけどね。」
「わらわ達もやりすぎたのじゃろうか。」
まぁ初めての金貨が手に入っただけよしとしよう。
このずっしりとくる重み……
なんだか、盗まれそうで心配になってきたので魔法袋に入れる。
うん……これが金の力!
「で。次はどこへ行くのじゃ?」
「そうだな……夜ご飯食べに行く?」
「そうじゃな!どこで食べるのじゃ?」
今は大金を持っているのでなんでも食べられるだろう。
でも……せっかくだからこの町の名物を食べたいな……
「そうだ。食べ歩きは?」
「それも面白そうじゃのう……」
いろいろな物をちょっとずつ食べれるのが食べ歩きのいいところ。
お金のおかげでいくら食べても大丈夫だからちょうどいいだろう。
「じゃあ、早く行きたいのじゃ!」
「そうだな……まぁゆっくり行ってもいいだろう。暗くなるまでまだ時間があるし、暗くなってもまだまだやってるだろうから。」
二人でゆっくりと町の波にのまれていく。
今日は本当にいろいろあった気がする。
奴隷闘技場でのいらいらや、一攫千金の出来事。
最後は美味しい物を食べてしめたいな。
次回、宿。
ちなみにちょっと重大な発表もあります。
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