第二十四話 消失
ランキング記念!ということでもう一話投稿!
刀を構えて、ドラゴンへ突撃していく。
「うりゃぁ !」
ドラゴンの鱗の硬さが嘘のように軽々斬れる。
それと同時に血が軽く飛び散る。
「な、何だこれ……」
血が剣に触れた瞬間、そのまま吸い込まれていき剣がさらに赤く輝く。
「血で……強化出来るのか……」
さらに体が軽くなっていく気がする。
なかなか、便利な剣だ。
「うりゃ!うりゃうりゃ !」
連続で腹を切り裂いていく。
飛び散る血は全て剣に吸い込まれ、攻撃の速度も上がっている気がする。
「グルワァァァァァァァ !」
叫び声と共に尻尾をこっちに振ってくる。
目の前だから後ろにも避けれない。
なら……
「うりゃぁ!」
ジャンプした後に上から剣を尻尾に突きさす。
だが、剣が小さくて刺さっただけだ。
「くっそぉ!千切れろよぉ!」
さらに気合を入れて体重を剣にかける。
すると、少しずつめり込み始める。
それに反応して、ドラゴンは叫び声をあげて尻尾を振りまわす。
体が……飛ばされる……
「頼む!千切れろぉ!」
叫びながら剣に体を預ける。
すると、ふたたび手に謎の光が集まるのが見える。
その直後、剣が急に巨大化し尻尾を切断する。
「あ、あれか!」
地面に降り立つと同時にドラゴンの背中に一枚だけ色が薄い鱗があるのを確認する。
偶然だけど見つかってよかった……
「うらぁぁぁぁぁ!」
鱗に向かって一気に走り込む。
そして、色違いの鱗の真下までつき、膝を曲げて跳ぶ準備をする。
「おりゃぁぁぁぁ!」
そのまま鱗まで無理やり、跳び色違いの鱗に向けて剣を……突きさす!
「グルワァァァァァァァァ!」
ドラゴンの猛烈な叫び声と共に、これまでとは比べ物にならないほどの血が突きさしたところから噴き出してくる。
そして、剣に取りこまれていき赤い輝きが一気に増す。
「グルゥ……グルルルルゥ……」
ドラゴンの体が傾き、そのまま倒れていく。
ピクリ、ピクリと動いていたのも段々と弱くなり、ついには動かなくなった。
「た、倒したかな……」
ため息と共に一気に力が抜ける。
その瞬間、
「あぁ!剣が!」
手元にあった剣が謎の光となって消えていった。
なんだったのだろうか……
なんだか何かが体から失われた様な気がする。
「ってシュナ!?」
とりあえず怪我をしているシュナを治すためにそちらを向く。
そこで見えたのは完全に動いていないシュナ。
「大丈夫か!?」
急いで駆け寄ってシュナを抱き上げる。
まだ……心臓は動いているけど弱い。
とりあえずありったけの回復薬を取り出して、体に傷に振りかける。
傷は治ってきたものの、まだ脈拍は遅い。
意識も戻ってきていない。
内臓がやられてしまったのか……
「おい!起きろ!シュナ!」
ゆすって起こそうとするも、全然反応がない。
起きて……起きてくれ……!
「こうなったら……!」
魔法袋から、少し豪華な箱を取り出す。
おばあちゃんからもらったもの。
伝説の薬、エリクサーだ。
エリクサ-はどんな傷も治すが、使いすぎると代償があると言われている。
大体5.6滴ぐらいが目安らしい。
箱を開けて中を見ると、3本の瓶が並んでいる。
すべて同じ色……すごい量のエリクサ-だ。
とりあえず端の一本を取り出し、蓋をあける。
シュナの口を手を使って開け、そこにエリクサ-を少量垂らす。
だが、シュナはそれを喉から吐きだしてしまう。
「の、飲んでくれよ!」
もう一滴たらすも、やはり吐きだしてしまう。
「こうなったら……」
エリクサ-を自分の口に少し多めに垂らす。
飲み込まないように気をつける。
「ごめんね、シュナ。」
一言謝って、シュナの口と僕の口を合わせる。
暖かい感触を無視して、舌をシュナの口の中に入れ込み無理やり喉へ口の中に入れておいた液体を流し込む。
俗に言う口移しだ。
吐きだそうとするのを無理やり押し込んで、飲み込ませる。
恥ずかしいのは後回し。
今はシュナを助けるのが最優先だ。
口の中にあったエリクサ-が全て流れ込んだのを確認して、口を話す。
唾液が糸を引く。
寝ている女の子に無理やりキスをする……
傍から見れば完全に危ない行為だろう……
そのまま顔をあげて、シュナが直ったか反応を見ようとする。
だが……
「お、起きてたのか!?」
「ついさっき起きたのじゃ。」
シュナと目が合う。
まさか……
「お主との初キス……ごちそうさまだったのじゃ……!」
「うわぁぁぁ!こ、これは人命救助って意味で決してそういう意味じゃないから!」
「でも、助かったのじゃ……体の痛みもウソみたいに無くなったのじゃし。」
「それはよかった……」
「お主との初キスも得られたのじゃしのう……」
「その事は忘れて!なんで起きてたんだよ……」
恥ずかしさで顔から火が出そうだ。
なにはともあれ……無事でよかった……
次回、入手。
本当に何が起きているのでしょうか……
いきなりランキングがどどーんと上がった……
76位です。
願わくば一桁……無理ですね。
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