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最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
第二章 駆け出し旅人は……
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第一話 野宿

第二章!開幕です!

「そろそろ野宿の準備するぞ~各自準備しろ~」



クルレスさんの一言で馬車が止まりテントを展開させ始める。

テントを全員で広げて、魔法でくいを打っていく。

自分はとりあえずクルレスさんから借りたハンマーで打っているがさすがに魔法よりは速く打てるわけではない。



「イツキ!?どうなってるのこれ!?」

「え?何?」



途中から面倒になって空を見ながら目測でやっていたが何かまずかっただろうか。

とりあえずクルレスさんの言葉を確認するために、手元を見る。



「ってぇええ!?」



手元にあったのは深くめり込んだ釘。

頭の部分まで土に埋まっていてなお、1cmぐらいの穴ができている。



「ちょっと埋まりすぎじゃない!?」

「無意識だって!つい手元が狂っただけだって!」



完全に意識が他のものに逸れていたからだろうか。

危ない危ない。



「しかもこっからここまで全部。」

「えぇぇぇぇぇ!?」



これまで打ってきた所を見ると、全て地面にめり込んでいる。

何を……やっちゃったんだろう……

なんで空の鳥を見て美味しそうとか思ってたんだろう……

シュナじゃないのに……



「抜いておくから今度は普通ぐらいにしておけよ。」



クルレスさんが魔法でポンポン抜いていく。

クルレスさんは風魔法の使い手。

風魔法の現象だけで地面の釘を取り出していた。



「ほい。今度は頼むよ。」



クルレスさんから釘を受け取ってもう一度打ちこんでいく。

今度は慎重にやって、失敗することは無かった。



「よ~し、準備OKだ。飯を作るか。」

「よっしゃぁぁ!」



一気に歓声が上がる。

シュナではないが、飯は旅路の一つの楽しみだ。



「というわけでイツキ。頼むぞ。」

「えぇ!?なんでぼくが!?」



僕自身はそこまで料理をした事がない。

出来るはずが……ない。



「あのおばちゃんの料理を毎日見てるなら上手そうだし。」

「見てるけどやり方覚えてないよ!」



見てるだけでできるようになったら苦労はしない。

オーク肉のステーキも見よう見まねでやってみた事があるが見事に真っ黒になった。



「まぁまぁ失敗してもこいつらは余裕で食べるから大丈夫だ。やってみろ。」

「依頼主さんよ!それはひどいなぁ!」

「ゲテモノじゃなけりゃ何でも食えるぜ!」

「ごめん……ちょっとお腹の調子がすぐれないかも。」

「逃げんなよ?よし、そいつを抑えろ!」



護衛の人々が思い思いの言葉を口にする。

意外と他の護衛もノリのいい人が多い。

約一名逃げたそうな顔をしているのは気のせいだろうか。



「というわけで大丈夫だ。やってみろ。」

「……失敗しても知らないよ……」

「だからあいつらが食うって言ってるだろ。」

「だから食べな、ちょやめてそこはアーッ!」



誰かの断末魔が聞こえたのは気のせいだろうか。



「材料は馬車の中に入っているのを自由に使っていいから。」

「分かったよ……どうなっても責任は取れないからね……」



馬車の中を適当に漁り、使えそうなものを探す。

えっと、この瓶の群れは何だろう……

全部で100本近くある……



「えっとこれは香辛料の詰め合わせさ。」

「うわぁ!」



突然真後ろにクルレスさんが現れた。

び、びっくりして心臓が止まりそうだった。



「あと、これは野菜類が入れてある。そしてこれは燻製肉……そしてパン……それぐらいかな……」

「ありがとう。えっとこの香辛料は……」



頭の中でできそうな料理を思い浮かべる。

香辛料は辛めのものが多い。

たぶんレシピは持っていたはずだから……似ている物を使えばいけるかな……



「あとはこの芋に燻製肉を使えば……」



よし!やってみるか!

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