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最弱異端児は夢を見る  作者: 時雨
第一章 最弱異端児は・・・
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第四十八話 結末

冒険者選定大会後、本当にいろいろな事が起きた。

先生から聞いた話だと終了直後、緊急職員会議が行われ、いろいろと大変だったらしい。

カケルの処分が主な題材だったらしいが、僕に関する話題も出たらしい。

あんな戦いかたでは冒険者にする事は出来ないという意見が少なからず出たからだ。

だが、その意見はアイカ先生とその他数名の先生方の魔法機械の作成技能の高さと、近接戦闘能力の高さを出して防ぐ事が出来たらしい。

カケルの処分も優等生の皮をかぶっていたからか停学処分で泊らせようという意見があったらしい。

学校の名誉にかかわる問題でもあるのでこういう意見がでるのはしょうがないだろう。

直後にカケルの親のシャルムが大金を積んでまで処分を取り消そうとした事も関係したのだろうか。

だが、犯罪の書類改竄にいじめ、試合のルールの違反など普通なら警備隊に引き渡されてもおかしくない事を仕出かしたので退学処分でも甘すぎるという意見まで出て、結果的には退学処分となった。



無事に冒険者になれる事が決定した後も、まだまだ波乱は終わってなかった。

冒険者になる事が決定しても、出発までは学校に行く事になる。

特例でシュナもパートナーとして旅につれていくと伝えたら、一時的にシュナも学校に通わせてもらえる事になった。

クラスも同じになり、これまで見送るだけだったシュナもいっしょに登校する事になったというわけだ。

で、大会後の最初の学校登校だったが朝から危ない人に絡まれた。

シュナが一撃で昏倒させたから良かったものの、怪我したら出発までの時間が長くなってしまうところだった。



そして、学校に入るといきなりものすごく感謝の言葉が飛んできた。

認識していたいじめられていた8人だけでなく、見覚えのない後輩からどっかでみたことのある同級生まで数多くの人からだ。

やはりカケルに対して恨みなどを持っていた人は意外と多いようだ。



なんとか人の波を乗り越えて、教室に戻るとそこでも祝いの言葉がいっぱい飛んできた。

やはり、あの結末はだれにも予想できなかったようだ。

もちろん、カケルの席は空っぽになっていた。

教室の端で一人ぽつりとしてるソウタが視界に入る。

完全に教室内の地位が入れ換わってしまっているようだ。



シュナも一応全員に自己紹介を終えて席に着いた。

なんか女子に囲まれて楽しそうだった。

可愛いもの好きの女子からあちこちプ二プ二されているのが見えた。

かばんから謎の服を取り出して着替えさせようとする女子まで出現して結果的に着せ替え人形みたいになっていた。



その後、先生が入ってきて朝のSTが始まるもそこで再び小さな事件が起きた。

ガラリと扉が開いて、入ってきたのは退学となったカケル。

魔法陣をあらかじめ展開させていたのか、空いた瞬間に魔法が飛んできた。

風刃ウィンドカッター』だった。

だが、残念ながらシュナがすでに風の反属性魔法の魔法陣を待機状態にしていて一瞬で防がれた。

後から聞いた話だと、廊下から嫌な気配がして念のために生成しておいたらしい。

扉を挟んだ廊下の気配まで読めると聞いたときに、驚いて壁に頭を打ったのは記憶に新しい。

魔法を防いだ後、アイカ先生が縛魔法でカケルを拘束して連行した。

さすがの手際というか、容赦のない拘束方法だった。



そのままアイカ先生のいないままSTが進められ、授業が再び始まった。

いつも通りつまらない授業で、寝ようか寝まいか考えていたがふとシュナを見るとすでに眠りの海に沈んでいた。

口の端からよだれが垂れていたのは気のせいだったのだろうか。

そのまま自分も寝たら、後で先生に二人とも見つかって説教を受けたのは苦い思い出でだ。

自分はうまく教科書で隠していたが、シュナのいびきがひどくてすぐにばれてしまった。

シュナの席は僕の右。

そのまま先生がシュナの方に近づいてきたのにも気が付かずにうつ伏せになっていてばれてしまった。



給食はシュナが食べまくって、配った後のあまりも、他の人からもらった分も全て食べてしまった。



その後も何事もなく学校生活は続き、シュナも大満足のようだった。

出発までの一週間もいろいろあったものの、怪我もすることなく過ごせた。



一度、家に大量の盗賊がやってきたときは危なかったがシュナが無双をしてくれたおかげで、難なく乗り切る事が出来た。

シュナ曰く、僕の刀使いがとても上手で、近くの敵に気を使わなくてもよかったから遠くの敵に集中できて楽勝だったそうだ。

シュナの方がチートだけどね……



そして、一週間が過ぎ出発の日がやってきた。

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